まるぶろぐ

備忘録として日々の出来事をこまごまと綴っております

maru992011-01-26

今日はとりわけスケジュールが大変。午前中にちょこっと買い物に出て、午後は早めに家を出て、北千住のスタバでしばらく書き物をしてから東銀座へ。まずは新橋演舞場の夜の部。

「寿式三番叟」の翁を演じるはずだった富十郎のあとを受け、梅玉の翁。魁春の千歳がいるのに、附千歳として鷹之資。息子と出たいという富十郎の希望で役を増やしたのだろう。その鷹之資に盛んに声が飛ぶ。父親が急逝したばかりの彼に声をかけたくなる気持ちはよく分かるんだけど、舞台を清める意味もある厳粛な雰囲気にそぐわない。それに「若天王」ってどうなのかなぁ。漢字で書く分にはいいけど、どうしたって「若天皇」に聞こえる。

「源平布引滝」より「実盛物語」。前回観たのは海老蔵の実盛で、今回は團十郎。やはり人物が大きくなるねぇ。持ち前の明るさと骨太な貫禄。すごくいい実盛。瀬尾の段四郎も、敵役の間はベリベリと手ごわそうで、素性を明かしてからは娘や孫への愛情が自然ににじみ出る。年輪だねぇ。九郎助は市蔵で、まだまだ若いのに老け役で気の毒だけど、しっかりこなしちゃうからまた老け役がきちゃうんだろうなぁ。新十郎がここでも仁惣太の役。稚魚の会じゃなく本公演でこういう人が活躍してくれるのは本当に嬉しい。

ラストは「浮世柄比翼稲妻(うきよづかひよくのいなずま)」。借金だらけで召使が苦労しているのにどこ吹く風の二枚目、名古屋山三を三津五郎。彼のためにさんざん苦労した末に悲惨な最期を遂げてしまう哀れな娘おくにと彼といい仲の花魁葛城、さらには幕切れに山三と不破の斬り合いを止めに入るお梅の3役が福助で、こういうコメディタッチの芝居だと時々暴走するから心配だったんだけど、今回はそんなこともなく、いい感じに納まっていた。

終演と同時に演舞場を飛び出し、駅までダッシュ。銀座で丸ノ内線に乗り換え、新宿へ。もう20年以上も前によく行っていたキャッスルというお店に向かう … つもりが、久しぶりすぎて場所が分からな〜い! 地図があってもダメなのが方向音痴の方向音痴たるゆえん。へたに歩き回るとさらに悲惨な状況に陥りそうなので、マスターにSOSの電話を入れ、ようやくたどり着いた。

ドキドキしながらドアを開けると、懐かしい顔が迎えてくれた。初めての職場で同僚だった兄貴分のひとりで、しばらくしてもうひとりの兄貴分も到着。どちらとも20年ぶりぐらいなんだよねぇ。マスターがもうすぐこのお店を閉めることになり、それで集まったんだけど、マスターもちっとも変わっていなくて、なんだかタイムスリップしたみたい。

そんな不思議な気持ちのまま、あっという間に時間がすぎて、予想通り終電で帰宅。お店のオーラスまでにもう一度マスターに会いに行こうと帰り道に話していたら、私ってば帽子と手袋をお店に置き忘れてきたみたい。やっぱりもう一度行かなきゃ (^^ゞ

写真は幕間にパクついた「プレミアムあまおうのロールケーキ」。大人気だってネットで見たから買ってみた。ほどよい甘さ。