まるぶろぐ

備忘録として日々の出来事をこまごまと綴っております

maru992014-08-10

台風11号の影響が関東でも心配される中、念のため傘だけでなくレインコートも持参で東銀座へ。早めに着いてスタバにいる間にも、雨が降ったりやんだりと天候がくるくる変わる。やんでいるうちに、と演舞場に向かうわずかな間にまた降りだした、と思ったら途端に土砂降り。幸い私は濡れずに済んだけど、間に合わなかった人たちから悲鳴が上がるほどのすごい雨。

海老蔵の自主公演「ABKAI」の2回め。ネットで取ったチケットは1階の最後列で、あいにく前列が首ひとつ抜きん出て大きな人だったので、後ろを気にする必要がないのを幸いに、袋に入ったままのレインコートを座布団代わりにしてみる。

「四の切」は、幕が開くと亀三郎の義経が板付きで、法眼は登場しない。他にも、通常は舞台から床下に抜けて狐に変わって登場するところを舞台上で着物を脱ぎ捨てる形に変えたり、ヌイグルミの白狐を多用したり、初音の鼓をもらった嬉しさを鼓を転がして表す場面はカットしたりと、演出上の変更がいくつかあった。狐に変わる場面は通常の演出のほうがいいように思ったけど、いろいろ試してみるのもいいよね。

創作舞踊「SOU」は、日本の「創世記」の「創」でもあり、イザナギイザナミの登場から、イザナミが火の神を産んで死んでしまった後、母を慕うスサノオがアマテラスの命を受けてヤマタノオロチを退治するまでを描く。火の精たちの踊りやオロチとの闘いの場面を盛り上げるのが上妻宏光津軽三味線。目にも耳にも極上のひととき。スサノオが客席に降り、通路を疾走。通路から2番めの席だったんだけど、海老蔵が通り過ぎたあとにいい香りが残っていた。なんの香りかなぁ。

左團次さんのお孫さんの男寅くんも、火の精とアマテラスに仕える女官の両方で頑張っていた。カーテンコールではスタンディングオベーションの中、海老蔵がスタッフ全員を舞台上に呼び寄せ、幕引きの黒子さんまで顔が見えるようにして労をねぎらう。こういう姿勢って大事よね。

劇場を出ると幸い雨はやんでいたけれど、いつ降り出してもおかしくない空だったので、自宅の最寄り駅よりひとつ前の駅で降り、手織教室の日と同じようにバスで帰宅。降り始める前に帰り着き、その後30分もしないうちに降り出して、ものすごい暴風雨になった。最近の台風は局地的にとんでもない降り方をするので、すでに各地で被害が出ている様子。大事に至りませんように…。