まるぶろぐ

備忘録として日々の出来事をこまごまと綴っております

歌舞伎座 夜の部

昨日の昼の部に続いて今日は夜の部。その最初の「菊畑」で、子役の頃から活躍していた中村梅丸くんが梅玉の養子となり、莟玉を襲名する披露。ニュースやTwitterでは目にしていたのに、莟玉をなんと読むのか知らずにいて、襲名の口上でカンギョクと読むことを知った。今までは「うめまる」で音も文字も柔らかかったのに、急にカチンコチンになっちゃったねぇ。いや、もちろんおめでたいのだけれども。

続いて幸四郎染五郎父子の連獅子。今どきの子は華奢で手足がひょろリと長くて、踊りにはあまり向かないような気がしちゃうんだけど、あんなに一生懸命に、ひたむきに踊る姿を見ていたら、応援せずにいられない。楷書で端正で、キビキビ、シュッとしていて指先までピーン。見ていて気持ちのいい踊り。

最後は池波正太郎作の「市松小僧の女」。時蔵鴈治郎とかお互いもう60代なのに、24歳と19歳の恋物語を初々しく演じていて、もう観ているこっちがこそばゆくなるくらい。男勝りで剣術家でもある時蔵のお千代の兄弟子である八丁堀同心を芝翫。いかにも兄貴分らしくて、この人はこういう役が一番いいと思うなぁ。普段は女形なのに苦労人らしい番頭を演じた斎人も、その番頭に悪態をつくお千代の乳母の秀太郎も、さすがベテラン。しみじみといい舞台だった。ただね、鴈治郎が演じた市松は手癖が悪く、二度としないと誓ってはいたけれど。治らないのよ、あの手の悪い癖は。

幕間にコンビニのスイーツ。バスク風チーズケーキの「バスチー」。美味しかった。


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