日付を間違えてせっかくのチケットを無駄にしてしまったMETライブビューイング今シーズン最後の作品「ワルキューレ」のリベンジ。17時半に上映開始で22時40分までと5時間余りの長丁場なので、しっかり寝ていかないと。午前3時くらいまで仕事をして寝たのが5時前。なぜだか8時すぎ、9時すぎ、11時…と細切れに目が覚めてしまったものの、昼すぎまでベッドにかじりついていた。
話題作だし、最終日だし、すっごく混んでいるかと思ったら、前回の「イル・トロヴァトーレ」ほどではないのが意外だった。大作「ニーベルングの指環」の序夜「ラインの黄金」を観たのはもう去年の11月。そんなに前だとは思えないほど強く印象に残る舞台だった。そして今回は第1夜。
ドイツ語での上演で、遠い昔に第二外国語として習った単語がところどころ分かる。もうすっかり忘れてしまったと思っていたのに。
ジークムント役のヨナス・カウフマン。「カルメン」のドン・ホセの時にも思ったんだけど、この人、相手役の女性との密着度がすごく高くて、ラブシーンはもちろん、ちょっと抱き寄せるだけの場面でもものすごく濃密。これだけの容姿の人にそんなに密着されたら…って、ミーハーすぎるか。
神々の長ヴォータン役は序夜と同じブリン・ターフェルで、序夜よりもずっと存在感と人間味(神の役だけど父でもあるので)が増して魅力的だった。ブリュンヒルデのデヴォラ・ボイトは、「西部の娘」とまるで別人のよう。毅然として美しい戦乙女が幕間のインタビューでは案内役のドミンゴを相手にそれこそ少女のように可愛らしい。
前作同様、METがわざわざ劇場に補強工事まで施して導入した総重量45トンの舞台機構が視覚効果を盛り上げる。その導入に至る経緯や操作方法などの裏話もとても興味深かった。そしてなにより、今回のスペシャルはジェイムズ・レヴァインを特集した特典映像。まだ若かりし日のドミンゴも登場して、その映像を観たあとに次の幕が開きレヴァインが登場した時、なんだかもう胸が熱くなってしまった。
5時間を超える長丁場で集中力を使い果たしたのか、帰りの日比谷線で北千住を寝過ごしてしまい、次の小菅で気がついた。たった1駅なのに風景がガラリと変わり、駅前の賑やかさが感じられない。北千住に戻るための電車が来るまで15分余り。その間、ホームにはずっと私ひとり。本当に電車来るの? って思わず不安になっちゃった。
仕事しなくちゃなんだけど、疲れちゃった。もう日付変わってるし…今日はお休み〜 (^_^;)