まるぶろぐ

備忘録として日々の出来事をこまごまと綴っております

maru992004-06-12

はぁぁぁぁぁっ。

今日は油絵の自習日(有志だけが集まる日)だったのだが、自分の馬鹿さ加減に激しく落ち込んでしまった。

油絵そのものはとっても順調だった。それどころかとっても幸せな始まりだった。久々の大手町からさらに久々の三田線に乗って慶応前で待ち合わせた先輩から、ちょっと早めのバースデープレゼント、と素敵なオーバーブラウスを頂いたのである。黒いさらさらの揚柳で、チャイナっぽい切り替えの襟で、お尻がすっぽり隠れるロングで、私が夏でも半袖は着ないことを知っててしっかり長袖。先輩がブティックを経営している友人に見立ててもらった一点もの。とっても嬉しくて、「アルパの発表会に着ます!」 と宣言したくらい。

それから大泉学園にある先輩の亡きお義母さまのお宅で臨時の教室。ほどなく3人目のメンバーも到着して、時折おしゃべりしながらキャンバスに向かう。私が持参したヨーグルトケーキのほかにスイカやグレープフルーツにチョコレートのお菓子とにぎやかなティータイムをはさんで、2時半頃から7時過ぎまでじっくり描けた。

駅前の To the Herbs で夕食。生ウニとタピオカ入りのヴィシソワーズやカルパッチョやピザやパスタをぱくつきながら、またおしゃべりに花が咲き、9時頃にお開き。ここまではよかったんである。

ひとりで西武線に乗り、池袋で山手線に乗り換えた。いつのまにか眠ってしまったらしく、隣りの人が立つ気配でハタと意識が戻った時にはすでに2駅乗り越していた…。どうやら東武線に限らず、電車に乗って座った途端に入眠スイッチが入っちゃうみたいだなぁ。

反対方向の山手線で戻って、西日暮里で千代田線に乗り換え。精算が必要で、しかもカードでは精算できない面倒な駅で、お財布がなかなか出てこない。仕方なくプレゼントの入った紙袋を置いて、バッグの中をごそごそやって、精算して、改札を抜けて、千代田線に乗って、自分の駅に着いて、「無事に着きました」 と先輩にメールして…。そこで気がついた。左手が空っぽだ。プレゼントの紙袋がないっ! が〜ん。私ってば私ってば私ってば、なんてことなんてことなんてこと!!

とにかく戻ろう、とホームへ。でもまず駅に電話しよう、と思いついて番号案内できいてかけてみた。紙袋を置いた場所を正確に伝えた。駅員さんは 「見て来ます」 と言ってくれて、保留の音楽が鳴り始めた。ドキドキドキドキドキドキドキドキ。神様お願い神様お願い。とっても大切なものなんです。絶対なくすわけにいかないんです。神様神様。…こういうときはあの世とやらにいるはずの母親にもすがってみたりなんかする。お願い。助けて。どうか見つかって。

電車が来てしまった。乗りたい。乗って取りに行きたい。でも地下鉄だから電話が切れちゃう。まだ音楽が鳴ってるうちに電車は行ってしまった。まだかなぁ。まだかなぁ。神様神様神様。

ようやく電話口に戻ってきた駅員さんの答えは、「私が実際に行って探してきたけどありませんでしたよ。月曜日に忘れ物センターに電話してみて下さい」 というものだった。どよ〜ん。ほんの10数分しか経っていないっていうのに、誰かが持っていっちゃったっていうの? そんな悪い人がいるの? もう泣きそう。

でもどうしてもあきらめきれない。遅い時間だから次の電車まで15分もある。行っても無駄。でもこのまま帰る気にはなれない。ないならないで、この目で確かめないと気がすまない。

地団駄ふみたいような思いで15分を過ごし、ようやく来た電車に乗る。1駅1駅の間がすっごく長く感じる。イライライライラ。神様神様。助けてお願い。お願いします。

やっと西日暮里に着いて、改札に走る。精算口精算口…。あった! 私が置いた場所にそのままあるっ! もう抱きしめてキスしたくなっちゃった。

ホッとしたら涙が出てきた。神様ありがとう。お袋さんもありがとう。ホントにホントにありがとう!

…しかし駅員の言葉は? 彼はさんざん待たせた上に、探したけどなかったと明言したのだ。見間違うような場所ではない。ことこまかに説明したのだから。ということは、ウソ? 実際には見に行かずにただ電話を保留にしてた? なんで?

いやいや、彼に腹を立ててはいけない。たとえウソだったとしても、私のようなうっかり者が1日に何人もいて、「いいかげんにしろよなぁ」 という気分だったのかもしれないんだから。でもそれなら、「こちらではすぐには調べられませんから忘れ物センターに直接きいて下さい」 と突っぱねてくれた方が親切というものだ。なにもウソなんかつかなくたって。

それでハタと思った。歌舞伎座での落し物もそうだったんじゃ? あきらめずに取りに戻れば、実は見つかったんじゃ?

すべて仮定の話にすぎないし、そもそもこんなに頻繁に落し物や忘れ物をしちゃう私がどうかしてるんだけど、でもでもでもでも、ウソはやめてウソは〜!

取りに戻って本当に本当によかった。先輩にどう謝ればいいかってシミュレーションまでしてたんだもん。まるでおバカな私への罰かのように急に降り出した雨に打たれながら、これに懲りて、これからはマジで、本気で、心して気をつけよう、と固く固く誓ったのであった。

…それはそれとして、「神様お願い」 のあとに反射的に 「いい子になります」 って付け加えてしまうのは私だけ? この年でいまさらいい子になれるはずがないのにねぇ。