まるぶろぐ

備忘録として日々の出来事をこまごまと綴っております

この花を見るたびに…

maru992008-03-26

最初は8時すぎ、その後も何度か小刻みに目が覚めたものの、いやいや今日の歌舞伎座夜の部には踊りもあるからしっかり寝ておかないと、とベッドにしがみつくように午後まで寝る。いいかげんに起きるかぁ、と身体を動かそうとした途端、アイタタタタタッ! 右肩から背中にかけての痛みがひどくなってる! 織り機の負担が右にかからないよう気をつけたつもりだったけど、やっぱり神経がつながってるから片側でも負荷が強いとツケがくるわけね。それにしてもこの痛みは。寝返りを打とうとするだけでメリメリ。首を回してもメリメリ。ズキズキとは違う、もっと重い痛み。身体を起こそうにも背中に痛みが走ってどうにもならない。まずはゆっくり足をベッドからおろして、ヘッドボードに手をかけてゆっくり起きる。イテテテテテ。いつもは起きたら真っ先に顔を洗ってレンズを入れるけど、机の上に出しっぱなしのサロメチールをスリスリ。しばらく待って乾いたところで再びスリスリ。痛いよぅ。ズキズキする痛みだと怖くてマッサージができないのだけれど、この痛み方ならかえってほぐした方がいいような気がする。グイングインと15分コースを2回。そして再度サロメチールをスリスリ。う〜む。最近ほとんど見かけなくなったけど、背丈ほどもありそうな重い荷物を背負って売り歩いていた行商のおばさん達の肩はこんなふうに痛まなかったのだろうか。ちょっと重たい荷物を持つだけでこんな痛みが出てしまうのは、身体がゆがんでいるのかしらねぇ。


せっかく楽しみにしていた歌舞伎座なのに、着替えにも不自由するぐらいに痛むものだから、なんだか足取りも重く、気分はブルー。いかんいかん。


まだ上着も脱がないうちにお仲間とオシャベリに興じ、席に着いたら隣のオバサマが上着を見せてほしいと仰る。さっきから見ていて気になって仕方がなかったと。刺し子もどきのプリント柄で、家紋をまねた和風柄。自分も気に入っているから悪い気はせず、問われるままに買った店の名前を伝えたりして、しばらく話をした。そこまではよかった。でもなまじ気安くなったせいか、幕が開いてからもあれこれ話しかけてくるのには参った。しかもどうでもいいことばっかり。最初のうちは軽く相槌を打っていたけれど、このままだと止まりそうにないのであえて無視。感じ悪い? でもやっぱり迷惑だもん。私だけじゃなく回りにも。


千秋楽ならではのお楽しみがいろいろあって、なんだか得した気分。最初の 『鈴ヶ森』 では雲助の左團次さんがまだ出番じゃないはずなのに大きな桜の枝を抱えて出てきて飄々と下手にはけていった。ん? これごちそう? それとも最初からの演出? と煙に巻かれる。これもやっぱり千秋楽ならではの趣向だったのだけれど、左團次さん本人の思いつきなのかしらん。音羽屋のアイデアかとも思ったけど、2人の人間国宝がメインの舞台で音羽屋は出ていないわけだし…。誰のアイデアにせよ、事前に主役にお伺いを立てるのかしらん。それとも主役が出ていない場面ならOKという暗黙の了解があるとか? … とあれこれ考えてしまった。


山城屋喜寿の祝いの 『道成寺』。すごいなぁ。若い娘にしか見えないんだもの。相当な運動量のはずなのに、それをまったく感じさせず、常に表情豊かで余裕たっぷり。体力のある若手だとかえって 「必死で動いております」 みたいなせわしなさが目立つことがある。こういうところに芸の力が出るのかなぁ。團十郎の押し戻しの強力なインパクトにも負けるどころか拮抗している。堪能した〜。


最後の幕は贅沢だった! 仁左さまが素顔に浴衣姿で三味線を弾き、田之助さんが清元を披露。それを上手で、鳶に扮した音羽屋があれこれ茶化すのがまた楽しい。芝居としては、勘違いで殺されてしまう芸者小糸が可哀想すぎて後味が良いとは言えないから、それであまり上演されないんじゃないかと思うんだけど、チームワークのいい舞台は楽しいわ〜♪


大好きな歌舞伎を観ていてもついつい居眠りしちゃうことが多くて、「いっつも寝てる」 って言われちゃうんだけど、今日みたいにしっかり起きてる日もあるのよ〜 (誰に言ってるんだ?)


さて、明日は慈恵大の眼科に行く日。8時ちょっとのバスに乗らないといけないから、7時起きでもギリギリ。寝不足だと視力検査に影響しそうだから、このみブレイクはタイマー録音。寝坊しませんように!


写真のユキヤナギ。見るたびに大島弓子の 「四月怪談」 を思い出すのはきっと私だけではないはず…。