まるぶろぐ

備忘録として日々の出来事をこまごまと綴っております

清澄庭園の八重桜

maru992007-04-14

まるで遠足前日の小学生のように寝付けなかったものの、8時半のアラームで9時起床。バタバタと慌しくルーティーンをこなした後、音羽屋の 「よきこときく」 がドド〜ンと目立つ作務衣に着替え、11時すぎに家を出てまずは銀座に向かう。


前々から注文した草履を取りに行かなくちゃ行かなくちゃと思いながら延び延びになっていた。何もイベント当日に荷物を増やさなくたって、とは思ったんだけど、今日を逃すとまたいつ行けるか分からないし、近くの伊東屋にも寄りたいし、草履なら軽いし。歩行者天国でにぎやかな通りを横切りお店に入ると、先日のオバサマはお休みで、代わりに応対してくれたのはロマンスグレーのステキな社長さん。前回に続いて、タンポポ珈琲をご馳走になる。


夕べの大風からすると夜は寒いかも、と作務衣の下に厚手の専用肌着を着込んできたのが大失敗。日差しが強くて暑いぐらい。このままじゃたまらない、と久しぶりの伊東屋でまずトイレに駆け込み、肌着を脱ぐ。しかもストールまで持参していたから、バッグがもうパンパン。何事もなかったように売り場へ戻り、今日のイベントで会う総勢8人のお仲間それぞれのイメージに会わせて一筆箋を選ぶ。いくつかの棚をグルグル何度も回りながら、ああでもないこうでもないと迷いながら選んでいくのはとても楽しい作業だったのだけれど、予想以上に時間がかかってしまい、朝食兼昼食の時間がとれそうにないので、コンビニで買い込んだオニギリをほおばりながら早足で駅へ。 (お行儀悪〜い!)


茅場町で乗り越え、初体験の大江戸線で隣りの清澄白河で下車。江東区深川江戸資料館までは歩いて数分。2時ちょい過ぎに到着すると、幸いお仲間はまだいらしてないご様子。館内をざっとひと回りしたあと、新内流しの場となる火の見櫓下の茶店に席を確保。ほどなくお仲間2人がそろってご到着。もう1人からは少し遅れると連絡があり、2時半からの新内の1回目を3人で聴く。新内の休憩中に遅れていたお仲間も到着し、今日の先発組4人が勢ぞろい。江戸の町並みを再現した館内を歩いて回り、2度目の新内を聴き、また見て回り、最後の新内も聴いた後、なかなか充実した内容の資料集を購入して江戸資料館を後にする。


続いて近くの清澄庭園へ。明治時代に三菱財閥岩崎彌太郎隅田川の水を引き、全国の奇岩珍石を集めて造った回遊式築山泉水庭園で、水鳥や鯉、おたまじゃくしもたくさん。家族連れやカップルでにぎわっていた。八重桜が満開。とても気持ちのいい空間。


さて、問題はその後。一応幹事なので、門前仲町までブラブラ歩いてお不動さんにお参りした後、どこかでひと休みしてから、早めに夜の宴会場所に向かうという計画を立てていた。お仲間のご賛同を得て、清澄通りを一直線に門前仲町に向かう。ちょうどいい散歩コースのはずだったのだけれど、歩いても歩いても着かない。「意外に遠いねぇ」 「ガイドブックの歩いて何分って結構いい加減だからね」 とか言いながら歩き続けるうち、森下の駅を通過した時点で気づくべきだった。気づかないままさらに歩いて行くうち、目の前を電車が通っていく。ん? 地下鉄の駅ひとつ分を歩くだけで、間に地上を走る電車なんてないはずだけど? あらためてガイドブックを見直す。あ、あああ! 方向が反対! 私が大声を上げる直前、前を歩いていた2人も 「真逆だったりして」 と話していたという。あちゃ〜、いきなりやってもうた〜! でも皆さんとても寛容で、誰も私を責めることなく、ここまで来たならこのまま両国に出ちゃおうと話しがまとまる。道を間違うのはよくあることだけど、その結果、目的地が変わってしまうなんてあんまりないよね。おかしいのは、清澄庭園でお仲間のひとりが 「両国・浅草マップ」 を手に入れていたこと。方向音痴の私が幹事を拝命した時点で道を間違える運命が定まっていたのか、このマップが両国へと導いたのか…?


