まるぶろぐ

備忘録として日々の出来事をこまごまと綴っております

輸送中のアルパはこんなです

maru992005-09-25

夕べは12時過ぎにベッドに入り、目覚ましを6時にセットして、とっても久しぶりの早起きだからそれだけじゃ不安で、携帯のアラームもセットしておいた。さて、明日に備えてゆっくり寝るぞ。そう思っても、つい発表会のことを考えてしまってなかなか寝付けない。いかんいかん、こんなことじゃ。全身の力を抜いて、リラックスリラックス。ZZZ…。目が覚めた。2時半。いや〜ん。また寝る。ZZZ…。また目が覚めた。4時15分。なんなのよ〜。再び寝る。今度は携帯のアラームで目が覚めた。はぁぁ。なんだか寝た気がしないぞぉ。


あいにくの雨。しかも台風が近づいているらしい。発表会の当日に雨が降るのは初めてだなぁ。アルパのカバーは布製なので、ビニール (実はただのゴミ袋) を両端からかけて雨よけにする。半年ぶりぐらいでファンデーションなんか塗ってみたりして、ステージ衣裳 (?) をバッグにつめて、身支度は完了。今日わざわざ来て下さる方に、と夕べ秘密のクラブ活動で焼いたケーキを型から取り出そうとしたら、あちゃ〜。斜めにパックリ割れてしまった。が〜ん。もう何度も焼いているレシピで、これまで一度もこんな失敗したことないのに、どうして今日という大切な日に限ってこうなっちゃうかなぁ。大ショック。幸い余った生地を小さなマフィン型で2つ焼いたのが無事だったので、不本意ながらその2つをお土産にする。


7時半に家を出る。できれば痛みの残る右肩に負担をかけたくないものの、アルパのように重い荷物でも左肩では落ち着いてくれず、すべり落ちてしまうので、仕方なくアルパを右肩に、左肩のバッグを落ちるたびに背負い直して、さらに傘まで差して駅まで行くのは至難の業。スパッツの膝から下がビショぬれになってしまった。肌寒いぐらいなのに、ぎりぎりセーフで飛び乗った電車の中では汗が出てくる。アルパを運んだ仕事量の分だけ身体が熱を発しているのかしらん。… あっ! 携帯を忘れてきた! 目覚まし代わりに使うとつい枕元に置きっぱなしにしてしまう。プログラムで順番を確認したら来て下さる方に連絡することになっていたのに〜。でももう取りに行く時間はない。再び大ショック。


大きな荷物で注目を集めながら、御茶ノ水で中央線に乗り換え、新宿で先輩とバッタリ。オシャベリしながら国立へ。9時の集合にちょうど間に合った。進行上の説明や注意の後、各自チューニング。私のアルパを別の方に貸すことになったので、チューニングのあと順番に1〜2回ずつ弾いたところでリハーサル開始。みんなうまいなぁ。なんだかすご〜くレベルアップしているような気がする。ちょっと不安が…。いや大丈夫大丈夫! そう自分に言い聞かせているところへ、先生のご主人のガブリエルさんが来て、握手のように手を出したので握り返したら、私の手を裏表ひっくり返してよく見たあと 「今日のこの手なら大丈夫!」 と励ましてくれた。やさしいなぁ。


22曲中16番目というビミョーな位置で私の番が来て、リハーサルに臨む。多少は指がふるえるものの、弾けなくなってしまうほどではなく、左手があやしいところは伴奏にお任せして右手に集中することにして、とりあえずメロディが止まることなく無事に終了。はぁ〜っ。「レッスンの時より音がしっかり出ていましたよ」 という先生の言葉にうれしくなって、思わず大きな声で言ってしまった。 「今年は泣かないですむかも!」 席に戻ると、他のメンバーも 「とってもきれいな音だった」 と言ってくれたので、単純な私はますます舞い上がって、これならきっといけるんじゃないかという気になってきた。


