まるぶろぐ

備忘録として日々の出来事をこまごまと綴っております

毎年楽しみな花のひとつ

maru992006-05-18

昨日はギリギリで慌しい思いをしたので、今日は余裕をもって歌舞伎座へ。普段は昼夜1回ずつのところ、どうしてももう1回ずつ観たくて後からチケットを追加購入したものの、今月の昼の部はほとんど空席がない状態なので、かろうじてゲットできたチケットは2階後ろの右端。割と落ち着いて観られるというか、席としては思ったより悪くなかったんだけど、芝居の途中で大きな地声そのままで喋るおばあちゃんが3人も。そのうち2人はペアで、互いに気遣う短い会話でそれほど気にならない。問題はもう1人で、普通に観ていれば分かることをイチイチ連れの男性に説明している。しまいには途中で男性がトイレに立とうとすると、その場所を懇切丁寧に大声で説明し始めるしまつ。でもまぁ、お年寄りのことだし…。おもしろかったのはペアのおばあちゃんたちの会話。「エルビー飲んだ?」「ううん。今日はまだ飲んでない」「毎日ちゃんと飲まないとダメだよ。エルビーは薬なんだから」 エルビーって今でも売ってるの?! と意外な思いで見ていたら、「ほら」 とバッグから取り出したのは、ビニールでグルグル巻きになったヤクルトだった。乳酸菌飲料の一般名詞と化しているのね、ヤクルトは。そういえば遠い昔、食器を洗う洗剤といえば 「ライポン」 だったけど、最近は見かけないなぁ、なんてこと考えてたら芝居がおるすになっちゃった。


團十郎復帰の初日にわきにわいた 『外郎売』 も、月の後半ともなるとすっかり沈静化。初日のあの瞬間に居合わせることができた幸せをあらためてかみしめる。幕開きのまだ團十郎が登場する前に、中心でひときわ目立つ音羽屋をさして、おばあちゃん、「ほら、あれが團十郎」 って、違いますから〜っ! 他の間違いはともかく、それだけは〜!!


マイミクさんのひとりから今日は歌舞伎座にいるとメッセージをもらっていたので、『外郎売』 終演後にロビーでちょっとお話をする。今月は何回もくり返し観ている人が多くて、みんなすごいなぁ。食事休憩の時に女優の小山明子さんをお見かけした話をしたすぐ後に、目の前を小山さんが…。帽子を目深にかぶっていらしたので、回りの人はほとんど気づいていなかったけれど、とってもおきれい。


歌舞伎座の終演後、演舞場へ。さすがに久々の昼夜通しを2連チャンだと疲れてきてしまい、時々集中力がフッと途切れて意識不明に…。ほんのわずかな時間なんだけど。お隣りがまたおばあちゃんのペアで、こちらはずっとお弁当を包んだビニール袋を膝の上に乗せ、ひとりなんか持ち手の部分を左手首に巻きつけているものだから、始終ガサガサ音がしている。できれば床に置いてほしいけど、たとえ包装してあっても食べ物を床に置くなんて、と抵抗がある人もいるからなぁ。ガマンガマン。ひとりは 「私はこっちの方が」 と筋書の英語の部分を読んでいらした。お弁当もローマイヤのサンドイッチ。


9時すぎの終演後、日比谷線で辰緑さんをお見かけした。そういえば昨日は鴈童さんがいらしたっけ。支度の早い人は最後の芝居の幕切れまで出ていたのに帰りの電車で一緒になってビックリしたりする。私服が意外だったり、楽しいのよね。


幕間に読んでいた書評の本がもう少しで読み終わるところまできたので、乗換駅でスタバによって、読完。どんなふうに書くかを一応考えながら読むのだけれど、この本はとっかかりがなくて難しそうだなぁ。この時点までは、読み終えて区切りをつけておいて、帰ってからは仕事をするつもりでいた。でもツタヤに寄ったら一条ゆかりの文庫版コミックスの新刊 (「天使のツラノカワ」) が出ていて、ついつい誘惑に負けてしまい、お風呂で1巻だけ読むつもりが面白くて面白くてやめられず、2巻とも読んだらもう仕事をするような時間じゃなくなっていた。一条さん、いつもながらキャラクターの設定が絶妙で、すごい〜!