両国への道の途中に 「吉葉」 という料亭の大きな看板があった。「ここ行ったことがある」 と立ち止まったのはまさにマップを手に入れた御仁。やっぱり運命だったんじゃ? と言いつつ、その店を目指すことになる。横綱吉葉山宮城野部屋だった総檜作りの建物で、真ん中に土俵があり、相撲甚句津軽三味線のイベントがあるため土俵の周囲は別途席料がかかるそうな。暑い中を予定外にたっぷり歩いた後なので、乾杯の生ビールが美味しかったこと! 夜に宴会があるので注文は控えめにしながら、冷酒片手に美味しい料理に舌鼓。「今日は美味しい煮魚があるのよ」 と年配の仲居さん。特にキンメの煮つけがオススメだと言うので注文してみると、これがビックリするぐらいに大きなキンメで、付け合わせの豆腐やゴボウにもよく味がしみていて絶品。果たしていくらするのか?! メニューがすでに手元にないので確認できず、冷や冷やしているところへ、歌舞伎座で観劇中のお仲間から電話が入る。最後の幕をパスして早めに合流してくれるとのこと。それならば、と時間を逆算し、8時前に歌舞伎座前で落ち合うことになる。この電話の間に土俵ではイベントの準備が始まり、少しでも見られれば、と電車でなくタクシーで行くことにしたのだけれど残念ながら始まらないうちに時間切れ。レジで会計してもらうと、意外にも1人4千円程度とお手頃だった。「キンメの値段は入ってないみたいだよ」 「え! ホント? 早く行こう早く行こう!」 と走り出す私たち。いいのかそれで? あとでよくよくレシートを確認したら、「食事代4500円」 なる項目がどうやらキンメらしく食い逃げではなかったことが判明。でも4人なのにお通しはなぜか3人分しか請求されていなくて、やっぱりちょっと得していた。


私は一足先に宴会の予約を入れてある 「升屋」 に向かい、9時からの宴会とは別会計で先に始めることにする。観劇組5人のうち2人が最後の幕をパスして合流。この時点で総勢6人。「今月の御園座はいい! 絶対観てほしい」 と強く勧められ、心がグラグラ。観たいのはもちろんだけど、スケジュールを確保できるかどうか。でも観たい〜! 他にもあれこれ歌舞伎談義でにぎわううちに、あっというまに宴会開始の時間。一度会計をしめ、新たに飲み放題でスタート。ほどなく残りの観劇組3人も加わって、総勢9人が初めてそろう。今月の歌舞伎座中村信二郎改め二代目中村錦之助の襲名披露興行で、萬屋ファンのお仲間が錦之助の名前の入った襲名祝いの日本酒のほかに、新錦之助の蝶の家紋を手作りして貼り付けたスペシャルな升まで人数分用意してくれていたので、かげながら襲名を祝いつつめでたく乾杯。彼女は萬屋にちなんで帯も帯締もステキな蝶柄。すご〜い! 私が用意した一筆箋も喜んで頂けたようで、よかったよかった。先発組の男性2人は歩き疲れたせいか途中からとても眠そうで、歩かせてしまった私としてはとっても申し訳ない〜、と思いながらも寝ているところを写真に撮ってしまったり。楽しい時間はあっという間で、11時すぎにおひらき。


幹事のお役目を無事に果たせたのかどうかビミョーではあったけれど、ひとまず無事にイベント完了。最寄り駅に着く頃には日付が変わっていた。酔って帰るとなぜかどうしてもアイスが食べたくなってしまう悪い癖があって、井村屋の小豆アイスをかじりながら帰宅。急いでPCを起動する。というのも、吉葉で盛り上がってる最中に仕事のメールが入り、夕べ送った英訳が一部抜けているんじゃないかという問い合わせにビックリ。その場では確認しようがないため、帰宅が遅くなる旨を伝えて待ってもらっていた。送った書類を確認したら、な〜んだ、抜けてないじゃん! よかったぁ! さんざん飲んで帰った後に仕事するハメにならずに済んだ。該当部分がどのファイルのどこにあるかをメールで説明して一件落着。今日はもう、お風呂に入って寝ちゃおう〜。