まるぶろぐ

備忘録として日々の出来事をこまごまと綴っております

これが例の…

maru992009-01-25

アラームは8時にセットしてあったのに、なぜか7時前に目が覚めてしまい、それきり二度寝もできそうにないので、せっかく早く起きたんだから、とまったく予定外に着物で出かける気になった。先日の 「着物で銀座」 ツアーの際に時季を問わずいつでも着て大丈夫とアドバイスをもらった薔薇の着物。今月2回目のせいか手順もスムーズ。やっぱり着付けって慣れが大事なんだよねぇ。

東銀座へ向かう日比谷線の車内で手帳を開き、今日のページの日付を見てハタと気づいた。母の命日じゃん! こんな日にお墓参りにも行かずに歌舞伎座へ向かう親不孝な娘。もう23年になるのだねぇ。

今月から歌舞伎座さよなら公演の始まり。ちょうど1年前からでもいいんじゃないかなぁ。16か月って長すぎるよね。それはともかく初春の最初の舞台はやっぱり三番叟。まず裃姿の後見のあいさつから始まるところからして格式の高さを感じさせる。演舞場では竹本任せだった詞章の一部を役者が吟じる。鳴物も全体的に歌舞伎座の方がにぎやかで、同じ唄じゃないみたい。翁が去った後の舞台が松羽目から鶴の背景画に代わり、三番叟はひとりで、演舞場のような軽妙な演出はなくあくまで厳かに。演舞場では単なる付添のようだった千歳が歌舞伎座版では三番叟と一緒に踊る。こんなふうに見比べるのも楽しい。

2つ目は 『俊寛』。何も初春にこの芝居を持ってこなくても …。3階で観ていた時には分からなかったけど、この芝居って本当に磯の香りがするんだよね。流人たちが手にしている海草が本物なのかなぁ。どんな配役でも、瀬尾は正論を言ってるだけなのになぁ、と思ってしまう。彼が俊寛の妻を手にかけたわけじゃないんだし、迎えの舟を寄こすからそれまで待てという丹左衛門の言葉を千鳥が聞き入れてさえいれば、妹尾は殺されることもなく、俊寛もめでたく帰還できたのに。もちろん、それじゃ芝居にならないんだけど。この芝居で注目するのは、幕切れの俊寛の表情。笑って見せたりするのは、ちょっと違うんじゃないかという気がする。その点、幸四郎俊寛の幕切れは、さもありなんと納得がいき、印象に残る表情だった。

続く 『十六夜清心』 もお正月っぽくないよねぇ。清心が音羽屋だからまだ明るさがあるけど。時蔵吉右衛門歌昇と顔がそろう中、梅枝の求女がとってもいい。殺さないで〜、と命乞いをしたくなっちゃう。

最後が玉三郎の 『鷺娘』。好きな踊りだけど、昼の部はとことん初春っぽくないんだわねぇ。幕切れには寂しく息絶えてしまうんだもの。最前列だったので、観ている間に膝の上に雪片がチラホラ。一瞬のうちに衣裳が変わる引き抜きは、玉三郎&守若さんがやっぱり一番見事だなぁ。昔は歌右衛門&歌江さんがピカイチだったけど。

二階の売店でとっても可愛らしい干菓子の詰め合わせを見つけたので、着物のお店の担当さんへのお年賀に。自分のお土産は椿の手拭い。

帰宅後は手織の宿題に精を出し、無事に完成! 間に合ったぁ。ホッとして、お風呂でゆっくり温まり、さて寝よう、とコンタクトレンズをはずして電気も消して、あ、寝る前に 「どう森」 のお花に水をやらなくちゃ、と思い出し、テーブルの上にあるはずのDSを探して手を伸ばしたら、ガッシャ〜ン! お茶の入ったカップをひっくり返してしまった! でも裸眼だし暗いしで惨状の確認すらできない。メガネを探して電気をつけたら、あうう、椅子にかけてあったひざ掛けの上に水たまりが〜。まったくもう〜!!!