まるぶろぐ

備忘録として日々の出来事をこまごまと綴っております

maru992014-10-16

3連チャンの最後は演舞場の夜の部。今週末に同級生の挙式&披露宴があるので、銀行の窓口が開いている時間に新札をゲットしないと、と早めに出かけ、両替してもらうつもりでATMでおろしたら新札が出てきた。ありゃ。窓口で待つことを想定していたので、早すぎた分、北千住のスタバでまったり。

「獨道中五十三驛(ひとりたびごじゅうさんつぎ)」の通しで、京都の三条大橋からお江戸の日本橋まで舞台が次々に移り変わっていく間に、猿之助が18もの役を演じる。女形あり立役あり、忠臣あり悪役もあり、本人の役もあれば坊主や雷様まで。敵役が男女蔵さんなのが嬉しい。こういう良い役がもっともっとつくようになるといいんだけど。

仕掛けも様々で、海中の場面では波布だけでなくシャボン玉の泡まで浮いて、鮫のしっぽを引きちぎったり、巨大な鯨の背にまたがったり。腹ばいで泳ぐ形のまま特殊な機材に乗って舞台から客席にせり出す場面もあり、3列めのかなり右の席だったのに、手が届きそうなぐらいすぐ近くまで来たからビックリ。これが前半の見せ場のひとつ。

中盤の見せ場は岡崎の化け猫。猿之助が凄みのある怪異を見せたあとに登場した着ぐるみの猫が普通の三毛猫っぽくてちょっと笑った。昼の部では双面で、夜の部では化け猫での宙乗り。熱狂する観客の頭上を飛び越えていく猿之助を見上げながら、先代が孤立無援で始め、邪道だ色物だと揶揄されながらも信念を持って続けてきたことが観客の絶大な支持を得て、先代が舞台を離れた今も甥っ子に引き継がれ、大輪の花を咲かせているんだなぁ、と澤瀉屋の来し方に思いを馳せる。

終盤の見せ場は本水を使った大立回り。滝壺で水しぶきを上げながら忠臣・佞臣が入り乱れ、全員ビショビショ。ビニールを配られていない3列めまで水が飛んできた。この直後の休憩時間に、後ろの席の若い女性のグループが「やばいやばいやばい、超面白い!」とハイテンション。最近は「やばい」をこんなふうに使うのねぇ。

大詰めで猿之助がこれでもかと12役の早替りを見せる。まだまだ若いとはいえ、連日昼夜のこの奮闘。タフだわぁ。

大満足での終演後、スマフォで斎藤さんの OTTAVA Salone を聴きながら帰宅。後半の約2時間を聴くことができた。前半は2日後のオンデマンド待ち。