まるぶろぐ

備忘録として日々の出来事をこまごまと綴っております

終日仕事

昨日の健康診断のあと新たな英訳の見積り依頼がきて、届いた2つのファイルを開くと、文字が小さく行間も狭くてビッシリ。ページ数もかなり多くて、受注できたら数日かかりきりになりそう。まだ見積りだけで受注できるかどうか分からないけど、2月末の作品展の間はギャラリーにつめていてほとんど作業ができないことを考えると、3月初めまででいいと言われて先送りしていた和訳を今のうちに進めておかないと、とエンジンをかけざるを得なくなり、作業開始。

今日は朝からその続きで、全豪オープンテニスを横目で観ながら、また夜には斎藤さんの OTTAVA Salone をBGMにして、すでに発行されている書籍の新たな章の和訳に専念。

3つめの章になるこの案件は最初から和文はPDFファイルのみで、書籍からの見開きコピーをそのまま送ってもらっているような形。それが今回の分は今までにないほど傾いているページがあって、首を傾げないと読みにくいほど。その状態が続くと脳が混乱するのか、やりにくいことこのうえないので、画面のスクリーンショットを撮ってトリミングした画像を「傾き調整」で正常な状態にしたら、やっとスムーズに作業ができるようになった。やれやれ。

そんなこんなで終日仕事に専念する間に、ユニークなおやつ。

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外は最中の皮でサクサク、中はふかふかのエアリーチョコ。イチゴ味。

 

健康診断

夕べ早めにしっかり夕食をとり、今朝は早起きをして、お腹には何も入れずに、身体を温めるためのお茶だけ。8時45分の予約時間に間に合うように、酵素風呂のすぐ近くにあるクリニックへ。

区の特定健診にオプションで大腸がん、乳がん、子宮がんの健診を加え、9月に予約しておいた。まず受付でたくさんの書類に必要事項を記入。検査項目ごとに用紙が合って、住所氏名と日付だけだったり問診票もあったりと様々。既往歴等で過去の記録が必要な箇所もあり、年月日を覚えていない部分はスマホで自分のブログを検索。子宮筋腫の摘出手術をした日時とか、毎回必要になるんだから事前にリストにしておけばいいのよね。

以前、このクリニックでレディースドックを受けたとき、赤と白のギンガムチェックのスカートを渡され、受け入れがたいのを渋々着用したのだけれど、今回はシンプルな作務衣の上下でよかった。

最初に検尿と身長・体重の計測をしてからマンモグラフィ。撮影機器の前面パネルにハローキティが目立たないように(薄いピンクの字に白の線で)描かれていることに気づき、思わず口にしたら、「たまたまキャンペーンだったので私の一存で入れてもらったんですけど、めったに気付いてもらえないから、うれしー」と、クールな印象の女性スタッフがオトメな表情に一変。でも終了後には、私がしばらく乳がん健診をさぼっていたので、「2年に1度は必ず受けてくださいね。早期発見がなによりですから」と、再びクールな表情に戻って的確なアドバイス

続いて子宮がん健診。これが一番憂鬱なのだけれど、まず椅子が改良されていて、足を乗せる台がコロンと丸くピンクでソフトな素材。足を上げる高さやリクライニングの角度も無理のないように工夫されていて、抵抗感が極力抑えられていると感じた。カーテンの向こうから年配の女医さんが「女性はなにかと冷えやすいので」とか、これこれこういう症状があったときには迷わず受診してほしいとか、あれこれ話して気を逸らせながら手短に進めてくれて、あっという間に終了。いつもなら器具を挿入されるときに「力を抜いて」と言われてもなかなか抜くことができず、痛いのを必死で我慢するのに、まったく痛くなかった。驚いてそのとおりに口にすると、以前より小さな器具に替わっているとのこと。抵抗感からこの検査を受けない女性も多いそうだから、こんなふうに素晴らしく改良されていることをもっと広めたほうがいいと思った。

採血のあと待合室で待機するように言われ、渡されたファイルフォルダーにコロンとかわいいカエルのタイマーがついていて、ピピピと鳴るとスタッフが飛んできて止血バンドをはずしてくれた。