アルパの音が狂わないように会場は冷房が効いていて、長袖のニットでも寒くて上から衣裳のブラウスをはおり、それでも寒くてブルブル。朝が早くて食事をする時間がなかったから、リハーサルの最中にはおなかがグーグー鳴っていたので、エネルギー不足も寒さの原因だったかも。リハーサルが終わって、先生が用意してくれたお弁当をペロリと平らげ、ようやく寒さがやわらぐと、今度は睡魔が…。あくびが止まらなくて困っちゃった。


教室の発表会は今年で6回目。私にとっては5回目。前回までは、リハーサルで大失敗してしまうものだから、そのあと本番までずっと泣き出しそうなパニック状態でピリピリしていた。それが今回は、初めてリハーサルでまともに弾けたので、いつもとはまったく違うリラックスした状態でいられた。2時前からお客様が来始めたので予定を早めて開場し、2時半から発表会がスタート。去年までは他の人の演奏を楽しむ余裕もなかったなぁ。前半11人の演奏が終わったところで休憩。後半のメンバーが使うアルパをステージ上に並べる。いよいよだぁ。


楽屋でスタンバイするあたりから緊張が始まる。それでもリハーサルで気が強くなっているので今までのような動揺はない。前の人が終わった。ステージに上がり、自分のアルパを持って、椅子の前に立つ。客席のたくさんの人の顔が目に飛び込んでくる。ドキドキ。ゆっくりお辞儀をする。エンジ色の靴。伴奏をしてくれる寺澤さんとアイコンタクトをとって、弾き始める。やっぱりリハーサルよりは指がふるえる。きゃ〜っ! 不協和音がたくさん! それでもめげずに弾く。あぶなっかしいところはスッパリ左手をあきらめて伴奏に任せ、とにかく右手のメロディが途切れないように必死で弾く。2回繰り返す構成で、指の動きがこまかくなる2回目はかなりあやしかったけど、どうにか途切れることなくエンディング。終わったぁ! 立ち上がって初めて、こめかみのあたりがカ〜ッと熱くなっていたことに気づく。再びお辞儀。あたたかい拍手。ホッとしながらアルパを戻し、ステージを降りる。楽屋へのドアが、あれ? 開かないっ! 無理に開けると大きな音がしそう。幸い客席からは死角になっているので、その場所で次の人の演奏を聴き、2人一緒にようやく退出。はぁぁぁ。終わったねぇ。おつかれさま〜、と笑顔で言葉をかわせる自分がうれしい。とんでもない大失敗に号泣した去年は、もう弾きながら泣きそうになっていたから、曲が終わるまで果てしなく長く感じて、途中で逃げ出したいくらいだった。それが今年は、もともと短い曲とはいえ、あっというまに終わってしまって、何もかもが去年とは段違い。何はともあれ、今年こそ泣かないという目標が達成できただけで満足だわ〜!!!


22人の演奏が終わり、15分の休憩の後、先生のコンサート。パラグアイのアルパとは構造も音質も違うアルパ・ジャネーラという楽器をメインに、素晴らしい演奏が続く。アンコールもバッチリ決まって、本日のプログラムはすべて終了。お客様を見送り、アルパはとりあえずレッスン室に置かせてもらい、打ち上げのお店へ移動しようとして、楽屋に傘を忘れてきたことに気づく。台風のせいで夜の方が天気が悪いと思ったから折り畳みじゃなく長い傘を持ってきたのに、晴れるとすっかり忘れてしまうなぁ。傘を取りに戻り、お店へ。10人弱と少ない参加者ながら、楽しいメンバーがそろって盛り上がった。泣かずに弾けるとビールもうまいっ!


帰りの中央線は幸いガラガラで、ドアの脇にアルパを立て、その横の端っこの席に座った途端に寝てしまった。ハタと気がついたときには御茶ノ水。あわてて降りて、乗り換えた千代田線はひどく混んでいて、どうにかアルパが置けてホッとした途端にハタと気がついた。傘! せっかく取りに戻ったのに中央線に忘れてきちゃった〜。くすん。お気に入りだったのにぃ。今日の大ショックその3。それでも泣かずに弾けたんだからヨシとしよう。


さ〜て、明日は歌舞伎座だいっ!