まるぶろぐ

備忘録として日々の出来事をこまごまと綴っております

下北沢へ

夕べはオードリーのオールナイトニッポンをどうしてもリアルタイムで聴きたくて夜更かしをしてしまったので、しっかり睡眠を取ってから下北沢へ。千代田線が小田急線に乗り入れているので、乗り換えなしで行けちゃう。

加藤健一事務所の「二人の主人を一度に持つと」は今日が千穐楽。18世紀のヴェネツィアが舞台で、当時の貴族を思わせる衣裳は白を基調として統一されていて、男性はモーツァルトやバッハの肖像画に見られるような白い巻き髪のカツラ。2人の主人を持って右往左往する召使の役を加藤さん。

前回は、佐藤B作さんと2人で老コメディアンの役だったから、走り回り、時にはジャンプもしちゃう加藤さんの若々しい姿を拝見できるのはとても嬉しい。ただ、登場人物が多く衣裳も似通っているので、前半はちょっと分かりにくく、おそらくは演出の意図でほぼ全員がコメディというよりはコントみたいなリアクションなので一層ドタバタ感が増し、いまいち入り込めなかった。それが徐々に整理されてきて、後半にはむしろそういうリアクションも楽しめるようになり、かつて加藤さんが大汗かきながら走り回っていた昔の舞台を懐かしく思い出したりもした。

本多劇場のロビーには過去の公演のチラシがビッシリと貼られていて、今回の公演は第117回公演とされている。加藤さんが一人芝居の「審判」を初演したのは1980年で、私が初めて加藤さんの舞台を観たのは吉田日出子さんとの「星の王子さま」の初演で、それが1985年のこと。その翌年に加藤健一事務所が設立され、その旗揚げ公演が第1回で、私は1988年の第7回公演「シェルター」/「寿歌」からほぼすべての公演を観ている。見逃してしまったのは、ほんのいくつか。だから少なくとも100公演以上は観ているはず。それだけ長く続けてくださっている加藤さん、旭日小綬章の受賞が決定したそうで、ロビーに感謝のコメントが掲示されていた。おめでとうございます!

終演後、たまには下北沢界隈を歩いてみようかなぁ、と劇場の出口から駅とは反対側に進んでみたら、様変わりしているだけでなく、日曜日のせいかものすごい人混みだったので驚いてしまった。ポツポツと雨が降り出したこともあり、それ以上歩く気になれず、駅へ戻ってまっすぐ帰宅。下北沢って、ほぼ本多劇場にしか行かないこともあり、もうずいぶん長いこと通っている割になかなかなじめない街。