まるぶろぐ

備忘録として日々の出来事をこまごまと綴っております

雨露を抱いて

maru992006-05-13

今日も掛け持ちの予定が入っているので、家を出る前に少しでも、と1時間ぐらい仕事をする。もうちょっとでキリのいいところまで終わりそうだったんだけど、残念ながらタイムリミット。


大泉学園の教室に着いたのが2時半頃。Wさん宅での自習の際にモモちゃんの絵のボールを自分なりに描き直して、だいぶよくなったと思っていたのだけれど、形はよくなったものの、質感はまだまだということで、さらに描き直し。この時点では、今日中には終わらないかなぁ、という私のボヤキに鄭先生 「終わりますよ」 と言っていたのだけれど、先生のアドバイスに従って悪戦苦闘すること小1時間。それでもボールの直しがうまくいかない。「とても難しい。でもだからこそここを乗り越えてほしい」 と先生はしきりに励まして下さるのだけれど、さらに試行錯誤を繰り返しても、どうにも越えられなかった〜。白旗を上げ、先生に筆を入れて頂く。たちまちプラスチックの硬質な質感と、球体の立体感がググッと出てきて、一同感嘆。すすすすご〜い! この時点ですでに終了間近。「せっかくここまで描き込んできたのだから…」 と鄭先生。レースも細かいところまでよく描けているけれど、全体が平面になってしまっている。ソファーの座面と背もたれの角度があるところにあるはずの影や、モモちゃんとボールの重さで沈んでいる分、周囲にできるはずの影が描けていない。モモちゃんの鼻も平面で、丸さが出ていない。と新たなハードルが…。全体に平面なのは自覚していたので、グウの音も出ない。でも先生、今日で終わるって…。「終わりにしてもいいんですよ。十分に描けています。ただ、欲を言えば、ということです。せっかくここまで描いたのだから」 と先生。早く差し上げたい気持ちと、せっかく差し上げるなら納得がいくところまで描きたい気持ちと…。気持ちは後者に傾いている。もうあと1か月お待たせしてしまうのはとてもとても申し訳ないけれど…。


I さんが歌舞伎座で欠席だったのは残念だったけれど、紅茶とオレンジのケーキは好評で、普段は甘いものは一切手をつけない鄭先生も 「香りに惹かれる」 と言って食べてくれて、完食! やったねっ! 3つ焼いたケーキの2つめはWさんに。ケーキ2つ分、軽くなったはずのバッグを抱えて、まだ降り続ける雨の中、銀座に向かう。


予定通り8時にライオンに到着すると、私が一番乗り。ほどなく先鋒隊が次々に集まり、まずは5人で一足先に乾杯〜。続いて出張先からかけつけてくれたメンバーが到着。お土産の 「萩の月」 懐かしくて嬉しい〜。9時過ぎの歌舞伎座終演後、夜の部観劇組3人が加わり、9人勢ぞろい。ビールをグビグビ呑みながらの歌舞伎談義に、あっという間に時間がすぎていく。11時の閉店と同時に店を出て、日比谷線に乗るのは、はるばる遠方からいらした方と私の2人だけ。お宿のある小伝馬町までの間もずっと歌舞伎談義で、ああ、まだ話し足りない〜。ネットつながりで互いに本名さえ知らなくても、歌舞伎という共通項だけで、これだけ近しくお付き合いができるめぐり会いの不思議。とはいえ、私は常に受身で、ネットでも現実の世界でも、誰かに別の人と引き合わせてもらったり、他の人が立ててくれる企画に乗らせてもらったりするだけで、自分からは何も行動していないのよね…。仕事も自分ではまったく営業活動してないし…。と反省モードに入ったところで駅に着く。


帰り道、なにげなく口からついて出たのが森田童子の歌で、自分でもビックリ。昔は根暗だった、なんていう話をしたせいかしらん。童子を聴くたびに涙していた頃があった。落ち込むたびに童子を聴いて、自分はまだこれほどの孤独に淵にはいない、と元気を取り戻そうとしていた。童子の歌を聴いたり口ずさんだりすることで、童子の孤独とシンクロして、慰められたり安心したりしていた。それが今日は、童子の歌を口ずさみながら、もうシンクロしない自分を発見。うまく言えないけど、「卒業したんだな」 みたいな…。それだけ今の自分は自由で身軽で幸せなんだろうな。


ササッとお風呂に入ってから今朝やり残した仕事をするつもりでいたのだけれど、今日欠席だった I さんからメールが入り、ご報告のつもりで電話をしたら、例によって1時間以上もオシャベリしてしまい、仕事はお預け〜。