今年になってから翻訳の後輩がひとり退職してオーストラリアに留学したことはすでに書いた。そして今日は、私が事務所に入った足かけ１７年前からの付き合いで、フリーランスの時代を経てここ数年は週３日勤務していた元同僚がフリーに戻ることになり、事務所を去る最後の日。私が退職してからまだ１年経たないのに、事務所はどんどん変わっていくなぁ。知ってる人、訪問できる人がどんどん少なくなっちゃう。
仕事の続きを始めたものの、どうも気分がのらず、集中できない。というか全身がどよ〜んとしている感じ。夕べは左團次さんのおかげであんなにハッピーで足取りも軽かったのにどうしちゃったんだろう。とことんイヤになるとアルパや編み物に逃げ、ちょっと気が済んだら仕事に戻り、でもまたすぐにイヤになり…。おかしいなぁ。こんなはずじゃなかったんだけど。最近スポーツクラブをさぼりっぱなしで、仕事が忙しいのに余計に肩がこる編み物なんかしているせいかもしれない。ちょっと泳いでほぐしてくるかぁ。
水着の上からセーターを着込んで出かけたのだが、ラジオで今日は割と暖かいと言っていたのにどうしてどうして寒いじゃないかっ！ なんか変だなぁ。そういう違和感は確かにあったけれど、泳げば体が温まるはず。幸い中途半端な時間のせいかプールには誰もいなくて貸切状態。張り切って泳ぎ始めた。ところが、いつもなら５分１０分と泳ぐうちに身体中がポカポカしてくるのに、今日はちっともそうならない。それどころか、温水プールの温度もいつもより低く感じられるし、水にふれている部分の肌がぞわぞわとむずがゆい。端まで泳ぎきって経つと、水の上に出る部分が途端にひんやりと寒いぐらい。これは変だ。絶対に変だ。プールの温度はインストラクターが定期的に測っているから変なのは私の身体の方だ。風邪か？ 風邪を引き始めているのに泳ぎに来ちゃったのか？ どうしてもっと早く気づかないんだ〜！ 結局３０分近く泳いでも身体が温まらず、ウォーキングどころか水から身体が出た途端にブルッときたので、そのままプールサイドのジャグジーに入ってじっくりあったまることにする。こういう時はサウナは厳禁。入ってる間はあったまっても出た後で急に冷えるから。ジャグジーも私ひとりだったから、中でバタ足したりしてとにかく身体を動かしてあったまろうとしたけど、おでこから汗が落ちるまで入ってもお湯から腕を出すと肌寒い。これはまずい。かなりまずい。
急いで上がって、いつもなら暑くてしばらくは服が着られないのに、すぐに着替えて髪を乾かす。さんざんあったまったはずのに顔が白い。参った〜。幸いスポーツクラブはヨーカ堂の上にあるので、下の薬局でどの薬にするか迷った末に、引き始めに効果があると箱に書いてある葛根湯の内服薬にした。もともと滅多に薬を飲まない上に慣れない内服薬。水がないとつらそうなので、プロントで水をもらって飲む。一気に飲む。はふ〜。思ったより飲みやすかったな。
テーブルの上に葛根湯の空き瓶を置いておいたら、「風邪？」 とバイト君。うん、久々に泳いだのがまずかったみたい。テーブルの上には私が注文したブレンドもある。「薬とカフェイン一緒にとっちゃダメじゃないですか！」 え〜っ？ 平気だよぉ。胃は丈夫だもん。「そういう問題じゃないっすよ」 まだ２０代の若者にたしなめられてる私って…。しばらくして戻ってきた彼は、私の前にカップを置いた。ん？ 何も頼んでないけど？ レモンスライスが入ってて、ホカホカと湯気が立ってる。「ビタミンＣが大事ですから」 わ〜っ！ はちみつレモンだ〜！ とっても美味しい〜！ こういう心遣いは嬉しいなぁ。これだから毎日のように行きたくなっちゃうのよね。
バイト君に感謝して店を出たら、さささ寒いっ！ 寄り道しないで早足で帰宅すると、北朝鮮とのサッカーの試合がハーフタイムに入ったところ。まずはお湯を沸かして、生姜入りのレモン湯で身体を温めながら、せめて後半だけでも観戦することにした。あら、キーパーは川口クンなのね。Ｊリーグのハシリの頃は結構見てたけど、すっかり代が変わっちゃったなぁ。ただ見ているだけというのができない性分なので、見ながら手は編み物を。サッカーファンというわけじゃないのに、ロスタイムで２点目が入った瞬間、つい 「やった〜！」 と叫んでしまった。多分みんなそうだよね。
ちょうどカーディガンの後ろ身頃が編み上がった。すぐに寝た方がいいかなぁ、とも思ったのだけれど、もともと宵っ張りのせいか、それともはちみつレモンと生姜入りレモン湯の効果か、さっきまでよりだいぶいいので、仕事を再開して今日のノルマを終わらせた。すでにジェットストリームは終わってしまったけれど、明日は目覚ましをセットしないで身体が必要とするだけ睡眠をとることにしよう。そのあとスパートをかければ仕事の遅れは取り戻せるだろう。
咳や鼻水が出るわけじゃないから、本当に風邪なのかどうか分からないんだけど〜。