他にも聴診器での診療や心電図、レントゲン撮影など着々と効率よく進む。最後の内視鏡の前だけずいぶん待たされ、待合室のテレビが国会中継だったので退屈したけど、その間に首や肩のストレッチ。

胃カメラはこれまで喉から飲み込むタイプしかやったことがなく、鼻から入れるのは初体験。喉からよりスムーズに入り、楽だった。胃袋の入り口に近いあたりに白っぽくなっている部分があり、ピロリ菌の除去で今はいなくなっているけども、いた時の影響が残っている部分だそうで、今はまったく問題ないものの、できれば胃カメラは毎年受診したほうがいいと。区の健診では2年に1度だけなので、その間に1回ずつ個人で受診。面倒だけど、必要なら仕方ないか。それ以外はまったく問題なく、これにて健診は終了。

今日は女性限定なのか男性の受診者の姿はなく、スタッフもほぼ女性ばかりで、男性に接したのは、健診着を着たままでOKのレントゲン撮影と胃カメラのときだけ。いろいろ配慮しているのねぇ。以前も同じクリニックで受けているから違いがよく分かる。

喉に麻酔が残っているので、30分は飲食を我慢。すでにお腹がグーグー鳴っているのにー。とはいえ、着替えて受付であれこれ説明を受けたりしているうちに時間が経過。大腸がんのキットを受け取ってクリニックを後にし、そのままサイゼリヤへ。

完全に空っぽなのをモニター画面で確認したばかりの胃袋に、ドリンクバーの烏龍茶が染み渡る。そのあとポトフをじっくり味わい、ホッとひと息ついてから、ちょっとチクチク。

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ピンク系のグラデーションでアラサペの半分を終えたあと、もう半分も同じ糸で埋め尽くしたほうがいいかどうか迷って、試しにパープル系のグラデーションを入れてみた。パープル系が強すぎるかしらねぇ。迷うー。

サロメ

ゆっくり起きてひと息ついて、OTTAVA.TVで配信がスタートしているウィーン国立歌劇場の「サロメ」を視聴。

これまでにも何度か映像で観たことのある作品だけど、血みどろだったり必要以上にエロチックだったり、ヨカナーンの首を串刺しにして高々と掲げたりと、おどろおどろしさが際立つ演出が多くて、あまり好きになれずにいた。それが今回は極めてオーソドックスで、主人公のサロメが初めて魅力的に見えた。ローエングリンもそうだったけど、オーソドックスな演出ってやっぱり貴重。

ミヒャエル・ボーダー指揮、ボレスワフ・バーログ演出で、タイトルロールのサロメをリゼ・リンドストローム、ヘルヴィッヒ・ペコラーロのヘロデにワルトラウト・マイヤーのヘロディアス、ミヒャエル・フォレのヨカナーンにカルロス・オルトのナラポート。マイヤーはMET「エレクトラ」の母親役が印象に残っていて、フォレは同じくMETの「マイスタージンガー」をはじめとして、敬愛するバリトンのひとり。

舞台は初めから最後までずっとヨカナーンが閉じ込められている井戸の周辺で、舞台下手と奥の扉から人が出入りするだけで場面転換はない。シンプルな装置の中で繰り広げられる濃密な世界。

最後の最後、ヘロデの命令で、ヨカナーンの首を前にうずくまっているサロメの背に兵卒たちが剣を突き立てる一撃。それを表現するオケの音がばらけてしまった。ズバッと決まればかっこよかったのにー。生中継だからこういうこともあるよね。

写真は、ウィーン国立歌劇場のサイトから「サロメ」のページのスクリーンショット

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絵の教室

今日は母の祥月命日。えっと…34回め? 特に何もしないけど忘れてはいない。34年かぁ…。

昨日、国立劇場からの帰りにケーキの材料を買うつもりでスーパーに寄ったら「北海道フェア」をやっていて、目についたのが「よいとまけ」。ハスカップジャムのロールケーキで、前に頂いて美味しかったことを思い出し、ケーキを焼くのはやめにして、7切れ入りを2箱購入。それを持参して絵の教室へ。

