まるぶろぐ

備忘録として日々の出来事をこまごまと綴っております

maru992012-10-21

正午開演の国立劇場へ。通し狂言「塩原太助一代記」。塩原太助って誰? 事前に調べる。江戸時代に裸一貫から身を起こし、炭田を発明して豪商となった立志伝中の人で、富豪となっても常に謙虚で治水事業などに私財を投じ、三遊亭圓朝が高座にかけて大人気を博したそうな。ふむふむ。それを三津五郎が演じるわけね。

地味ながら、ほんわかと温かいいい話。ただ、多助を嫌って他に恋人を作る悪妻と後年に多助に想いを寄せて後添えとなる純情な娘の両方を孝太郎が演じるほか、三津五郎橋之助も巳之助の他にも何人かがそれぞれに二役ずつなので、いくら拵えが違ってもやはりせわしないというか、少ない人数でやりくりしている感が強く、致し方ないことなんだけれども、ちょっと残念な気がしてしまう。

多助の愛馬アオが名脇役で、アオの機転で多助は命拾いをし(身替りに殺される友人が気の毒だったけど)、そのアオを残して生まれ故郷を後にする「人馬今生の別れ」で幕が下りたあと、涙を拭いている人多数。私はもうこの程度じゃ泣けなくなっちゃってるなぁ、とこれまた別の意味で残念に思ったり。

4時すぎの終演後、半蔵門線と千代田線を乗り継いで乃木坂へ。駅から直結の国立新美術館に向かう。開催中の 「リヒテンシュタイン 華麗なる公爵家の秘宝」展を素通りして「二紀展」へ。油絵の先生の入選作を探す。先生の作品はすぐに分かるはず。見つからないうちにもう出口。あれ? あ、1階だけじゃないのね。2階に進む。まだない。3階へ。あれぇ。この階で最後なのに出口に来ちゃった。ここで初めてリストを参照。先生の作品は3階出口手前の最後の部屋、まさに自分が今いる場所にあるはず。ひとつひとつ見直して、上の段に先生の名前を発見。うわぁ。今までの先生の作品と全然違う。これは意外。新境地? ビックリ。

広い会場を歩き回って疲れちゃった。でもまもなく閉館というアナウンスが流れ始めていて、ゆっくりもしていられない。駅から外に出て店を探すのもおっくうなので、そのまま千代田線で帰宅。何を食べようかなぁ、と車内で考えているうち、ふとカレーが頭をよぎったらもう胃袋がカレー待ちになってしまい、久しぶりにココ壱へ。カキフライカレーにしてみた。揚げたてのカキフライが美味しかったぁ。

帰宅後、マッサージチェアに直行。ちょっと歩いただけなのに、足の裏がジンジン。日頃の運動不足を痛感するねぇ。