まるぶろぐ

備忘録として日々の出来事をこまごまと綴っております

maru992014-10-15

今週は「観る」イベントが3連チャン。昨日に続いて2日めの今日は、日本橋三井ホールでの「市川海老蔵が紡ぐ和の世界」。当初は行くつもりなかったんだけど、左團次さんの孫のお寅さんが市川福太郎くんと一緒に「藤娘」を踊ることが分かった時点で急いでチケットを取った。

ロビーに左團次さんの番頭さんがいらしたのでご挨拶。左團次さんが名古屋で公演中だから、彼女もてっきり名古屋だろうと思っていたら、今日帰ってきたばかりとのこと。今月は男女蔵さんは演舞場だし、3人バラバラだから番頭さんも大忙しなのねぇ。

劇場ではない多目的ホールだから、遅れてきた人の靴音がフローリングにカツカツ響いたり、途中から空調の音がゴーゴーとうるさかったりと決していい環境ではなかったものの、プログラムはとても充実していた。

日本橋の風景を描いた幕からまず新十郎さんが登場し、紋付袴姿でプログラムの解説。幕開きは能の仕舞で「屋島」。能は不慣れで、謡いの歌詞も断片的にしか分からなかった。理解できるようになると面白いんだろうなぁ。

続いて海老蔵が「平家物語」から那須与一の場面を朗読。これが驚きで、本に目を落としたままで「読む」のではなく、ほぼ暗記しているのか、時折り本に目をやりページをめくってはいるものの、客席のあちこちに視線を投げかけながら「語る」様子は、台詞の部分はまさに芝居そのもので、ト書きとの声の緩急も絶妙。オーディオブックという形で朗読のCDを出しているのは知っていたけれど、聴くのは初めてで、これほどとは思っていなかった。こんなことまでできちゃうのねぇ。

次は古今亭文菊の落語で、ガラリと雰囲気が変わる。プログラムには「江戸噺」とだけあり、演題は日替わりらしく、この日は「太鼓腹」。何度か聴いたことがあるけど、若旦那の趣味のひとつとしてゴルフが出てきたのは初めて。現代劇として語っていたのかな。たしかに現代でも十分に成り立つ噺。

短い休憩をはさんで、男寅さん&福太郎くんの藤娘。時間が短いこともあり、コンパクト版といったところで、衣裳も引き抜きで替わるのではなく肩脱ぎになるだけ。男寅さん18歳、福太郎くん13歳。身長差もあるので姉妹のよう。二人とも指先まできちんと神経が行き届いてお行儀がよく、初々しくて愛らしく、清々しい踊り。

再び短い休憩を挟んで「男伊達花廓(おとこだてはなのよしわら)」。廓へ向かう御所五郎蔵を海老蔵が演じる。絡んでくるのが新蔵さんと坂東薪車改め秋元道行。さらに4人の若衆が加わり、狭い舞台をうまく使って立回り。4つの傘が組み合わさって三升になる。所作舞台じゃないから滑るんじゃないかと心配しちゃった。

全体で2時間余りと短かったけど楽しかった。このあと京都に場所を移して、そちらでは津軽三味線上妻宏光さんも出演予定。いいなぁ。彼のCDも持ってるしライブも行ったことがある私としては、海老蔵とのコラボが定着しつつあるのが嬉しい。

帰り道にスマフォでゲレンさんの OTTAVA Salone を聴こうとしたら、ノンストップのストリーミングしか選択できず、生放送にアクセスできず、断念。帰宅してからいろいろ調べても分からなくて、ひょっとしたら、とアプリをバージョンアップしたら、大成功♪