前回、下地を塗った小さなキャンバスにまず空の白。コバルトブルーをほんの少し混ぜてみたけど、下地が赤系なので、一層だけだとまだ夕焼け空のような状態。今はこれでいい。下にはイエローオーカーにグリーン系を混ぜ、枯れた芝のような地面。次に、空と地面との境界線のあたりの横一線に遠くの森。右端のほうだけ紅葉している黄と赤の木を1本ずつ。そしていよいよ中央に大きな木。「このー木なんの木」のCMを思わせるような形だけれど、青々としてはいない。葉の部分は、透けて見える空を塗りつぶしてしまわないように気をつけながら、チョンチョンと絵の具をのせていく。

今日の1回だけで思ったよりずいぶん進んだー! いまのところいい感じ。この分なら作品展にこれも並べることができそう。

「よいとまけ」は皆様にも好評でよかった。1箱の約半分をティータイムに取り分け、残りは他の方へのお土産に。

案内ハガキもできてきたので、そろそろ額のことも考えないと、と出展する絵のそれぞれに手持ちの額をあてはめてみる。一番大きなイグアナの絵とコスモス畑の絵の2枚については、教室に置かれていた額をお借りできることになった。小さな2枚は額はいらないかな。残るテンペラ画の額は前回と同じ業者からレンタルするか、4号の額なら今後も使えそうだから、買ってもいいかな。

終了後には出前の鍋焼きうどん。具だくさんで、温まるー。

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国立劇場

2日間の歌舞伎座に続いて今日は国立劇場。浅草歌舞伎はパスしたものの、それ以外の初春歌舞伎が今週に集中してしまった。

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国立劇場の1月は毎年、音羽屋の復活狂言。今年は四世鶴屋南北の「御国入曾我中村」をアレンジした「菊一座令和仇討」で、開演前の舞台には定式幕を背景に大凧が飾られていて、白地に朱で「初春令月気淑風和」と大書されている。令和という年号の出典である万葉集の一節「初春の令き月、気淑く風和み…」から来ているらしい。

曾我十郎・五郎の兄弟の父である河津三郎祐康と妻の満江ではなく風折という女性の間に双子の兄弟が生まれていて、二人とも養子に出され、一人は「槍の権三」として知られる笹野権三となり、もう一人は「鈴ヶ森」でおなじみの白井権八という、ないまぜの世界。この設定だと、助六=曾我五郎だから、助六権八は異母兄弟。

鈴ヶ森の場面もあって、菊之助権八松緑の権三が斬り合うところへ止めに入る幡随院長兵衛を菊五郎。後半では、それぞれに傷を負った権八と権三を治療することになる医者を菊五郎が軽妙に演じるが、実はこれが天下取りを目論む大悪人という趣向。

大詰めでは、満開の桜の背景に加えて天井からも吊り桜が三重に飾られ、朱塗りの橋に黒い擬宝珠、花四天の衣装は白地に赤と黒の模様で、権八・権三の金ピカの衣装がよく映える。

最後の最後に菊五郎が高らかに「我らが一座はワンチーム」と言い放ち、「菊一座」で始まるタイトルはここにつながるのね、と納得。

 

歌舞伎と映画のはしご

昨日の夜の部に続いて今日は昼の部。

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最初は「醍醐の花見」。秀吉が晩年に醍醐寺で盛大な花見の宴を催したという史実に基づき、集まった女性たちが互いを牽制しつつ踊りを披露する華やかな一幕。梅玉の秀吉に魁春北政所福助淀君で登場。

続いて「奥州安達原」より「袖萩祭文」。雪が降りしきる場面は季節としてはふさわしいけれど、お正月らしくはないような…。雀右衛門の袖萩に芝翫の貞任、勘九郎の宗任、東蔵の傔仗。総白髪の老け役である浜夕が笑三郎なのはちょっと気の毒。

