まるぶろぐ

備忘録として日々の出来事をこまごまと綴っております

味噌煮込みうどん♪

maru992007-04-19

なかなか寝付けなかった上に何度も途中で目が覚めたせいか、変な夢を見ていた。仕事を頼みに来た弁護士がなぜかスーツにちょんまげ姿で、それを誰も不思議に思っていなくて、その前にこれを訳さないと、と私が手にしているのは分厚い本で、不思議の国のアリスに出てくるウサギが描かれている法律ガイド。なんじゃそりゃ? まるでルームメイトのようにベッドを並べているのが翻訳の同僚の室井佑月で、私はなぜか 「麻生さん」 と呼びかけてしまい 「あたしゃムロイじゃ!」 と怒られたところで目が覚めた。何がどうこんがらがったんだか。


幸い天気は回復に向かっているようで、昨日ほど寒くはなく雨も心配ない様子。でも着物の用意はしていないし、なんとなく気も進まなかったので予定通り作務衣に1枚上着をプラスして、12時半すぎの電車に乗ろうと駅まで急ぐ間にも暑くて上着を脱いだぐらい。もう気候の変化が激しすぎて何を着ていいのか分からないよ〜!


自分が何をやらかすか不安で早めに家を出たものの、特に何のトラブルもなく無事に1時33分東京発ののぞみに乗車。3時15分には名古屋着。あっという間。nintendogs で久々に2匹とも散歩させてから遊んでやっていたら着いてしまった。


名古屋駅から御園座までの地図はプリントしていったのだけれど、もう何年も前に御園座に行った時にはそんなに歩いた記憶がなかったので念のため案内所に寄ったら、どこぞのオバサンがああでもないこうでもないとなにやら訴えていて、いつまで待たされるやら分からないので早々に退散。少し離れたところにある観光案内所はガラガラだったのできいてみると、地下鉄に乗れと。地下鉄! そうそう、前回もそうだった! とやっと思い出す。「たった一駅の距離だけど、歩いたら大変よ〜」 とゆっくりしたやわかな物言いに気持ちもほのぼの。教えられたとおり東山線で一駅先の伏見で降りると、御園座はもう出口の目の前。そうそう、このアングル。そうだったそうだった! ここでフラフラしていたら左團次さんの当時の番頭さんに偶然会って、「今ちょうど旦那いるから」 と初めて楽屋に連れて行ってもらったんだった。そして終演後に、そう、この楽屋口の前で待ち合わせして…きゃ〜っ! としばし思い出にひたる♪


ほどなく開場。「切符は三津五郎さんの受付で頂くことになっています」 と告げて入館し、受付に行ってみると、あれれ、空っぽ。誰もいない。しばらく待って不安になり始めた矢先、客席の方から歩いてくる女性に目がとまり、きっとこの人だと理由もなく思ったのが大正解。黒いスーツにエレガントな白いブラウスという格好自体が最近の若い女性の番頭さんの定番ではあるものの、それ以上になにかこう、強力なオーラと存在感を感じる美人さん。用意されていたチケットは12列目のほぼ中央というとてもいい席。満員御礼の貼紙が出ていた割に私の右側4つが空席で後ろの席にもいくつか空席があったから、もしかすると後援会用に準備した席が埋まらなかったのかもしれない。なんてもったいない!


ほんの1週間前にはまったく予定がなかったのに、観てきたお仲間2人の熱い勧めを受けて、どうにもガマンできなくなって急遽出かけたわけなんだけど、本当に行ってよかった! 大満足の舞台だった。いやぁ、いいもの観ちゃった。舞台の余韻が冷めないうちに、とずっとサボリがちだった「ミーハー芝居帖」 を早々にアップしたことでもその興奮が知れる。勧めてくれたお仲間2人にあらためて感謝!


