まるぶろぐ

備忘録として日々の出来事をこまごまと綴っております

恥ずかしながら、後ろ姿をば…

maru992006-01-27

最近は楽しいイベントがあるたびに前の晩、遠足の前の小学生のようにワクワクしちゃって寝付けない。ベッドの中で何度も寝返りをうちながら、4時半ぐらいまでは目がパッチリ。それでも8時すぎには起きて、9時ちょっとに着付を開始。心配していたとおり手首を内側に曲げる動作が痛いので、重ね衿も角出しもあきらめて、極力シンプルな着付にする。それでも帯を結ぶのが大変で、イマイチ形よく決まらない。早めに家を出て、着物のお店でチェックしてもらうと、「キレイにできてますよぉ」 と言いながらも帯のあちこちを引っ張って形を整えてくれて、これで安心。半蔵門へと急ぐ。


国立劇場のロビーでぽん太さんと合流。それぞれの席で菊五郎劇団の歌舞伎の千秋楽を観る。特殊な装置や奇をてらった演出に頼らなくてもこれほど素晴らしい舞台ができるんだよなぁ、と歌舞伎本来の楽しさを再確認させてもらった。幕間にぽん太さんとご一緒に食べたハヤシライスも郷愁を感じる美味しさ。終演後には久々に出待ちなんぞをしてしまう。楽しかったぁ。


ぽん太さんにすっかりお任せでこれから向かうお店の名前すら覚えていない私。神楽坂の入り組んだ道は方向音痴の私にはレベルが高すぎて、自力では絶対にたどりつけなかった。もとは旅館だったというお店はとっても雰囲気がよかったし、お料理も目にも舌にも絶品だったのに、あまりに楽しい集まりだったせいか話に夢中になってしまい、とうとう写真を撮らずじまい。不覚〜。去年いちばん印象に残った舞台を俳句/和歌/川柳で詠むというお題が事前に出されていて、ぽん太さんが全員の句を無記名でリストにしてくれて、まずはそれぞれが誰の作品かを当てっこ。誰がどの役者のご贔屓だかそれぞれに知っているので、半分ぐらいはすぐに誰の句だか分かる。作者が分かったところで、その句に込めた思いを語り、そこからまた話があちらこちらへと波及して、盛り上がる盛り上がる。世代も様々で、年長の方から往時の名優たちの話が出ると、生まれ遅れた世代はうらやましくて仕方がない。とにかく話題は歌舞伎オンリーで、冷酒をクイクイ飲みながら、あっという間に時間がすぎていく。そろそろ時間が気になり始めたところで、いよいよ 「梅が咲いたか」 の本番。会の初めの方で何度かお稽古したものの、やっぱり出だしが難しくて、ちょっとあやしいところもあったけど、とりあえずはひととおり唄えました〜。唄の出来はともかく、生で聴く三味線の音色の素晴らしいこと! ド素人が三味線に合わせて唄わせて頂く機会なんてきっと生涯これっきり。嬉しかった〜。三味線が組立式なのにビックリ。棹もいくつかのパーツに分かれるようになっていて、組み立てるともう至近距離でじっくり見ても継ぎ目なんてまったく見えない。すごい技術だなぁ。まだアルパに出会う前、女流義太夫のベベンベンという太棹を本気で習いたいと思っていた。正座が苦手なのであきらめたんだけど、やっぱりいいなぁ、三味線って。


おひらきは11時すぎ。地下鉄組とJR組に分かれ、地下鉄組は私と新妻Mさんの2人だけ。以前、Mさんと浅草から帰る時に私が思い切り路線を間違えたことがあって、それ以来、Mさんは私の大ボケを毎回とても心配してくれる。でも神楽坂からは大手町乗換えなので、さすがに十数年通った道のりだから間違えることなく、無事にご帰還。


もとはネットを通じて知り合ったお仲間。紆余曲折があって、本来ならお付き合いも自然消滅してしまうところを、ぽん太さんの呼びかけで再び集まることができて、この顔ぶれならではのディープな歌舞伎談義で心豊かな時間を過ごさせてもらった。ぽん太さんはもちろん、おひとりおひとりに心から感謝! これからもどうぞよろしく!!