まるぶろぐ

備忘録として日々の出来事をこまごまと綴っております

6歳の襲名

maru992005-11-23

固定電話のベルの音に飛び起き、リビングに走るも、タッチの差で切れてしまった。9時ちょっと過ぎ。おかしいなぁ。目覚ましが鳴った記憶も止めた記憶もまったくない。もう生活改善もなにもあったもんじゃないな。電話はそれきりかかってこない。勧誘だと思うことにしよう。


一番最初に届いたのに一番最後まで書けずにいた書評の本と再度取り組む。う〜ん、う〜ん。この本、どうしても辛口にならざるを得ないんだよなぁ。編集部からは何の制約も受けていない。自由に書いていいことになっている。でも、いわゆる大御所と呼ばれる方の著作に対して私ごときがこんな辛口の書評を書いていいんだろうか。悩む。とはいえウソも書けないし…。さんざん悩んだ末に結局、辛口のままでどうにか最後まで書き終え、すぐには提出せずに、ちょっと寝かせてから新たな気持ちで推敲することにした。冷静に、冷静に…。


さて、今日は歌舞伎座の夜の部。着物で行きたい気持ちも半分ぐらいはあったのだけれど、気が変わった。というのも前回アルパのレッスンに行った時、玄関にとってもかわいらしい靴があって、先生にメーカーをきいて、帰ってから早速注文しようとしたところ、靴ともサンダルともつかないようなユニークな形 (商品分類はスニーカー) のものでバリエーションがとにかく豊富。ひとめで気に入った先生のと色も形も同じものは一番人気らしくほとんど在庫がなかったので、別のタイプから選んで注文した商品が午前中に届いた。そうしたらガゼンはいていきたくなってしまったので、着物はパス。色は黒で、かかとの部分から靴下がしっかり見えるデザインなので、あざやかなオレンジの靴下を選び、モノクロの上下にオレンジ色のコートに黄色いバッグという元気カラーで出かける。


今月の歌舞伎座は、大ちゃんという6歳の子の襲名披露。父親は人間国宝で、66歳の時に33歳の女性と再婚 (ダブルスコア!)。70歳の時に生まれた長男が今回襲名というわけで、父親はすでに76歳。この年とは思えないぐらいに若々しく元気な人ではあるけれど、やっぱり年は年。自分はこの子がいくつになるまでそばにいてやれるだろうという思いは当然あるだろうし、奥さんにしても、夫亡きあと後ろ盾をなくしてしまう子供のことが不安に違いないだろうと思う。そんなことを考えているところへ、客席に現れた女性の帯に、襲名の祝い幕とまったく同じ鷹の柄。ご贔屓筋に挨拶している。これが大ちゃんのお母さんかぁ。


襲名披露の口上は劇中でなごやかに行われ、幕が降りた途端、後ろの席の若い子が言った。「こんなふうにお祝いしてもらった子が将来、隠し子作ったりおまわりさん殴ったりするんだからねぇ」 … シビアだわ。


夜はお風呂で、石井まゆみの 「キャリア こぎつね きんのもり」 1〜3巻を読む。表紙に惹かれてたまたま手に取ったものだけれど、これがすっごく面白かった。石井まゆみといえば 「ロッカーのハナコさん」。そのハナコさん以上にオリジナリティあふれるユニークな設定で、その構成力がすごいと思った。私にその力があればシナリオの勉強を続けていけたのになぁ。続巻が楽しみ!

キャリアこぎつねきんのもり 1 (1) キャリアこぎつねきんのもり 2 (2) キャリアこぎつねきんのもり 3 (3)