まるぶろぐ

備忘録として日々の出来事をこまごまと綴っております

maru992018-03-19

国立劇場の正午開演に合わせ、半蔵門へ向かう途中の車内で、ドアの上のニュース画面に、大坂なおみさんがパリバオープン初優勝という朗報が! やったぁ!! おめでとう〜!!!

ちょっと早く着きすぎちゃったんだけど、国立劇場の敷地内の桜がきれいに咲いていたので、お花見がてらスマフォで撮影。自宅の近所はまだほとんど咲いていないのに。青空だったらよかったんだけどねぇ。

国立劇場三月歌舞伎公演の最初の演目は、珍しい「増補忠臣蔵」。滅多に上演されないだけでなく、キワモノ系か悪役の多い片岡亀蔵加古川本蔵を演じているのも注目すべき点。鴈治郎が演じる桃井若狭之助との主従の絆を描く。塩冶判官が殿中で吉良に刃傷に及んだ際、本蔵が後ろから抱きとめた結果、判官は目的を達することができなかった。本蔵がそのことを悔い、内蔵助に斬られる覚悟でいることを知りながら、未来でも主従だとはなむけの言葉を添えて見送る若狭之助。忠臣蔵って、四十七士だけでなく、その周囲のひとりひとりにドラマがあるのよねぇ。普段と違う亀蔵さんがとてもとても良かった。若狭之助の妹を梅枝、その妹に横恋慕して殿様を殺そうとする敵役を橘太郎。

続いて「梅雨小袖昔八丈」。菊之助が髪結新三を初役で演じる。優等生の印象が強い菊之助の小悪党はどうかとちょっと心配だったんだけど、意外なほどに骨太で凄みもきき、こういう役ときれいな女形とを兼ねるってすごいなぁ、とあらためて思った。なんたって声も姿もいいからねぇ。萬太郎の勝奴とのバランスも相性もよかった。亀蔵が本蔵から一転してごうつくばりの家主を演じ、これがまた素晴らしい。新三と家主の掛け合いの場面は、芝居として本当によくできてるなぁ、と観るたびに思う。橘太郎も悪役から転じて家主の女房に。愛嬌たっぷりで可愛らしい。時蔵の当たり役である手代忠七を息子の梅枝が演じ、秀調の一手専売だった善八を菊市郎と、世代交代が実感される。おくまは梅丸で、その母を萬次郎。弥太五郎源七は團蔵。そして、新三が忠七の髪をなでつけているところへ、新三を迎えにくる丁稚を和史くん! 初お目見得のとき、初日に花道で転んでしまって以来、ずっとパパに抱っこされたままで挨拶も嫌がっていたくらいだったのに、台詞のある役を元気にこなしていたのでひと安心 (^^)

とまぁ、とても充実した舞台だったのに、1階の後方も2階の正面もガラガラすぎて気の毒なほど。どうしてこんなに入らないのかなぁ。チケット代がほぼ倍の歌舞伎座や演舞場はそれなりに入っているのに。ガラガラだからなのかどうか分からないけれど、あぜくら会で一等席のチケットを購入した人には鴈治郎の若狭之助と菊之助の新三もサイン入り写真が2枚セットでもれなくプレゼント。

16時すぎの終演後、伝統芸能情報館に寄り「役者絵展」を見る。目にしたことのある作品がほとんどだったけれど、ひとつだけ、成田屋の花川戸の助六音羽屋系の揚巻の助六とが並んでいる絵は初見で、構図もいいなぁ、とじっくり堪能。

駅前の山下書店にも寄ったら、歌川国芳を描いたコミックス「よしづくし」と、過去の作品が私のコレクションの中でお宝入りしている一ノ関圭さんの「鼻紙写楽」を見つけ、即買いしてしまった。

自宅の最寄り駅に着いてから、コメダで「よしづくし」を一気に読了。エネルギッシュで面白かった。絵も好き。

急にお腹が空いて、ココ壱のスパイスカレーで夕食を済ませて帰宅。

Eテレの「グレーテルのかまど」で、杉浦日向子さんが好きだったというクリームパンが取り上げられていた。杉浦さん、なつかしい〜。