まるぶろぐ

備忘録として日々の出来事をこまごまと綴っております

美味絶品

maru992006-06-16

目が覚めたらひとつ年をとっていた。しかも今年は、四捨五入すると世代がひとつ上がってしまう区切りの年。なんというか、実年齢と自分自身の感覚とのギャップが年々広がる一方。10代より20代、20代より30代 … と年齢とともにどんどん自由になってきたという実感があるので、年をとること自体はまったく抵抗がないのだけれど、そのギャップを持て余してしまう。


あいにくの雨の中、郵便局へ用足しに。クランベリーを買ったらパッケージに印刷されていた 「クランベリーサワーケーキ」 のレシピが美味しそうだったので切り取っておいた。土曜日の油絵にはコレを作って持っていこう。となるとサワークリームを買わないといけないから、ちょっと遠くの商店街にある郵便局まで足を伸ばそう。投函と振込を済ませ、さあ買い物、とスーパーでレシピを取り出す。ん? あれ? あれあれ? サワークリームなんていらない? ケーキの名前に 「サワー」 が入っていたので勘違いしただけ? 他の材料は、えっとえっと、プレーンヨーグルトも今朝生協から届いたし、ぜ〜んぶ家にあるじゃん! それなら近くの郵便局でよかったんじゃん! な〜んだぁ。ていうか、出かける前にレシピを確認しろよ〜っ! と、おバカはタイムロスにつながることを再確認しながら帰宅。ぐっすん。


昨日パワーポイントというソフトは装備していないから対応できないとお断りしたクライアントから、パワーポイントを使える別の人を紹介してほしいというメールが。そんなこと言われてもなぁ。パワーポイントを条件に翻訳会社に該当者を探してもらった方が早いんじゃないかと提案してみる。すると、翻訳会社は質がまちまちなので、できれば知り合いからの紹介で依頼したいと考えたもので … という返信が。フリーの翻訳者の中には翻訳会社からの受注をメインにしている人が少なくない。依頼者となる企業が多ければ多いほどフリーの翻訳者にとっては機会が増えることになる。それでもこんなふうに、翻訳会社経由での発注に消極的な企業も少なくないという実態。なかなかうまくいかないものだなぁ。


仕事をしている間に雨がやんだ。よしよし。夕方から出かける。めざすは御徒町。改札で待ち合わせた友人と彼女の職場の方に連れて行ってもらったお店は、鹿児島料理がメインのこじんまりした素敵な空間。次から次へと出てくる料理のひとつひとつがとても美味しい中で、まず写真のホワイトアスパラ焼きにビックリ。ちょっと前に生のホワイトアスパラをその場でゆでたホッカホカをご馳走になったことがあるのだけれど、焼いた方が食感がいい。そしてさらに驚いたのが写真のゴボウのから揚げ。丁寧に下ごしらえをした四つ切のゴボウに片栗粉の薄い衣をまぶしてカラリと揚げたもので、これがゴボウ? ゴボウってこんなに美味しい野菜だった? と感嘆の味。お酒の方も、生ビールでの乾杯に続いて黒糖焼酎 「里の曙」や大人気でなかなか手に入らないという芋焼酎 「佐藤」、さらにはむらさき芋の焼酎までクイクイと。御徒町には歌舞伎のお仲間に連れて行ってもらったお店もあり、また行きたいお店が増えてしまったわ〜。


帰りにツタヤに寄り、なんと 「嫌われ松子の一生」 の原作を買ってしまった。映画を観終わった時点でもまだ読む気はなかったのだけれど、中谷美紀の本を読んで、彼女がそもそもこの原作にほれ込んで迷わず主役に立候補したこと、彼女の印象に残った裁判の場面が映画ではカットされていることなどを知り、がぜん興味がわいてきた。その裁判の部分だけでも、と立ち読みをしたら映画とはだいぶイメージが違っていたのでますます興味が高まって、結局そのままレジへ。夢まで見た上に関連本にまで手を出して、私は本当にあの映画が好きじゃないんだろうか? 分からなくなってきた。


すでに日付が変わっていたけれど、予定通り 「クランベリーサワーケーキ」 を焼き、オーブンに入れて一段落したところで、さて、と手帳を開く。ん? あれ? あれあれ? と今日2回目のハテナマークの嵐。明日だと思っていた油絵はあさっての日曜日?! が〜ん。ついさっきまで一緒だった友人とは、夕べ土曜日の予定をきかれて、あいにく油絵だから、と急遽、彼女が職場の方と約束していたところに乱入させてもらったのだった。ということは、私がもし油絵の日程を勘違いせずに日曜日だと把握していたら、彼女の職場の方にお会いすることも今日のお店に連れて行ってもらうこともなかったわけで、そうしたらあの美味しいゴボウにも出会っていないわけで、ひょっとして、美味しい料理にハナがきいて勘違いしたのかしらん?! … あまりに自分に都合のいい解釈だなぁ。というか、誕生日でひとつさらに大人になった(?)はずの日に、立て続けにしょうもないポカをやらかしている私って一体…。と落ち込んでいるところへ、チーンとオーブンが鳴る。アツアツを型からはずそうとして、ちょっと手がすべって、ケーキの端っこがポロッと。おーまいがーっ! さらにポカを重ねてしまったどうしようもないワタシ。ああ、いくつになってもおバカが治らない〜。