朝から大雨の中、宅配が来てくれて、届いたのはムーミンのムック本。そうそう、確実に手に入れたくてアマゾンに予約をしておいたのだった。本の中身はグッズ紹介が多くて、ムーミンやその物語に関する内容はもう知っていることばかりだったけど、それでもいいの〜♪
ひどい土砂降りなので、リュックを背負った上から雨をはじく素材の薄手のコートを着こみ、小さな折りたたみでは無理そう、と大きめのビニール傘を差して出かけたのに、東銀座に着いたら、雨が振っていないどころか降った形跡すらなかった。局地的なゲリラ豪雨だったのかなぁ。
ギリギリまで寝てバタバタと支度をしてやっと着いたのに、東劇のロビーが閑散としていて、おかしいなぁ、と思いながら上映スケジュールに目をやると、6時からだとばかり思ったMETライブビューイング「ドン・ジョヴァンニ」は7時からだって。えええ。東劇のチケットって感熱紙で印字が薄くて分かりにくいんだもん。でもまぁ、7時だと思って遅刻するよりはいいか。「このままお待ち頂いてもいいですよ」って言われたけど、東劇のロビーに座っていたんじゃ落ち着かないから、やはり外へ出てスタバへ。なにやってるんだかなぁ。そういえば小腹も空いたので、ヨーグルト&グラノラベリーを初めて食べてみた。ヨーグルト自体が酸味の少ないまろやかなタイプで美味しいんだけど、マドラーみたいなスプーンがすっごく食べにくい。
東劇に戻ると、かなりのにぎわい。新シリーズ2作目の「ドン・ジョヴァンニ」はなかなか人気のよう。すごく有名なのに内容はまったく知らなくて、パンフレットの解説もあえて読まずに、予備知識ほぼゼロで臨んだ。
「千人斬り」という言葉があるけれど、女たらしの貴族ドン・ジョヴァンニは、忠実な従者レポレッロの記録によればすでに1003人もの女性と関係を持っている。そんな彼を愛し続けるエルヴィーラを演じるのは、「カルメン」でもドン・ホセを愛し続けるミカエラを演じたバルバラ・フリットリ。耐える女が好きなのかしらん。ドン・アンナの部屋に忍び込み、父親の騎士長が斬りつけてきたのを逆に殺してしまったために、極悪人のレッテルを貼られて最後には騎士長の亡霊に地獄に引きずり込まれてしまう。炎を使った演出で、とても迫力があった。でも騎士長のほうから斬りかかってきたのだから、正当防衛と言えるんじゃないかしらん。過剰防衛ではあったにせよ、少なくとも騎士長が斬りかかったりしなければ彼は殺人を犯すことはなかったはずで、だとすれば単なる女たらしだったのよね。… というふうに理詰めで考えてはいけないんだろうなぁ。
ドン・ジョヴァンニを演じるのはマリウシュ・クヴィエチェン(この名前がなかなか覚えられない)。稽古中に腰を痛めて緊急手術となり、出演が危ぶまれる中、気力で本番に臨んだというアクシデントをまったく感じさせない。ドン・ジョヴァンニに言い寄られて婚約者がいるのにその気になりかけてしまう農民の娘が出てくるんだけど、婚約者に責められると「私をぶって。どうにでもして」とか言いながら、「でもあなたはそんなことしない。分かってるの」と上目づかいで彼はメロメロ。いるよねぇ、こういう女の子。
どうも私のオペラの見方って間違っているような気がしなくもないけれども、音楽や歌の素晴らしさもしっかり堪能している。もちろん!
明日にはまた新しい仕事が始まってしまう予定なので、今日だけのんびり〜^^