まるぶろぐ

備忘録として日々の出来事をこまごまと綴っております

気分はクリスマス

maru992006-11-01

いよいよ11月。水曜日だからMOVIXのレディースデイと思いきや、毎月1日のファーストデイ割引というのもあるんだそうな。まぁ、どっちにしても千円。直前にネットで予約しておいたチケットを引き換え、明日で上映終了の 「出口のない海」 を見る。海老蔵主演とはいえ、戦争モノはどちらかというと苦手なので、人間魚雷の話というだけでちょっと引いてしまう部分がなきにしもあらずだったのだけれど、華々しく散って終わりというのではないところがよかった。子役の頃から活躍している伊崎充則クン。いいなぁ。香川照之も軍人にピッタリ。海老蔵も、普通なのがいい。… なんだか変な言い方だけど、オーバーアクションもなく、舞台であれだけ目立つ人が群像のひとりになっていたのがいいと思った。エキストラとして出演していた知人の姿もしっかり確認。俳優業とはまったく関わりのない方なのに、なんの違和感もなくなじんでた〜。


続いて 「地下鉄に乗って」 を見る。配役がいい。堤真一岡本綾大沢たかお常盤貴子のメイン4人がそれぞれの役にピタリとはまっている。圧巻は大沢たかお。10代の出征から60代で没するまでをエネルギッシュに演じ分ける。まさにスクリーンからオーラが出ているような強いエネルギーを感じた。単にノスタルジックな作品ではなく、苦く切ない結末に意外性もあった。ネタバレになるけど、岡本綾が演じる女性は父の顔を知らずに育ち、思いがけないタイムスリップで両親が自分の誕生を待ち望んでいる場面に遭遇し、涙する。ここでまずやられた。私は父の顔を知らないわけではないけれど、果たして自分は望まれて生まれてきたのかどうか、すでに両親ともに亡い今でもその疑問を引きずっている。その疑問は昔から抱いていたもので、いわゆる思春期の頃には、自分はこのまま生きていてもいいのだろうかという疑問と同義だった。この世に生を受けた以上、事情はどうあれ、生まれてきたこと自体に意味があり、なんとしても生きていかなければいけないんだと今は考えているけれど、そう考えるようになるまでには、トラウマのように自問自答を繰り返す日々があった。今、生きていること。その意味をあらためて考えさせるような、それでいて決して重苦しくはない作品。制作費と宣伝費に7億を投じ、興行収入30億をめざしながら6億程度にとどまる見込みで大赤字とのことだったけれど、いい映画だと思うけどなぁ。


2本立て続けに見た割には、どちらも満足だったせいか疲れることもなく、その足で同じアリオの中にあるJTBへ。夕べあれこれとネットで検索しながら立てたプランを具体的につめていく。12月初めのオフシーズンを狙うというのは誰もが考えるようで、また12月には意外と修学旅行も多いそうで、往復の空路が結構もう満席の便が多く、3日から7日までの4泊5日だと出発が早くなり、1日ずらして4日からにすると予定していたホテルが予約できない。ホテルを変更しても遅い出発を選ぶか、頑張って早起きして予定通りのホテルにするか。3日といえばアルパの演奏会の翌日だから、あまり早い時間の出発は避けたかったのだけれど、車の免許がなくて移動の足が限定されることを考えると、交通の便のいいホテルを変更するのもためらわれる。迷ったあげく、頑張って早起きすることにした。那覇市内で2泊、石垣島で2泊。空路とホテルの予約が済んで、ひと安心。いつもなら計画だけで終わってしまうのに今回めずらしく積極的になれたのは、4月に金毘羅でお世話になったJTBの担当さんが異動で私の地元にいらしたことが大きい。ネットでも予約はできるけど、初めての沖縄でトータルなプランを自分ですべて設定するのは不安も大きい。かといって旅行会社のカウンターって慣れないとなかなか足が向かず、今まではそれで計画倒れに終わっていた。独立してから初めての長いお休み。ワクワク。


帰りに書店に寄り、見たばかりの映画2本のそれぞれの原作を文庫でゲット。もうシナリオの勉強に再挑戦する意欲はなくしてしまったけれど、小説を映画というビジュアルな作品へと再構築していくプロセスに興味がある。でも当分お預けだな。まずは書評の本を読まないと〜。急がずに沖縄に持っていってもいいかも。