歌舞伎が縁で知り合った方の訃報に接したばかりで複雑な思いを抱きつつ、予定どおりに歌舞伎座へ。
寿初春大歌舞伎の夜の部の幕開きは「義経腰越状」より「五斗三番」と呼ばれる場面。頼朝・義経の関係が悪化する仲、義経は悪臣に唆されて遊興に耽り、忠臣が軍師五斗兵衛を呼び寄せるも、悪臣側の企みでさんざんに飲まされ、大酔して三番叟を踊り、酔いつぶれてしまう。白鸚の五斗兵衛に芝翫の義経、忠臣側は歌六と猿之助、悪臣側は錦吾と男女蔵。タイトルにある腰越状そのものはまったく出てこないのよね。全体はどんな話なんだっけ? と調べてみたけど分からなかった。
続いて猿之助と團子の「連獅子」。連獅子は家によってそれぞれ少しずつ違い、澤瀉屋版は勇壮。「オグリ」では殺気さえ感じさせるクールな演技が印象に残った團子くん、もう16歳になったのねぇ。将来が楽しみ。間狂言は福之助と男女蔵。
夜の部の最後は、三島由紀夫作の「鰯売恋曳網」。勘九郎の猿源氏に七之助の蛍火。勘三郎は玉三郎とのコンビで大いに笑わせてくれたけれど、生真面目な勘九郎の猿源氏は、必死だからこそおかしいという喜劇の王道なのがいい。禿は勘太郎と長三郎が日替わりで勤めているそうで、そうとは知らずにチケットを取り、偶数日の今日は勘太郎。パパに突き飛ばされて、思わず吹き出しそうになっていたのが可愛らしい。遊郭の亭主を門之助、なあみだぶつを東蔵、博労は男女蔵。あら、男女蔵さん、夜の部3つとも出ているじゃない。ご活躍で嬉しいわぁ。
写真はレゴの連獅子。東大LEGO部の作品だそうで、ちゃんと動いて毛を振る動画をネットで観て驚嘆したのがつい最近のこと。それが木挽町広場に展示されていて、嬉しくなってスマホで撮影。残念ながら動かなかったけど (^^)