まるぶろぐ

備忘録として日々の出来事をこまごまと綴っております

初芝居

maru992006-01-02

どうしても寝るのが遅くなってしまうこの頃。5時すぎ就寝、11時近くに起床。室温11度。寒っ!


夕べは真夜中のお風呂だったから階下に遠慮してあったまるだけにしたので、お風呂場で朝シャン。お湯を熱めにしても冬のシャワーはツライわ〜。そういえば遠い昔、英語の学校に勤めていた時代、短期のイギリス留学でホームステイしていた学生のうち、数少ない男子のひとりが 「オレんち、シャワーしかないんでツライんすよぉ。先生のところでお風呂入らせて」 と私が泊まっていたホテルに訪ねてきたことがあった。彼は彼なりに気を遣ったらしくウイスキーのボトルを下げて。そういう時に限って突然遊びに来る女の子たち。かち合ってしまい、彼と私がそういう関係?! と大騒ぎになったっけ。彼ももういいオッサンになっているだろうなぁ。


腹ごしらえを済ませて、1時頃から着付を始める。今回は、黒い着物なのでアクセントに、初めての伊達衿に挑戦してみた。衿の部分が厚くなる分、合わせがなかなかうまくいかない。帯もお太鼓柄だと難しいなぁ。それにやわらかい生地だから気をつけないと表面にシワが出ちゃう。一応はできたけど、イマイチかなぁ。… ん? あっ! 伊達締めをしないでいきなり着物の上に帯板しちゃった! おいおい。でもせっかく結んだ帯をとくのも面倒。ええい、気がつかなかったことにしよう。今年もずっとこんなかぁ? あいにくの雨模様だから裾は心持ち短めに、草履は厚めの6センチヒール、雨コートを着こんで準備完了!


早めに家を出て、着物のお店にご挨拶。まずは乾杯、とスパークリングワインを頂く。ちょうど着付のお客さんが終わったところだったので、帯を手直ししてもらうことになり、伊達締めを忘れたことがバレてしまった。はずかし〜。


地下鉄の中で、出掛けにバッグに押し込んできた年賀状の束を開く。出していない人から来ている中に、出すべきだったのに出していない人も。その中にはさらに、出していないことがとってもまずい人も…。途中で年賀状の作成ソフトを変更したせいでアドレス帳が更新されずにもれちゃったんだなぁ。やばっ!


東銀座に着く頃には雨がやんでいて、それきり降らなかったのはラッキー。歌舞伎座の前も中もいつもにも増してすごい混雑で、なかなか前に進めない。中村鴈治郎改め坂田藤十郎の襲名披露興行なので、ロビーには夫人の扇千景さんのお姿も。黒い着物に真紅の伊達衿が鮮やか。幸四郎染五郎も出演しているので、松たか子と紀保さんもいた。2人とも和服姿だったけれど、周囲も和服だらけなので意外に目立たず、ほとんどの人が気づかない。ちょうど今、歌舞伎座にも置かれている 「演劇界」 に私が書評を書かせてもらった本の著者さんにも遭遇。私が右によけたらその人も右に、左に寄ったら左にとガチンコしてしまい、書きにくい書評を無理やり書いた本だっただけにバツが悪い。向こうは私のことなんて知らないんだけどね。


私が歌舞伎を観始めてすぐの頃、初めて観た襲名披露の口上が中村扇雀改め鴈治郎だった。あれから約15年。同じ役者の二度目の襲名はこれが初めて。それだけに感慨深いものがある。小さい子供の頃から知ってる役者の成長ぶりに驚くことも多くなってきた。年末に尾上松助さんという素晴らしい役者さんが早世されたばかりで、今は亡き名優たちの面影を懐かしむ一方、歌舞伎の未来に想いをはせる。初芝居の感慨。


帰宅してからまず、年賀状の追加分。わずか2日の間にいくつものポカが発覚しているなぁ。今年はもっとしっかりしないと!