生活時間帯がグチャグチャのまま5月最終日。4時間しか寝ていないのに起きたら午後というパターン。
アボカドと甘夏とトマトと水菜のサラダで遅いブランチのあと、しばらくネット上をウロウロしてから洗濯やら掃除やらとバタバタしていると、あっという間にもうコンブリオのお時間。聴きながら手織りを進める。
左右とも同じように緯糸を折り返しているはずなのに、力の入れ方にクセがあるのか、右端は比較的キレイに整うのに、左端はやや凸凹に不揃いになりがちなのよねぇ。それと関係があるのかないのか分からないけど、段の高さが右側だけ下がりがち。てことは、筬の動かし方が右肩下がりなのかしらん。平行に上げ下げするよう気をつけているつもりなんだけどなぁ。
コンブリオの終了後も手織りを続けながら、録画しておいたメトロポリタン・オペラのライブビューイング「ドクター・アトミック」を観る。まだ私がMETのライブビューイングに出会う前のシリーズで、原爆を生み出した物理学者のオッペンハイマーを描いた意欲作。ぜひ観たいと思っていたので、NHK の「プレミアムシアター」で放送されると分かった時には嬉しかった。
「ニクソン・イン・チャイナ」と同じくジョン・アダムス作曲、ピーター・セラーズ演出で、アメリカで生まれた作品が原爆をどのように描いているのかに興味があった。焦点は広島・長崎への原爆投下ではなくそれ以前の核実験「トリニティ計画」に置きながら、実験の直後に静寂が訪れ、「水をください。子どもたちがお水をほしがっているのです。谷本さん、助けてください。夫が見当たらないんです。」と日本語のまま女性の声で流れ、画面にはその英語訳が字幕で流れ、そのまま幕が下りる。最後に流れるこの一節は、ジョン・ハーシーの著書「ヒロシマ」からの引用だそうだが、この日本語があまりに淡々としていていることに強い違和感を持った。メイキング映像として関係者のインタビューもあり、その中で「戦争を早期に終結させるためだと信じるしかなかった」という発言があるものの、オッペンハイマーがどれほど苦悩したとしても、被爆者の苦悩に比べたら…とやはり思ってしまうわけで、複雑な思いを抱かざるを得ない。音楽や歌はもちろん素晴らしかったんだけども。しばらく時間をおいてから、もう一度じっく観てみようと思う。
そして手織りはまだ終わらない〜。もう一息!