まるぶろぐ

備忘録として日々の出来事をこまごまと綴っております

maru992018-03-10

さて、今日から2日間の仙台ツアー。

普段、東京駅へは西日暮里経由で行くところ、そのルートだと綾瀬ー西日暮里間が千代田線とみなされ、せっかくJTBからレターパックで送られてきた東京都区内の乗車券が使えないので、北千住から上野を経由して東京駅へ。集合時間は9時15分。9時ちょうどぐらいに着き、八重洲北口の改札を出ると、見知った顔がすでにたくさん。

仙台フィルの常任指揮者パスカル・ヴェロさんが退任することになり、その最後の定期演奏会が来週予定されていて、今週末のツアーをやめて来週のほうに行くリスナーも少なくないため、リスナーの参加者は例年より若干少なめ。JTBのお客様も混じえ、大宮から乗車する人、仙台で合流する人も含め、総勢28名。例年、JTBの添乗員は若い女性だったんだけど、今年は新顔の男性添乗員。

9時40分発のやまびこで、11時34分に仙台着。仙台バスで青葉城に向かう。ガイドさんはやや年配の女性で、それを逆手に取って自虐ネタ満載。方言をまじえ、軽妙なトークがとても楽しい。

本丸会館で昼食。はらこ飯と芋煮にずんだ餅のついたメニューは去年とまったく同じで、ちょっとバリエーションがほしかったなぁ。去年と同じく、昼食が終わったころに「伊達武将隊」が参上。去年とは顔ぶれが異なり、茂庭綱元足軽の陽(ひざし)の2人。午前中は伊達政宗も「おわしました」のが別の場所に移動してしまったとのこと。メンバーのひとりが去年の顔ぶれの中で一番イケメンだった片倉小十郎の写真をスマフォで見せたところ、「天に還った」そうで、魂はそのままに別の身体と入れ替わる、と。要は別の人に代替わりするのねん。食堂を出る時、支倉常長さんがお見送りしてくれた。

青空によく映える政宗公の騎馬像にご挨拶。きれいに晴れて、展望台から今までで一番、遠くの方まで見通すことができ、山並みが美しい。

バスに戻り、東北大学百周年記念会館川内萩ホールへ。14時開場、15時開演。当日受け取ったチケットは2階席26列目で、かなり後ろなのかと思ったら、2階席は最前列が21列目なので実質的には6列目。席の後ろは通路なので、かさばるダウンコートを椅子の背にかけても人に迷惑がかからず、舞台もそれほど遠く感じられない。

斎藤さんとTBC東北放送の大久保アナウンサーの司会で開演。仙台フィルの弦楽セクションの演奏で「G線上のアリア」を献奏とし、演奏後の拍手はなしで全員起立し、黙祷。

フルオーケストラに変わり、田中祐子さんの指揮で喜歌劇「こうもり」序曲に続き、井上芳雄さんをゲストに迎え、「心の旅」「風のオリヴァストロ」「明日への階段」「わせねでや」(後半の2曲は宮城県仙台南高等学校音楽部合唱団とともに)。間のマエストロと井上さんのトークが面白すぎて、ただでさえ井上芳雄ファンが多い客席は大盛り上がり。ただ残念だったのは、2階席でも音響はとても良かったのに、ボーカルマイクとの相性がよくないのか、肝心の歌声やトークの一部がよく聞き取れなかったこと。

休憩を挟んで、仙台フィルの演奏をじっくりと。今年のプログラムはムソルグスキー作曲、ラヴェル編曲の組曲展覧会の絵」。演奏前に、10枚の絵のそれぞれの雰囲気を曲で示し、その絵から受けた印象が曲と曲の間のプロムナードの部分に反映されている、と斎藤さんが解説してくれた。この組曲はこれまで何度も聴いたことがあるのに、そのような解説は初めてで、何度も繰り返されるプロムナードの様々な変化がよく分かった。斎藤さん、グッジョブ!

最後は例年どおり「威風堂々」。井上芳雄さんも合唱団も加わり、大合唱。2階席だと分かった時にはガッカリしたんだけど、結果的には、1階席よりも客席全体が見渡せることで、一体感をより強く感じることができ、良かった。ボーカルが聞き取りにくかったのは1階席でも同じだったようなので、その点は来年以降、PAの調整で対応してもらえるだろうし、来年からはあえて2階席というチョイスもありかなぁ。

バスでホテルまで送ってもらい、チェックインを済ませ、荷物を置いてすぐに他のリスナーさんたち2人とロビーで待ち合わせ、仙台駅から地下鉄南北線勾当台公園駅へ。そこからは徒歩で打ち上げの会場である民芸創作料理「いも」へ。3人の中で唯一その店に行ったことがある私が道案内できないものだから、グーグルマップ先生を頼りに、それでもちょっと迷って遠回りしつつ、無事に到着。

約2時間半にわたるコンサートを終えたばかりの仙台フィルのメンバーも何人か来てくださり、やや遅れてマエストロも。和風のお料理がとても美味しいものだから、最初はビールだったんだけど日本酒に切り替え、楽しくてつい盃が進む。

毎年このコンサートに参加しているものの、それが具体的に被災者の方たちの役に立っているわけではないこともよく分かっているのでもどかしいという気持ちを仙台フィルの方にお話したところ、今も被災地を回ってボランティアで演奏する中で、自分たちがすでに忘れられてしまっていると嘆く方がとても多く、その方たちに、そんなことありません、気にかけている人がたくさんいますから、と語りかけるときに、私たちリスナーの存在があるから、本心からそう言える、それだけでありがたいと言ってくれて、思わず涙してしまった。

エストロのお話も楽しかったなぁ。とっても小柄なのにエネルギッシュで、とにかく話が面白すぎる!

ホテルに戻り、お風呂でリラックスしてからテレビをつけると、NHKで「津波ピアノ 坂本龍一と東北の7年」という特別番組が始まっていた。録画予約しようとして忘れてしまったのよねぇ。途中からでも見ることができてよかった。

明日の集合は8時45分とややゆっくりめ。7時にモーニングコールをセットし、おやすみなさい ☆