まるぶろぐ

備忘録として日々の出来事をこまごまと綴っております

完成品と途中経過

maru992008-05-20

夜半から降り出した雨の勢いがすごかったので心配していたら、朝になってもやむどころか、ものすごい暴風雨。あちこちで電車が運転を見合わせている様子。とりあえず中央線も千代田線も動いているらしいけれど、きっと遅れるだろうから、と予定より30分ぐらい早めに家を出た。案の定、千代田線は大幅に遅れていて、隣りの駅に電車が停まったまま動かないので入れない、と途中でしばらく停車し、ようやく動き始めてからもノロノロ運転。どうなることかと不安が募る。それでも大変だったのは1駅分だけで、隣りの駅を過ぎたらあとはスムーズ。意外なことに、普段やたらと停まってしまう中央線が至って平常運転だったので、10時半ちょっとに国分寺に着いてしまった。まずは再織体験コーナーの場所を確認し、ちょっと早すぎるので構内のカフェで珈琲ブレイク。


体験開始は11時。10分ほど前に行ってみると、足踏み式の織り機が5台用意されていて、体験者5人のうち2人はすでに2回目。私を含む3人の初心者を対象に、再織製品の製造販売と教室の運営を手がけるアーンジョーのスタッフさんからの説明でスタート。日本における再織の創始者というのが前田安助という人で、安助を音読みしてアーンジョー。石橋さんだからブリジストン、と同じなのね。再織はシェニール織ともいい、シェニールというのはフランス語で毛虫のこと。デザイン画をデータ分解して下織した生地を縦方向に切断して作った糸がモコモコしたモール糸なので、その見かけが毛虫に似ているということらしい。よりによって毛虫って。


体験用のデザイン画は10種類。犬や蝶の柄といくつかの花柄はできれば2回目の方がいいということだったので、残りの初心者向けから選ぼうとすると、ほとんどが花柄。どうも花柄はねぇ…。結局、消去法で1種類だけのフルーツ柄を選んだ。ちなみに他の体験者4人はいずれもかなりご年配のオバサマたち。平日の午前中だもの、仕方ないやね。


普通の手織りだと左右の折り返し部分がポイントで、きちんと端をそろえるのが難しく、端の線がガタガタになってしまったり、徐々に幅が狭まってしまったりといまだに苦労している。ところが再織の場合には、デザイン画のとおりに織る都合上、端の位置にあらかじめ糸に印がついているので、両端の縦糸に印を合わせてから中心部分のたるみをきれいな山型に整えて長を打ち込めば自然に端がそろう。だから作業としてはとても楽。ただ慣れないうちは、どの程度の力で打ち込むか、その調整が難しい。実物大のデザイン画を時々合わせてみるのだけれど、途中でちょっと硬いと言われたので加減したつもりが今度は弱すぎてしまい、普通の手織りでやるように櫛をつかって目をつめた。横方向に糸がずれても、多少なら竹串で引っ張ることで調整できる。ようやく慣れた頃に終わってしまうというのは体験コースの常で、2時間足らずで30×20センチ程度の織り地が完成♪


バッグやクッションなどに加工してもらうこともできるのだけれど、かなりの値段だし、そもそもこういう柄の小物を使うタイプではないので、生地のまま自分で額に入れて飾ることにして、イニシャルだけ入れてもらうことにした。体験コースの料金だけなら実費・イニシャル加工料込みでも3千円ちょっと。


誰でもデザイン画のとおりに織れるという長所は、同時にデザイン画のとおりにしか織れないという欠点でもあるわけで、普段、手織教室で味わっているオリジナルならではの楽しさには較べようもない。同じ織り図をもとに作っても、糸の素材や配色、模様の配置など、作る人によってまったく違うものになるからねぇ。だからやっぱり再織は、常設の教室もあるけど体験だけで十分だなぁ。


1時すぎに体験コースが終わる頃にはすっかり晴れてしまった。あれだけ降ってたのに! お腹が空いてしまったので、マルイのレストラン街で和定食を注文。煮魚にお刺身に天婦羅もついた豪華版。満腹になったところで下の階の書店であちこちの棚をのぞいているうち、気がつけば2時半をすぎている。3時からの体験コースには I さんが2回目の参加をすることになっている。じゃあ、せっかくだからごあいさつしていこう。


3時近くに1階の体験コーナーまで降りていく途中、体験前に傘を預けたきり忘れていたことに気がついた。どちみち寄ることになっていたのね。I さんは大の犬好きだから、2回目はやっぱり犬の柄。頑張って下さいね〜、とごあいさつを済ませ、国分寺から中央線で吉祥寺へ。ユザワヤに寄り、タティングレース用のシャトルを追加で買い込み、その後もついフラフラと歩き回っているうち、「ほぼ日」 でおなじみのタカモリトモコさんのあみぐるみの本を見つけて買ってしまった。再織の花柄にしても、タティングレースにしても、そしてあみぐるみにしても、完成品はおよそ自分に似合わないのに、どうしても作るプロセスへの興味に負けてしまう〜。


帰宅後は再び手織りの宿題。だいぶ進んだけど、あちこち歩き回ったから疲れてしまい、お風呂で居眠りをしてしまうほどだったので早寝を決め込むことにした。仕事がヒマだからって、いい気なもんだぁね ^^;