まるぶろぐ

備忘録として日々の出来事をこまごまと綴っております

maru992004-09-12

11時からマンション管理組合の臨時総会。議題は2つ。百万円かかる駐輪場の増設と、マンションタイプ光ファイバ導入のための共有機器の設置。後者の方は、すでに2世帯から申込を受けた業者からの提案で、その2世帯のうちの1つが私。うちのマンションは局から2キロ以上あるので、ADSL24Mでも実測5〜6Mで、40Mに替えてもスピードアップが望めない状況のところ、光ファイバなら実測で最低でも20M、状態がよければ30M以上も期待できるらしいので申し込んだ。ISDNからADSLに替えたときにはその速さに驚いたものだったけど、慣れちゃうとねぇ。

マンションの付加価値アップにもつながることなのでまさか反対されることはないだろうと思いつつも心配がひとつ。総会のたびに的外れな発言でひっかき回す最年長のオジサンの存在。議長が 「本題からそれるので…」 などとけん制しようものなら途端にキレてものすごい飛躍した非理論的なことをまくし立てるから始末が悪い。最近では、このオジサンが 「ちょっといいですか?」 と言い出すだけで回りは 「また始まったよ」 と思わず目配せし合う状況なんである。そして今回もやってくれた。「私はパソコンなんて使わないから分からないんですけど」 と言いつつ反対し始めて、「電波を飛ばすんだから人体に悪影響が出たらどうするんだ!」ときた。インターネットがこれだけ普及している現状で、光ファイバにした途端に電波が飛ぶわけじゃないんだからさぁ。失笑がもれてもひるむ御仁ではない。さんざんわめいていたけど、議長もすっかり慣れて冷静だから採決に持ち込み、圧倒的多数で終了〜。「ちょっとでも人体に悪影響が出るようなら即刻取り外してもらう」 とオジサンはまだ騒いでいたけど誰も相手にしなかった。チャンチャン。

1時間以上もエントランスで立ちんぼのままだったけど、部屋に戻るとまた出るのが面倒になるのでそのまま病院に向かう。

今日の伯母は一進一退の 「進」 なのか 「退」 なのかよく分からなかった。私の気配に気付いてすぐに 「ああ」 と声が出たから 「お、進だ」 と思ったし、担当が変わったのに立ち寄ってくれたヘルパーさんにもしっかり反応してたのに、その後すぐにうつらうつらし始めて、ずっと眉間にしわを寄せて苦しげな顔をしている。熱があるわけではなさそうなんだけど、急に左手を上げてカーテンを引っ張ろうとしたり、頭上に何があるのか探ろうとするように見上げては、にらみつけるような表情でイヤイヤをしたり。その都度、声をかけるのだが反応はない。いつもはしない動作で上半身を動かすので頭が枕からはずれてしまい、直してやると、キョトンとしたような顔をしている。寝入っている時も、深く長い呼吸と呼吸の間に、息をつめているのか急に音がピッタリやむことがあって、息が止まってしまったんじゃないかと思う時間が何度もあった。今日の伯母は確かにいつもとは違っていた。ちょっと怖かった。バイタル等が安定しているそうなのでとりあえず帰ってきたけれど…。

グジャグジャ考えていても仕方がないので、帰りの電車の中で、高橋克彦著 「京伝怪異帖」 を読み始めたらはまった。宮部みゆきの時代物が面白かったから、続きで時代物を選んだんだけど、いつもながらスケールが大きいし、登場人物のひとりひとりに魅力がある。あっという間に上巻を読み終わっても止まらず、下巻も読破してしまった。こんなに面白い本をどうして長いこと積ん読状態にしたままでいたんだろう、と後悔しちゃった。しばらく精神世界系のノンフィクションばかり読んでいたからなぁ。

さらにCSで録画したままになっていた 心療内科 涼子」 の再放送を見る。藤田朋子ってこんなに演技力あったっけ、と驚いたドラマだ。結末までしっかり覚えているのに、それでもハラハラしながら見た。そう、こんなドラマが書きたかったんだよなぁ。シナリオの勉強からはすっかり離れてしまったけれど。

伯母の件を理由に断り続けていたせいか仕事の依頼がないのをいいことに、やりたい放題やってるな。でもまぁ、私には伯母以外に看取るべき相手はいないんだから、一度ぐらいこんな時期があってもいいか。

「京伝怪異帖〈巻の上〉」 講談社文庫  「京伝怪異帖〈巻の下〉」 講談社文庫