まるぶろぐ

備忘録として日々の出来事をこまごまと綴っております

maru992018-08-16

夕方から出かける予定で、それまでの間に少し手織を進める。ブルー系の段染めを緯糸にしているのだけれど、どうやらそのブルーが藍染らしく、これまであまり気づかずにいたのだけれど、杼に巻いた緯糸を使い切り、巻き直す間に糸をかけていた左手の人差し指に青い横線がついたので分かった。てことは、このままスカーフにしたら肌や衣服に色移りしてしまう可能性がある。そんなぁ。

ネットで調べてみたところ、酢酸代わりの食酢と水を1対5で作った溶液に数時間つけておけば色止めができるらしい。もともと全体がこの段染めの糸だと重い印象になりそうだから、途中でベージュの糸に替え、半々ぐらいにするつもりでいた。杼に巻き直した段染めの糸を使い切ったところで早めにベージュに替えようかなぁ。色落ちのリスクは少しでも低いほうがいい。

15時すぎに家を出る。思ったより暑くなかったので駅まで歩き、ベックスの30品目プレートで腹ごしらえを済ませてから、千代田線と半蔵門線を乗り継いで水天宮前へ。日本橋劇場に向かう。例によって方向音痴だから迷う可能性を考えて早めに行ったら、一度も迷わずに着いてしまったので早すぎてしまった。

左團次さんのお弟子さんである市川蔦之助さんが入門から20年目という節目の年に初めて開く勉強会。席数約400の小さな劇場で1日2回限りの公演で、中村壱太郎尾上右近という人気者2人をゲストに迎えているとはいえ、チケットが1枚も残さず完売。すご〜い!

「つーたん」こと蔦之助さんが素顔のまま袴姿で開演の挨拶。演目の紹介としてパンフレットにあったとおり「石橋」「吉野山」「流星」の3つの作品にふれていたので、その3つとも上演されるとばかり思っていたら、「石橋」は昼の部のみで、夜の部は「吉野山」と「流星」のみだった。「ケンケン」こと右近と蔦之助の「石橋」も観たかったので、ちょっと残念。

吉野山」は素踊りで、壱太郎の静御前もベージュの袴姿なのに、ちゃんと女性に見える。蔦之助の源九郎狐も凛々しく、「端正」という言葉がよく似合う二人。女雛・男雛の決まりの形がとても美しくて、その場面の写真がほしかったなぁ。

30分と長めの休憩をはさんで、つーたんの流星に、壱太郎の牽牛、右近の織姫。これが実はサプライズで、昼の部は右近の牽牛、壱太郎の織姫で、二人が入れ替わることをつーたんも知らなかったそうな。つーたんが3つのお面をとっかえひっかえしながら、雷一家の夫婦喧嘩とそれを止めに入る婆を演じ分けるのが見どころ。素晴らしかった。

昼の部・夜の部の両方を観たファンが少なくなかったことも完売に貢献したらしい。休憩の間には尾上松也澤村國矢、尾上音一郎の3人からのボイスメッセージも流れ、つーたんが幕内のみんなに慕われていることが伝わってきた。パンフレットにはもちろん、師匠の左團次さんからの温かいメッセージも。つーたんの「蔦の会」が今後も続いていきますように。

夕べ買った「透明なゆりかご」の1巻を持参して移動中に読み終え、帰りにツタヤに寄り、2巻以降を買ってきた。お風呂上がりにベッドの上で5巻まで。すごく淡々と描かれているエピソードのひとつひとつがとても重い。でもきっと、現実はもっと重いんだろうなぁ。