まるぶろぐ

備忘録として日々の出来事をこまごまと綴っております

見〜つけた!

maru992009-06-25

なぜかなかなか寝つけなかったり、寝入ってもすぐに目が覚めてしまったりと、あまりいい状態じゃなかったせいか起きるのもつらくて、8時のアラームでピシッと起きられずにウダウダしているうちに9時近く。いかんいかん。遅刻しちゃう!

10時ちょいすぎの電車で歌舞伎座に向かう。今日の昼の部は2列め。先月の予約日にログインできなくてトラブっちゃったから。でもほぼ中央で、幸い前半2つの芝居の間は最前列が空席。

草摺引」 は久しぶり。今回は正真正銘の曽我五郎という意味の 『正札附根元草摺』 という名題での上演。松緑はやせたのかな? 一瞬、誰だか分からなかった。相手方は舞鶴で、男女の力比べ。魁春は声がきっぱりしていてなよなよしないからこういう役に合う。気持ちのいい幕開き。

続いて 「双蝶々」 の 「角力場」。幸四郎吉右衛門兄弟が共演するようになってしばらく経つけれど、こんなにがっぷり組むのは初めてなんじゃ? さすがにもうハラハラしなくなった。しかも与五郎に染五郎。仲良きことは美しきかな。吉右衛門が放駒を若々しく演じ、年齢的な違和感を感じさせない。

3つめは舞踊で 『蝶の道行』。梅玉福助。幕開きの暗い舞台に光る蝶が舞う。いつもそうだっけ? 新しい感じがした。現世では結ばれず、死後に蝶となって寄り添いながらも、地獄の業火に焼かれて再び息絶えてしまうという悲劇的な物語。それだけに全編、暗くてやりきれないんだよねぇ。ものすごく体力を使いそうな激しい振り付けで、息耐える直前、福助がめいっぱい反って見せる。最後の最後に救いの場面があればいいのに、と観るたびに思う。

今日一番期待していたのが最後の 『女殺油地獄』。片岡仁左衛門が一世一代として演じる。2年前の松竹座で、怪我で休演した海老蔵の代役として演じたのは予定外で、「与兵衛は生の若さが必要な役だから」 還暦をすぎてもう演じるつもりはなかったところ、歌舞伎座さよなら公演のためにぜひと請われて実現したそうな。一世一代と銘打ったからには今回が最後。う〜ん、残念だ〜。若々しくてまったく違和感ないのになぁ。孝太郎のお吉、千之助のお光と三代がそろい、芸者小菊と母おさわの二役を秀太郎。徳兵衛が我當なら松嶋屋勢ぞろいだったけれど、そうはならずに歌六が加わり、梅玉の七左衛門とともに脇を固める。いやぁ、いいもの観ちゃったなぁ。決して根っからの悪人ではなく、ぐれた自分を必死でかばおうとする親にこれ以上迷惑をかけたくない一心で回りが見えなくなって、お吉を殺してしまった後に我に返って怯える。そうした心の動きがハッキリ見てとれて、現代にも通じる芝居だとあらためて思った。着物や鬘が毎回ぐしょぐしょになっちゃうから、衣裳さんも床山さんも大変。

大満足で歌舞伎座を後にし、銀座線で表参道に出て、表参道ヒルズのギャラリー80へ。イッセーさんのイラストと人形が展示されている。イラストはすでに絵葉書として販売されて購入したものもあり、人形もブログにお目見えしていたものもあるのだけれど、人形はどうしても実物を見たかった。すごいなぁ。上から下から横からと、どんな角度から見てもまるで生きているみたい。イッセーさんが頭を作り、衣裳はスタッフさんが担当したそうで、その衣裳のセンスがまたいいの。特に気に入ってしまったのがタバコをくわえているおばあちゃん。なんともいえない表情をしている。ほしい〜っ!

せっかく久々の表参道なので、ナチュラルハウスと紀ノ国屋に寄る。紀ノ国屋はリニューアルオープンしてから初来店。そのパン売場で見つけたのが写真のカリヤランピーラッカ。お米のお粥をパイ生地で包んだパンで、フィンランドで朝食によく出てきた。2つしかなかったから2つとも買っちゃった♪

そんなこんなで今日もよく歩いた。明日も歌舞伎座。うふふっ^^