母の祥月命日。もう26年も経ってしまったねぇ、と仏壇に手を合わせ、お墓参りはサボって演舞場へ (^^;
数日前からの睡眠調整ができず、夕べは急に早く寝ようとしてもうまくいかずにしばらく寝付けなかったので、睡眠不足の不安を抱えながらも最前列のど真ん中。プ、プレッシャー。
幕開きは「相生獅子」で、魁春・芝雀の女形二人の石橋もの。今月は夜の部に連獅子もあるのに、あえてこれをぶつけてきたのはなぜかしらん。そもそも昼夜とも観る人ってどのくらいいるんだろう。色違いの衣装で、姉妹のようでもあり、魁春が陰のように付き添っているようであもる。後ジテの毛の流れは芝雀のほうがきれいだったなぁ。
一番心配だったのが「金閣寺」。苦手な芝居のひとつなのよね〜。でも三津五郎の大膳に菊之助の雪姫という配役のせいか、なんとか持ちこたえた。八十助時代の三津五郎は、小柄な上に線の細さが目立ってこうした役には不向きのように思えたけれど、最近は骨太な国崩しや荒事も難なくこなして貫禄十分。小柄なのは変わらないのに、不思議だなぁ。
幕切れの桜吹雪が客席にも降りそそぎ、膝の上に落ちた数枚をその場で手帳にスティック糊でペタン。隣りのご夫婦、奥さんが上演中にもご主人に話しかけるのが耳障りで参っちゃう。休憩中もずっと喋っていて、仲がいいのは結構だけど、最低限の観劇マナーは守ってほしいなぁ。「開演中のオシャベリは回りの方のご迷惑になりますので…」というアナウンスに、そうだそうだ! と言いたくなるけど、奥さんの耳にはまったく届かず。やれやれ。
「加賀鳶」は威勢が良くて気持ちがいい。いなせな兄貴分の梅吉が続きの幕で小悪党の道元に変わるのが劇作の妙。松蔵に吉右衛門が出ることで、勢ぞろいの場も後半のゆすり場もビシッと締まる。さすが。音羽屋の道元は愛嬌たっぷり。おかしみのある立廻りもチームワークが光り楽しい幕切れ。
ゆっくり余韻を楽しむ余裕はなく、急いで帰って仕事の続き。コンブリオも終わった10時すぎにようやく残りのページが終わり、そのあと全体を印刷して見直し。英文もかなりの突貫工事で作業したことが伺え、指摘しないわけにいかない表記ミス等がいっぱい。約70ページの見直しと修正の修正を終え、すべての留意点をメールにズラズラと列記して、えいっと送信したのが午前4時5分。ふぅ〜。納期は「木曜の朝」という指定だから、間に合った♪