まるぶろぐ

備忘録として日々の出来事をこまごまと綴っております

国立にて

ニャンドゥティのワークショップはまだ先で、今日は本来アルパのレッスンのみのところ、せっかくだから一緒にチクチクしようという「自習日」のはずだったのけれど、アルパの先生がパラグアイに発注したニャンドゥティのドレスがたくさん届き、それを見にニャンドゥティの先生もいらっしゃることになったので、大きな木枠のほうも持ってこようかと迷った末に、小さな15cmの枠のほうだけを2つ持参。

13時に国立駅の改札でアルパの先生と待ち合わせ、近くのオシャレなカフェでランチ。キッシュか雑穀米かを選び、おかずもたくさんの種類の中から3つ選べるシステム。3種のデリの他にグリーンサラダもついているとは思わず、ケールとビーツのサラダを選んだのでプレートの上半分が生野菜になってしまったものの、美味しかった。

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ニャンドゥティの先生とワークショップのメンバーが到着する前に、先にアルパのレッスン。ごく短いイギリス民謡がなかなかに難しく、まだまだ練習が必要。イスマエルさんの素敵なルンバに加わったアレンジも、まだ十分には弾きこなせていない。頑張らねばー。

2人が到着し、まずはパラグアイから届いた美しいドレスの数々を見せて頂く。長年アルパを習っていて、発表会ではニャンドゥティの様々なドレスを目にしてきたものの、ニャンドウティを習い始めるまではドレスを構成するパーツのひとつひとつをじっくり見ることなんてなかった。それが今は、ここはこうしてこうなっているのね、と作り方がある程度分かることもあり、とても興味深い。そしてなにより、とってもキレイ!

ニャンドゥティの先生はただドレスを見にいらしただけなのに、せっかくだからと自習にもお付き合いを頂き、1つめを仕上げた花のモチーフを見て頂いたところ、立体の花にするには通常、減らし目をして楕円に近いような花びらにすべきところ。私は減らし目をしなかったので扇型のようになってしまっていて、「これはこれで面白いかもしれない」と先生は言ってくださったものの、がっくり。2つめの枠を用意しておいてよかった。

1つめとは配色が違うグラデーションの糸で土台を張る。直径10cmの円に放射状に50本の糸を張るので、かなり長い糸が必要。糸が長くなるとからむ率も高くなり、苦労してようやく張り終わる直前で糸が足りなくなってしまった。あいやー。すでに張ってある部分の糸のたるみをとる作業を何周か続け、ようやくギリギリ、というか無理やり間に合わせる。タイムアップで、ここまで。

御茶ノ水に着いた時点で19時ちょっと前。飲食店はいまだに20時閉店だから、外食する気ならここで食べないと、と久しぶりにスープストックトーキョーへ。2年半ぶりぐらい? でも当時と同じゴッホの玉ねぎのスープと蔘鶏湯の両方がメニューにあったのでその2つを選んで夕食。はぁ~。アツアツのスープが身体にしみていく。

帰宅後、ウィーン国立歌劇場の配信で無観客上演された「カルメン」を観る。現代に置き換えた演出で、ジプシーたちは舞台上で車を乗り回す。セットが最小限なのは、ずっと通常公演ができずに厳しい経済状況の中、コスト削減の意図もあるのかな。カルメンがホセに花を渡す場面で、渡す前にもともと短いスカートをたくし上げ、太ももになすりつけたり、カルメンと対照させて清純さを強調するはずのミカエラもホセと濃厚すぎるラブシーンがあったり、ホセが危篤の母親のもとへ戻ることになる場面では、ミカエラカルメンに対する敵意を剥き出しにして、ガッデム!と叫ぶのと同じ意味の仕草をしたりと、現代風にもせよ、いろいろと違和感。ラチヴェリシュヴィリのカルメンにベチャワのホセ。彼女のカルメンは、METで演じたときもそうだったけど、誰のことも本気で愛したことがないように見えるのよね。男を手玉に取ることだけを楽しんでいるかのような。そこがどうも私がイメージするカルメンとは違うんだなぁ。あ、そうそう、ホセがカルメンを殺してしまう最後も、今回の演出では喉をかき切って血が吹き出す。それもちょっとどうかと思った。