まるぶろぐ

備忘録として日々の出来事をこまごまと綴っております

おニュー ♪

maru992008-06-26

さて歌舞伎座の日。2日前から睡眠時間を調整してきたから大丈夫だと思うけど … とそれでもなお不安にかられつつ席に着くと、最前列だというのに両隣りが2つずつ空席。いや〜ん、目立つやん! その緊張感がよかったのか、睡魔が襲ってきた三幕目の第一場もなんとか乗り切った。その頃には右隣りの2つの席はオジサンたちでうまっていたのだけれど、左隣りの2つは最後まで空席のまま。もったいな〜い。


福助が演じた腰元籬という役は、今は亡き宗十郎のふっくらとあたたかな演技が目に残っている。懐かしいなぁ。福助染五郎コンビが狂言回しとなって進む序幕は、清水の桜を舞台に腰元衆がズラリと並び、華やかではあるのだけれど、正直いまひとつ物足りなかった。一同が去り、舞台上には富十郎段四郎というベテラン2人。ここでグッと芝居がしまる。流石の貫禄。富十郎は悪役の大膳と裁き役の民部を兼ね、声のよさが際立っていた。問題は幕切れの三笑いの場。二人の父親がそれぞれ子供の命を救いたい一心で蔭腹を切り、夫の覚悟に悲嘆にくれる妻と三人、せめて最後に笑おうという哀切な場面なのだけれど、ここで何度も客席から笑いが起きてしまうのだ。辛い心を押し隠してホホ、ハハと力なく笑う、その場面ですでに笑いが起きてしまう。おかしい場面ではないのに。幸四郎芝翫もかなり声が高いせいかなぁ。以前、芝翫の役を歌右衛門が演じたこの場面では、それこそ息をつめて舞台を見守り、ポロポロ泣いた記憶があるのに、客席の雰囲気がその時とはまったく違うものになってしまっているのが残念だった。決して3人の演技が悪かったわけじゃないと思うんだけどなぁ。… それにしても、人間というのは腹をかっさばいた状態であんなふうに長時間動けるものなんだろうか???


そのあとは福助染五郎の踊り。「またこの2人?」 って思っちゃう。それに染五郎は前の芝居でも奴として大立ち廻りをしたばかりなのに、今度もまた若い衆相手に立ち廻り。なんだかなぁ。しっかり魅せてくれるけど、同じ昼の部でたて続けに披露しちゃうのはもったいない気がする。


芝居とは別に、幕間のお楽しみ。今回は履物の黒田屋さんが出店しているのが事前に分かっていたので、だいぶくたびれてきた鼻緒をすげ替えてもらおうと最初から決めていた。第一印象で選んだのが写真のギンガムチェック。真っ赤な前坪は奥様が選んで下さったもの。カワイイ〜! 驚いたことに、このギンガムチェックは江戸時代の布なんだって。可愛らしい町娘の着物だったのかしらん。それともイナセなオニイサン? すげ替えてもらう間お借りした下駄の鼻緒は大島っぽい渋い柄で、それもとってもステキだった。おニューの鼻緒。ウレシイ〜♪


終了後、本当は髪を切りに行きたかったのだけれど、着物のお店に寄らないといけなかったのであきらめる。用事が済んだ後、ロールケーキ用の天板とか、プリンタインクのスペアとか、ブルーレイの録画用DVDとか、あれこれ買い物を済ませたあと、スタバで英訳の見直しも終えた。ふぅ〜。


帰宅後に英訳の修正をして、送信。やれやれ。明日は夜の部だから、少しゆっくりしても大丈夫。のんびりお風呂であったまろう〜。