発表会当日。夕べなかなか寝付けなくて、やっと寝付いてもすぐ目が覚める状態を何度か繰り返した末に、6時のアラームでしっかり起きたはずが、気がつけば7時すぎー。集合は9時半。
バタバタと身支度をして、今年は初めてアルパを持ってバスに乗るつもりで、あたふたとバス停に着き、初めて気づく。日曜日…。休日ダイヤは本数が少なく、次のバスまで待っていると遅れてしまいそう。結局いつもどおり、よいこらしょっとアルパを右肩に背負って駅まで歩いた。リサーチ不足。
えっちらおっちら国分寺に到着し、駅ビル8階のLホールへ。すでに続々と集まり始めていて、まずは手分けをして椅子を並べ、そのあとチューニング。全員がそろったところでリハーサル開始。
発表会のオープニング曲でもある合奏は、私は4人の端っこで、伴奏のギターがよく聴こえる位置だったこともあり、特に緊張もせず、スムーズに終了。ところが、他の人たちの演奏を聴いているうちにだんだん緊張が高まってきて、いざ自分の番になったら、まずイントロでつまずいてしまった。いつもはほとんどミスしないイントロでミスったことでいきなり緊張MAX。その後もミスを連発。ああ、やっぱりダメなのかぁ、と意気消沈。どよ〜ん。
国分寺まで来る間にすでに喉がカラカラだったんだけど、アルパを持ったままで飲み物を買う余裕がなくて、Lホールに着いてからは近くに自販機が見当たらず、リハーサルの合間に下の階の無印良品まで行って「天然水」を買ったつもりが「天然炭酸水」の間違いで、炭酸は苦手なのにー、とさらに凹む。
そこへ届いたのが真っ赤な花束。へ? 私に? と目がテン。関西にお住まいの歌舞伎のお仲間からの思いがけない贈り物。うわぁ〜。落ち込んでいる場合じゃないわー。最後の練習タイムでイントロに集中。先生が用意して下さったお弁当で昼食のあと、ニャンドゥティと呼ばれる華やかな衣装に着替えた皆さんの中に普段通りの格好でまぎれて記念写真を撮影。あとは開場を待つばかり。
開演は午後2時で、15分前に開場したところ、真っ先に入って来たのが歌舞伎のお仲間だったのでビックリ。ようこそー。ああ、もう緊張してきた気がするぅ。
合奏は無事に終わり、最後列で進行を見守る。どんどん自分の番が近づいてきて、徐々に緊張が高まってくる。「ガツン!」「ガツン!」と斎藤さんが活を入れてくれた時の口調を思い出しながら繰り返すと、ちょっと笑えて、リラックスできたような…。
さあ、いよいよ私の番。ゆっくりお辞儀。知人がどこに座っているか把握しているのに、そちらに視線を向ける余裕(勇気?)はなく、椅子に座り、大きく深呼吸。神様お願い。「ガツン!」「ガツン!」
イントロは、ゆっくり、落ち着いて。よし、ほぼノーミス。これでちょっと気が楽になり、あとはただただ勢いに乗り、6通りに展開するメロディラインを死守することに必死。まだ終わらない〜、とひどく長く感じたものの、いつもと違ってあれこれ雑念が入り込むことはなく、小さなミスはたくさんあったけど、それなりに、それなりに弾き終えることができた。ふぅ〜。
最後列に戻ってから、じんわりと嬉しくなってきた。いやぁ、あれだけ弾ければ十分。演奏後に楽屋で泣きくずれたこともある私にしては上々。これまでに十数回参加した発表会での演奏のうち、トップ3に入る出来だったんじゃないかなぁ。
発表会のあと、先生と伴奏してくれたギター奏者の方のミニコンサート。アルパが初めてのお客様には、先生の演奏で本来の音色を体験して頂かないとね。
お客様を送り出した後、撤収作業。I さんのご好意に甘え、駐車場までアルパを運んで車に積み込み、お預けした後、駅近くの居酒屋で歌舞伎のお仲間と合流。仕事でお忙しかったり、体調不良だったりとそれぞれ大変な時に駆けつけて下さって、ありがたいやら申し訳ないやら。
演奏はまずまずだったし、お仲間のひとりがジャケットをデザインしてくれた先生のCDを皆さんにお渡しすることもできたし、幸せだわー、と真っ赤な花束を抱えて帰宅。I さんのおかげで帰りは身軽だったのに、なぜかヘロヘロで、マッサージチェアに直行したら、そのまま居眠りしてしまった。
来年の発表会も笑顔で終われるといいなぁ〜!