まるぶろぐ

備忘録として日々の出来事をこまごまと綴っております

maru992015-11-25

アラームが鳴る前に目が覚めて、北千住のスタバで軽く腹ごしらえをしてから歌舞伎座に向かう。やや寝不足なのがちょっと心配だったけど、今月は勸玄くんの初お目見得のせいかチケット争奪戦が激しく、3列めしか取れなかったので、最前列よりは気が楽。

幕開けは「実盛物語」で、染五郎の実盛は初役。爽やかな風姿がこの役によく合う。瀬尾は老役だから、染五郎と同世代の亀鶴には気の毒な気がしたけど、常々もっと評価されていいと思っている人で、敵役から孫想いの爺に変わる難役を好演。松之助さんの九郎助も初役かな? 新鮮。小万に秀太郎さんが出るのが顔見世らしくて嬉しい。太郎吉を演じる子役が可愛らしいだけじゃなく名演で、調べてみたら、九月「伽羅先代萩」の千松と同じ子だった。あれも名演だったものねぇ。

私が今月一番期待していたのは「若き日の信長」で、海老蔵は以前、御園座や松竹座でも信長を演じているようなのだけれど、私は観ていなくて、今回が初めて。でもパパ團十郎の信長は観ていて、この作品の信長は、傍若無人で奔放な(あるいはそう振舞っていた)「うつけ者」と呼ばれていた時代だから、團十郎より海老蔵のほうが適しているように思った。先代の葬儀に信長が参加せず、お守役としての責任を感じて切腹してしまう役を左團次さん。唯一の理解者だった爺を亡くした後、信長が孤独を吐露する場面が印象的で、今川義元との桶狭間の戦いに向けて出陣の宣言をするラストでは、鋭い目に気迫がみなぎっていて、やっぱり目千両だなぁ、と感心してしまった。

このあとの幕間にトイレに行ったら、出たところで、絵の教室の作品展に赤ちゃんを連れてきてくれた友人に遭遇。思いがけない場所での再開。ほんのちょっとタイミングがずれていたら会えなかった。偶然に感謝♪

最後は「御所五郎蔵」で、菊五郎の五郎蔵に左團次さんの土右衛門。安定の配役。冒頭の喧嘩場で仲裁役に仁左衛門が出るのが顔見世ならでは。魁春の皐月に孝太郎の逢洲。

大満足で劇場を後にし、帰宅後は仕事モードに切り替えて、厦門1日めで聴くことができなかった斎藤さんの Salone をオンデマンドで聴きながら、和訳をスタート。文体に気を遣う必要がある書類で、最初のうちはなかなかペースが上がらず、そうなると集中力も途切れがちで、イマイチ効率が悪かった。明日はもっと頑張る!