まるぶろぐ

備忘録として日々の出来事をこまごまと綴っております

maru992015-07-13

朝からカンカン照りで、陽射しがジリジリと痛いほどなので、バスで駅まで。いつもどおり11時開演のつもりで演舞場に着いたらまだ開場していなくて、チケットを見たら11時半開演。ありゃ。私と同じうっかりな人が多くて、劇場前にはすでにたくさんの人だかり。暑い中、どんどん人が増えていくものだから、ロビー限定で早めに開場してくれた。こういう配慮はありがたい。

「歌舞伎NEXT」と銘打ち、染五郎劇団☆新感線のコラボで昨年上演された「アテルイ」が、歌舞伎公演として、タイトルも「阿弖流為」と変えての再演。昨年のは残念ながら観ていなくて、あえて事前に調べたりせず、予備知識ゼロの状態で臨む。発売に出遅れてしまい、14列目での観劇。それでも十分に楽しめた。

両花道を駆使して、染五郎勘九郎七之助をはじめとしてまぁ皆よく走ること。少々めまぐるしくさえ感じるぐらい。スピード感重視の結果なのか、まだ台詞を言い終わらないうちに舞台が回り始め、拍手する間もなく姿が見えなくなってしまうのはもったいないと思った。あと通常の鳴り物でなくドラムスが使用されているみたいで、終始ドンドコドンドコと盛り上げるのはいいんだけれども、幕間まで鳴りっぱなしで、ただでさえ耳鳴りが悩ましい私にはちょっとしんどかった。…と、マイナスはここまで。

衣装が素晴らしい! 特に蝦夷の民族性を表す衣装の凝った作りとセンスの良さに、ほれぼれと見入ってしまった。朝廷側も、萬次郎演じる御霊御前の真紅が印象的なキンキラぶりがヘアメイクも合わせて素晴らしかった。ネットで探しても画像が出てこないのが残念。

ストーリーもよくできていて、特に蝦夷の守り神アラハバキが人間の女に姿を変えていて、最後は阿弖流為の刃にかかって息絶える、その断末魔の場面の七之助の鬼気迫る表情に目が釘付けになった。

あんなにハイテンションの舞台を毎日、しかも1日2回の日のほうが多いんだから、タフじゃないとできないよねぇ。朝廷側の黒幕のひとりを演じる弥十郎さんは、ブログによると腰痛の治療に通いながら頑張っていらっしゃる。激しい戦闘シーンもたくさんあるから、千秋楽まで誰も怪我することなく無事に終わりますように。

あ、そうそう、蝦夷のひとり蛮甲を演じる亀蔵さんのとんがりまくった髪型と、その妻がなんと熊のクマ子で、愛する夫のために命を投げ出す健気さも忘れがたい。

劇場に入る時に渡されたリストバンドが最後の場面で自然に光り、客席が星空に変わるという演出。青い光と白い光が交互に、カーテンコールの間も光り続けて、とてもきれいだった。

5時前に帰宅。遊んだあとはしっかり仕事。午前2時すぎまで粘って、ちょうど半分の22ページまで終わった。早く終わらせた〜い!