ガラリと雰囲気が変わって楽しい「素襖落」。又五郎の大名、鷹之資の次郎冠者に吉右衛門の太郎冠者。迎える姫御陵を雀右衛門吉右衛門ってこうした松羽目物でもいつもと同じメンツを揃えるのねぇ。まぁ、必ずしも本人が配役を決めているわけじゃないんだろうけども。

昼の部の最後は「河内山」。店先の場面はなく、松江邸の広間から。嫁ぎ先が決まっている腰元に恋慕し、従わないと分かると手打ちにしようとする癇癪持ちの松江侯は芝翫が演じるんだけど、夜の部で芝翫が演じる「義経腰越状」の義経も同じような性格だから、観ているほうもダブってしまうし、なにより1日2回も癇癪を起こして諌められるのって演じていてもなかなかつらいものがあるんじゃないかと…。恋慕される腰元浪路を笑也、歌六の家老、錦吾の大膳、高麗蔵の数馬。

終演後、歌舞伎座地下のタリーズで時間調整。幕間でも読み進めていた宮部みゆきの「さよならの儀式」にしばし没頭。時間を見計らい、三越前に移動。TOHOシネマズ日本橋へ。

ダウントン・アビー」の映画版は1月10日に上映がスタートしたばかりだから、まだまだ大丈夫だろうと思っていたのに、近所のシネコンでは字幕版の上映が早々に終了し、吹替版だけになってしまったので、まだ字幕版を上映している映画館のうち時間の都合がいいところを探し、今日はしごすることになった次第。

第6シリーズまで放送されたドラマにすっかりはまり、映画版も楽しみにしていた。国王夫妻の来訪という出来事を軸に、主要キャラクターの性格を生かした様々なエピソードをふんだんに盛り込みながら、散漫にならず、鮮やかにまとめ上げているのが素晴らしい。続編にも期待せずにいられないわー。

寿初春大歌舞伎 夜の部

歌舞伎が縁で知り合った方の訃報に接したばかりで複雑な思いを抱きつつ、予定どおりに歌舞伎座へ。

寿初春大歌舞伎の夜の部の幕開きは「義経腰越状」より「五斗三番」と呼ばれる場面。頼朝・義経の関係が悪化する仲、義経は悪臣に唆されて遊興に耽り、忠臣が軍師五斗兵衛を呼び寄せるも、悪臣側の企みでさんざんに飲まされ、大酔して三番叟を踊り、酔いつぶれてしまう。白鸚の五斗兵衛に芝翫義経、忠臣側は歌六猿之助、悪臣側は錦吾と男女蔵。タイトルにある腰越状そのものはまったく出てこないのよね。全体はどんな話なんだっけ? と調べてみたけど分からなかった。

続いて猿之助と團子の「連獅子」。連獅子は家によってそれぞれ少しずつ違い、澤瀉屋版は勇壮。「オグリ」では殺気さえ感じさせるクールな演技が印象に残った團子くん、もう16歳になったのねぇ。将来が楽しみ。間狂言は福之助と男女蔵

夜の部の最後は、三島由紀夫作の「鰯売恋曳網」。勘九郎の猿源氏に七之助の蛍火。勘三郎玉三郎とのコンビで大いに笑わせてくれたけれど、生真面目な勘九郎の猿源氏は、必死だからこそおかしいという喜劇の王道なのがいい。禿は勘太郎と長三郎が日替わりで勤めているそうで、そうとは知らずにチケットを取り、偶数日の今日は勘太郎。パパに突き飛ばされて、思わず吹き出しそうになっていたのが可愛らしい。遊郭の亭主を門之助、なあみだぶつを東蔵、博労は男女蔵。あら、男女蔵さん、夜の部3つとも出ているじゃない。ご活躍で嬉しいわぁ。

写真はレゴの連獅子。東大LEGO部の作品だそうで、ちゃんと動いて毛を振る動画をネットで観て驚嘆したのがつい最近のこと。それが木挽町広場に展示されていて、嬉しくなってスマホで撮影。残念ながら動かなかったけど (^^)

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