まるぶろぐ

備忘録として日々の出来事をこまごまと綴っております

maru992014-06-17

手織教室の日なんだけど、うっかりダブルブッキングをしてしまい、教室の方をお休みさせてもらった。そうして向かった先は、下北沢の本多劇場。手織教室の開始と同じ午後1時の開演。

加藤健一事務所の公演「請願 − 核なき世界」の千秋楽で、加藤さんと三田和代さんとの二人だけで休憩なしの1時間45分。老夫婦がリビングでそれぞれに新聞を読みふける静かな朝。元軍人の夫が核兵器先制使用反対の公告に憤り、状況が一変する。署名者のリストに妻の名。核武装こそ戦争の抑止力と信じて疑わない夫には到底受入れられず、意見の対立は激しい言い争いになり、次第に論点がずれ、妻の不貞を言い立てる。しかしその妻は、病を得て余命いくばくもない。残された数少ない日々を慈しもうとする互いの想い。長年連れ添ってきた夫婦の絆。胸を締め付けられるような台詞の連続で、三田和代さんの凛とした姿が印象的だった。

作者のブライアン・クラークは、広島の原爆投下時には13歳の少年で、新型爆弾の威力と連合国軍の勝利に歓喜したことを後年になって後悔し、非戦闘民間人の無差別大量虐殺を喜んだ自分への贖罪としてこの作品を書いたという。加藤健一事務所の前回の公演「あとにさきだつうたかたの」も、原子力開発に関わった物理学者が主人公だった。加藤さんは脱原発を声高に叫んでいるわけではないけれど、今こうした作品たちが上演されることには大きな意義があると思う。

終演後すぐに銀座へ。5月の作品展の間にギャラリーの近くで見つけた「ウサギのシュークリーム」の店でプチシューのセットを手土産に買い、すぐ近くの中和ギャラリーへ。コンブリオのリスナーでもある画家さんの個展で、他にも2人のリスナーさんがいらしていて、そのうち1人は私の留守中に作品展に来て下さった方だったので、直接お礼が言えてよかった。とてもあたたかい作品ばかりで、ほっこり。

コンブリオに間に合うように帰宅。録画しながら聴いていたけど、バースデーリクエストはまだまだ渋滞していて、14日まで。あと2日おあずけかな。

まんまるに見えた2日前のお月様。でも実際は満月の翌々日 ^^;