まるぶろぐ

備忘録として日々の出来事をこまごまと綴っております

maru992015-02-25

ゆっくり寝るつもりだったのに、隣りのリフォーム工事のグゴゴゴゴ、と大きな音で目が覚める。まだまだまだ、と布団にもぐり、ちょっとうとうとして、ハッと起きたその瞬間、右足のふくらはぎが思い切りつった。たまにあるんだけども、今日のは痛みが超ド級で、ベッドの中でほぐそうとしてもどうにもならず、立ち上がってもビンビン痛くて、歩くのもおそるおそる。ストレッチをしてみたり、マッサージをしてみたりして、どうにか普通に歩けるようにはなったものの、痛みは残ったまま。こんなひどいつり方は初めてだわー。

午後になっても痛みはとれず、そのまま外出。東銀座へ向かう日比谷線の中で、ちょうど今頃、青山では三津五郎さんの告別式が始まっているなぁ、と思いを馳せる。

歌舞伎座「二月大歌舞伎」の夜の部は、「一谷嫩軍記」で始まり、吉右衛門の熊谷、菊之助の敦盛/小次郎で「軍門」と「組打」。最近は「熊谷陣屋」ばかりだったから、久しぶりの上演で新鮮。敦盛を助けるために我が子を身代わりとしてその首を討たねばならない熊谷の苦渋。我が子であるがゆえの悲しみはもちろんのこと、たとえ我が子ではなく敦盛本人だとしても、初陣の我が子と同様に戦の経験もない若侍を討たねばならない戦の無常。父として、武将としての熊谷の心中が胸に迫る。菊之助の凛々しさも際立っていた。

続く「神田祭」でメインの鳶頭を菊五郎。弔辞を読んでいらしたばかりのはず。そう思うと、華やかな踊りを観ながら切なくてたまらなくなる。時蔵芝雀の姉さん芸者と高麗蔵、梅枝、児太郎の妹芸者。左團次さんのお弟子の蔦之助くんを含む手古舞に、若衆たちが担ぐ大きな鯰のお神輿。

「水天宮利生深川」(通称「筆屋幸兵衛」)は、幸四郎の幸兵衛。「神田祭」では華やかな芸者姿だった児太郎が貧苦にあえぐ幸兵衛の盲目の娘お雪を好演。その妹お霜に金太郎クン。あっという間に大きくなるねぇ。気が違った様子を見せる場面がちょっとあざといかなぁ。文明開化直後の洋装が出てくる珍しい舞台。

写真は劇場内の地口行灯から、特にウイットがきいているのを選んでパチリ。

帰宅してもまだ足の痛みがとれない。参ったわー。