起きてすぐ、録画しておいた ATPファイナルズ準決勝の第2戦。ナダル対メドベデフ。ナダルを応援していたのだけれど、第1セットはメドベデフ。第2セットをナダルが奪い返すも、第3セットもメドベデフで、ナダルの決勝進出はならなかった。残念!
午後に外出。千代田線と半蔵門線を乗り継ぎ、三越前で下車。ホーム1つ分を歩いて改札を出たあと、地下道を延々歩くものの、地上の出口から目的地の「お江戸日本橋亭」まではわずか2分。
まず13時半から、松永鉄九郎さんの「長唄の会」。「供奴」「吾妻八景」「紀州道成寺」をじっくりと。普段、歌舞伎の舞台でも長唄にはふれているものの、どうしても踊りや芝居のほうに意識がいってしまい、長唄をメインで聴く機会ってなかなかないのよね。この会では歌詞の解説もしてくれて、それがまた鉄九郎さんのハイテンションで笑いたっぷりの解説だから、楽しくて仕方がない。四拍子と呼ばれる囃子方(太鼓・小鼓・大鼓・笛)も加わっての演奏で、その四拍子の解説もあり、鼓に巻いてある朱色の紐は「調べ」と呼ばれるそうで、なぜ調べというのかを鉄九郎さんが囃子方の女性ひとりひとりに質問したところ、誰も答えられず、鉄九郎さんから回答が出るのかと思ったら謎のままで終わったので、あとで調べてみたら、この紐をきつく締めたり緩めたりすることで皮の張りが変わり、音の高低や響きに違いが出るそうで、「調整」の調の意もあるのかなぁ。
15時すぎの終演後、近くのスタバでひと休み。まだ続きがあるので何かお腹に入れておこう、とキッシュにしてみた。
コーヒーブレイクのあとお江戸日本橋亭に戻り、17時から「伝の会」ファイナルライブ。三味線方の杵屋邦寿さんと松永鉄九郎さんが1989年に結成し、国内だけでなく海外でも演奏を行ってきた「伝の会」がひとまず活動を休止することになり、今日でひと区切り。第1部では様々な相方が演奏され、第2部ではこれまでの活動を振り返る楽しいトーク。第3部はオリジナル曲の演奏で、そのうち曲というよりお芝居に近い「甚五郎泣三味線」はまさに抱腹絶倒で、マスクをしたまま笑いすぎて涙が出てきてしまい、もう大変。最後の曲を前に、鉄九郎さんが「目の前に三味線があるのに弾きたくない」と言ったのは、「長唄の会」とのダブルヘッダーでお疲れだったのもあるだろうけれど、それ以上に、伝の会としての演奏がもう最後という思いもあったのではないかと…。本当に、もう最後だなんて寂しい限りだけれど、「70になってもライブができたらいいね」というのがお二人の夢のひとつだそうで、鉄九郎さんが今年還暦だから、十年後にきっとまた、と嬉しいお約束。
楽しかったー。長唄、いいなぁ。