まるぶろぐ

備忘録として日々の出来事をこまごまと綴っております

今年最初の左團次さん♪

maru992005-01-23

歌舞伎座の昼の部に着物で行こうと早起きをして、8時頃に着付けを始めたらやけに手順よく進んで40分足らずで完了。いつもこうだといいんだけどなぁ。時間が余ってしまったので着物のままアルパの練習をしたりなんかする。

今年の初芝居は自分へのお年玉のつもりで贅沢してしまったので、今日の席は1階最前列の花道から3つめ。でも失敗だったわ〜。だって昼の部の左團次さんは花道から登場してくれず、ず〜っと舞台の上手にいるんだもん。寂しかったわ〜。でもとにかく今年最初の左團次さん。もう第一声だけで頬の筋肉がゆるんじゃう。舞台写真が左團次さんの分は1枚しかなくて、しかもただ普通に直立している場面の写真なのは許せなかったなぁ。

左團次さんが遠かったことを除けばいい席なのに、隣りの女性がひどい風邪を引いていて、鼻からの呼吸もできないみたいで、フウフウハアハア、ズーッ、ズーッとたえまなく…。本人もどうしようもないのだから、と頭では分かっていてもなかなかに耐え難い。耳栓がほしかった〜。

肝心の芝居はというと、さすがの大歌舞伎だし、華やかだし、普段あまり面白いと思ったことがない 「石切梶原」 に意外なほど引き込まれたし、どうにも苦手な幸四郎も今日の役はそれほどイヤじゃなかったんだけど、それでもやっぱり、満足度では浅草の勝ち!

終演後、国立劇場に向かう。「稚魚の会友の会」 新年会。時間を確かめずに行ったら5時半開場で、1時間以上あるので劇場事務所3階の展示場に足を運ぶ。花柳章太郎が愛用していた櫛や簪、女性の髪型の変遷、歌舞伎の鬘の作り方から床山による仕上げなど、とても面白い内容だったけれど、小さな会場なのでじっくり見ても20分もかからない。仕方なく近くのコーヒーショップで時間をつぶす。

5時半になって開場。なんのことはない、コーヒーショップにいた人たちがたくさん。みんな時間をつぶしていたのね。稚魚の会は国立劇場歌舞伎研修生の組織で、今月は研修生も東京の4劇場と大阪の松竹座に散っているので、今日の会は国立劇場に出演中の人たちがメイン。ほとんどみんな素顔で私服だから、髪型や服装に個性があって面白い。ラメラメのジャケットに大きな蝶ネクタイをつけた富志郎さんの司会で、まずは今月の国立劇場で幕の内だけ抜擢されて三番叟を踊った東志二郎クンが自前の衣装でその舞台を再現。続いて春之助クンが地唄舞としての 「黒髪」を披露。次はグッとくだけて、中村梅之クンが落語で笑わせる。そして真打登場。京妙さんの創作舞踊。スパンコールで華やかな衣装をまとい、石川さゆりの歌をバックに踊り、アンコールの声がかかるとたちまち美空ひばりの曲がかかって、しっかり準備してあるところがプロ。コンビの京蔵さんがまるで恋人を見守るように見つめていたのがなんとも…。そのあと抽籤会があって、今日の会に出席できないメンバーからのプレゼントも用意されていたので、なんと1人2回もクジが引けるという大盤振る舞い。私は最初に京三郎さんのプレゼントを本人から手渡ししてもらい、開けてみるとステキな匂い袋のセットで、「お着物の方に当たるといいなって思っていたんです」 と言って頂き、握手。もうひとつは、なななんと、いちばん当たってほしいと念じていた左十次郎さん! 左團次さんのお弟子さんで、二枚目なのよね〜。残念ながらご本人にはお会いできなかったけれど、パッケージにしっかりサイン入り♪ 開けてみるとシリコンのマジックキャップで、マグカップにかぶせれば中身がこぼれないんだって。クールなご本人の印象からは意外な選択がまたうれしい。古いメンバーは分かるんだけど、若手の顔と名前が一致しないのを残念に思っていたら、しっかり自己紹介コーナーもあった。これまでに名前が出ていないメンバーは、歌女之丈さん、京紫さん、東志也さん、梅蔵さん、富二朗さん、富彦クン、歌次さん、歌松さん、梅二郎さん、京珠クン、あとウメアキくんだけ漢字が分からない〜。豪華なお弁当もついて、各種そろったドリンクも飲み放題。これで会費3千円だなんて太っ腹すぎる! こういう機会があると、舞台では縁の下の力持ち的な存在である彼らをますます応援したくなっちゃうのよね。とりあえずは今日のメンバーに明日の国立で会えると思うと楽しみだわ〜。

8時にお開き。外へ出ると、雪が降っていた。あいにく傘を持っていなくて、駅まで早歩き。雨じゃなく雪でまだよかった。幸い地元の駅についたら雨はほとんどやんでいて、プロントに寄ったら、バイト君が 「見違えちゃうねぇ」 って。着物の効用。へへっ。また降るといけないからって、「ビニールで悪いけど。返さなくていいからね」 と傘をもらった。そしたら本当に帰り道に振り出して、感謝感謝。

写真は京妙さんの石川さゆりの方。肖像権にひっかかるといけないので顔を隠しているところのを…。