まるぶろぐ

備忘録として日々の出来事をこまごまと綴っております

maru992018-05-13

和訳の見直し、しなくちゃなぁ、と思いながらエンジンがかからず、ジタバタしているうちに出かける時間。

またもや雨なのねぇ。このまま梅雨入りしてしまうんじゃないかしらん。

小田急乗り入れで下北沢まで直行。下北沢の駅がまだ工事中で、南口から本多劇場までがちょっと遠回りになってる。工事が終わると元通りになるのかなぁ。

本多劇場で14時から、加藤健一事務所の「煙が目にしみる」再演。初演も最初の再演も再々演も観ていて、その都度、大いに笑い、ホロリと泣かされる名作。13年ぶりの再演となる今回はキャストも一新され、名前も顔も知っているのは加藤さん以外は天宮良さんと新井康弘さんのお二人だけだったんだけど、いやぁ、やっぱりこのお芝居は楽しい! そして切ない。

舞台は田舎町の葬儀場で、白装束の二人の男。ひとりはこの町で生まれこの町で一生を送り、家族・親族だけでなく、大勢の弔問客が集まっているが、もうひとりは訳アリで、かろうじてひとり娘とレンタルビデオ店の店長が来ているだけ。加藤さんが演じるのは大家族の方のおばあちゃんで、亡くなったばかりの息子も他の親族たちも、おばあちゃんはとうにボケていると思っている。このおばあちゃんにだけ、亡くなった二人の男が見え、その声が聴こえることで、ドタバタがありつつも、最終的には、逝く人と見送る人とがおばあちゃんを通じて言葉を交わし、想いを伝えることができ、心温まる葬儀の一日が終わる。両家がそれぞれに骨を拾い、これで幕という最後の瞬間にも笑いが用意されていて、あちこちで鼻をすする音が聞こえていたヒューマンドラマは笑いのうちに終わり、後味ほっこり。

一度でも近しい人を亡くしたことがある人なら、深く共感して琴線に触れるはず。私も、このお芝居を観るたび、母の容態が悪化したという連絡を受けて駆けつけたものの、母の意識が戻ることはなく、ひとことも言葉を交わすことができなかったことが今さらながらに残念で、あんなおばあちゃんがあの時いてくれたら、と切に思い、涙してしまう。でも今回は、13年の時を経て、私も歳を重ねたので、自分自身の最期の時に思いをはせながら観た。親族がいなくても、友人知人は集まってくれるかなぁ。トム・ソーヤーみたいに、自分のお葬式を自分の目で見てみたい気もするし、見るのは怖い気もするし。

最近は、加藤さんの舞台は素晴らしいのに空席が目立つことが少なくなく、長年のファンとして寂しく思っていたのだけれど、この作品は口コミで評判が広がり、劇場の入口で撮った写真には「当日券あります」という貼紙があるけれど、その当日券も完売し、久しぶりに補助席も出る盛況だったのがとても嬉しかった。

終演後、まだ雨が降り続く中、劇場から外に出ないで直行できるヴィレヴァンに寄り、「ウォーリーをさがせ!」の25周年スペシャルパッケージを買ってみた。今まで気になったことすらなかったんだけど、このシリーズが近見視力の回復に効果があるらしいので、ダメ元でやってみようかな、と。英語版を買ったつもりが、帰宅してから開いてみたら日本語版だったのはガックリだったけれども、絵柄の部分は変わらないから、いいか。

最寄り駅に着いた頃にはお腹が空いて、ココ壱のスパイシーポークに野菜をトッピング。5月末までの限定メニューなのはもったいないなぁ。定番にしてほしい。

結局、今日も仕事はお休みしてしまった。まぁ、納期まで余裕があるし、それに週末だったしね (^^ゞ