幕間に筋書を開くと、『盟三五大切』 という今回の舞台のゆかりの地として紹介されているのが深川周辺。本来なら19日のイベントで回るはずだったのに、私が道を間違えたせいで行かずに終わってしまった場所がズラリと並んでいたので苦笑してしまった。


大満足のうちに8時20分に終演。そのあとは予定どおり味噌煮込みうどんで有名な山本屋本店に向かう。ここも地図はプリントしてきたのだけれど、そこは地図が読めない方向音痴を自覚しているので、幕間に劇場の人に方向を確認しておいた。おかげで迷うこともなく8時半にはテーブルに案内されていた。味噌煮込みうどんにもいろんなバリエーションがあって、春のオススメはズワイガニ入りとのことだったけれど、ここはやっぱり名古屋コーチンでしょ。これが食べたくて幕間では食事をガマンしていたので、ご飯とのセットを注文。汁をはねらかしてしまうんじゃないかという不安も着物をやめた原因のひとつだったのだけれど、この店ではそんな心配はなかった。ちゃんと前掛けが出てくるの。スーツ姿の男性も当たり前のように前掛けをして食べ始める。さて、注文したセットがグツグツいいながら運ばれてきた。まずはつゆをひとすすり。う〜ん、こっくりとした味噌の風味がたまらない! つゆのたっぷりしみこんだうどんをご飯で受けて、行儀が悪いけどさらにレンゲでご飯に汁をちょっとかけて、味のしみこんだご飯を白菜の漬物でぐるぐる巻いてパクリ。これも美味しい〜。固めで強力なコシがありながら辛めの味噌味がしっかりしみこんでいるうどんも絶品。口の中が味噌で辛くなったところへ冷たい漬物が絶好の箸休め。あとでのどが渇きそう、と思うぐらいに辛い汁なのに、なかなかレンゲを持つ手が止まらない〜。発汗作用も強力で、タートルネックの首の部分がじっとり汗でぬれちゃうぐらい。しっかり完食。9時をちょっと回ったところで店を出る。汗をかいた身体に名古屋の夜風が爽快爽快。


9時半には名古屋駅に到着してしまい、10時2分発ののぞみだったので、しばらく売店で時間をつぶす。あ、柿の羊羹。もう何年も食べていないけど、小さい頃に好きだったような記憶が…。岐阜の名物なのか。知らなかった。もう25年以上も前に亡くなった父親が岐阜の出身だったから、買ってきたことがあるのかもしれないな。ちょっと食べてみたい。ひとりではとても食べきれないけど絵の教室なら大丈夫か、ということで購入決定。レジに進もうとして、ふと目についたのが味噌キャラメル。ご丁寧に味噌樽の形をした紙パックに入っている。以前、I さんWさんと旅行した際に私がたまたま1袋だけ買った味噌キャラメルを2人がいたく気に入って製造元から取り寄せたことがあった。もうその分もなくなっているはずだから、お土産に買っていこう。そんなこんなであっという間にひと荷物。


帰りの新幹線でつらつら考える。行きの新幹線の中で仕事のメールが入ってしまい、そのやりとりをしている間に携帯の電池が切れてしまったのは誤算だったものの、それを除けば私にしては実に珍しく何のトラブルもなかった。本来は何もないのが当たり前なんだろうけれど、私にしては上出来 (自覚はあるのよ)。やっぱり芝居の神様が味方してくれたのかなぁ。芝居の余韻にひたりながら、ついさっきまで御園座にいたのよねぇ…と感慨にふける。行けちゃうもんだねぇ。新幹線の方が芝居より高くついちゃうからそうそうは行けないけどさっ。


日付が変わる10分前に東京駅に到着。終電より3本も早い帰宅だった。とりあえず仕事のファイルを確認して、返信。お風呂の中でも芝居のことを考え続け、出てからすぐに 「ミーハー芝居帖」 をアップし、勢いづいているうちに、と日記もアップして、気がつけばもう朝の6時近かったり〜。