まるぶろぐ

備忘録として日々の出来事をこまごまと綴っております

maru992011-09-21

今日は朝から東劇で、昨日に続いてメトロポリタン・オペラのアンコール上映。11時スタートの「アイーダ」は2回目で、タイトルロールのアイーダだけでなく恋人のラダメスも彼を愛する王女アムネリスもそろって重量級なことといい、古代エジプトの重厚な舞台装置といい、また凱旋の場の壮麗さといい、まだオペラを一度も観たことがなかった頃に描いていたオペラのイメージそのままなのがこの作品。主役はアイーダのはずなのに、やっぱりアムネリスに感情移入しちゃうなぁ。

アンコール上映で観る4本の最後は「清教徒」。タイトルから宗教の話かと思ったら、清教徒革命さなかのイギリスを舞台にしているだけで、恋人に置き去りにされた貴族の娘が狂乱に陥り、再会して正気に戻ってめでたしめでたしという単純なストーリー。2006-2007年のシリーズなのでライブ・ビューイングの形式も今とはかなり違っていて、ラジオでも配信していたことから、ラジオブースにソプラノの大ベテラン、ビヴァリー・シルズがゲストとして招かれ、ウィットに富んだ発言がとても楽しく、字幕だけで十分なのになぜか吹き替えまでついていて、それがまたどういうわけか舌っ足らずなぶりっ子口調なのが耳障りで仕方なかった。幸い中盤以降は吹き替えがなかった。あの吹き替えは絶対に大失敗。狂乱の場をたっぷりと見せてくれるのはアンナ・ネトレプコ。これまでにいくつか観てきた彼女の作品の中では一番良かったなぁ。好き嫌いだけで言ってしまうと「ドン・パスクワーレ」でノリーナを演じた彼女のほうが好き。でも幕間のインタビューで見せる素顔はノリーナに近かった。

この「清教徒」の中盤以降、かなりの音量で上映されているのにゴウゴウと風がうなる音がして、外は相当な荒れ模様らしいと心配になり、休憩時間にスマフォからニュースサイトにアクセスしてみると、台風の影響で交通機関に大きな乱れが生じているとのこと。でも今さらどうしようもないので最後まで観て、6時半頃に東劇を出ると、雨はそれほどでもなかったけれど風が強くて、あちこちに壊れた傘が捨てられている。東銀座駅までは歩いてすぐなのでほとんど濡れることなく、ホームに降りると「千代田線 全線 運転見合わせ」の表示。やっぱりかぁ〜。

幸い日比谷線は動いていたので北千住までは通常どおり。ところが北千住駅の構内は人であふれかえり、通路にも階段にも多くの人が座り込んで長期戦モード。千代田線のホームには綾瀬行きが停車したままで、あちこちに人が座り込んでいるのに行き交う人も多いので居場所がなく、混雑のせいでひどく蒸し暑い。ひとまず駅の外へ出てみると、雨はやんでいるものの、タクシーの列は長すぎて、はるか遠くの最後尾はほとんど見えないぐらい。あきらめてホームに戻り、綾瀬行きの車内で待つことにした。送風されている分、ホームよりは居心地がいい。

強風のために運行できないというのはまだ分かるけど、「ホームが混雑していて安全が確保できないため」っておかしくない? 運転を見合わせてるから混雑してるんじゃないの? 疑問に思いつつ、スマフォで読書しながら待つこと2時間近く。運転再開のめどはまだ立っていないものの、とりあえず綾瀬まで運転するというアナウンスが流れ、一気に人が車内になだれ込み、超満員。ようやく動き始めたのが9時1分。ノロノロ運転で綾瀬に着くと、ホームも階段も改札口も大混雑で、外へ出るだけでもひと苦労。

やれやれ。でもここまで来れば大丈夫。綾瀬までは自転車で行き来しているから慣れた道。自転車なら十数分の道のりがかなり遠く感じるものの、歩ける距離まで電車が動いてくれてラッキーだった。なにより日比谷線が動いていてくれたのがよかったなぁ。それにほとんどの人は仕事帰りの災難だったのに、私は遊んだ帰りだし。でもどうせならもう1本、次の「ランメルモールのルチア」も観れば終演が10時半すぎだから、その頃にはもう運転再開していたかなぁ。とかあれこれ考えながらグングン歩き、家にたどり着いたのは9時45分すぎ。おつかれ〜、と自分に言ってみる (^_^;)

ひと息ついてニュースを見て、ものすごい雨の映像にビックリ。一番ひどい時には東劇にいて、濡れずに済んで本当によかった。そしてこの台風がアルパの発表会にぶつからなくて本当によかった!