まるぶろぐ

備忘録として日々の出来事をこまごまと綴っております

maru992004-11-23

勤労感謝の日を勤労も感謝もせずに過ごしてしまった。今日の成果はかろうじて、薔薇の絵にサインして完成させたことと、アルパの練習をたくさんしたこと。それ以外はな〜んにもしない怠惰な1日。

薔薇の絵のサインは、先生のアドバイスどおり空色にした。地面と薔薇だけの構図なので、サインで空をイメージさせたいという先生の感性に感動したから。今、ウチに飾ってあるのは I さんがアルパを弾く私を描いてくれた絵だけなんだけど、試しにその絵に替えて自分の絵を掛けてみた。ちょっと気恥ずかしくて、ちょっと嬉しい。飾るとしたらやっぱり左團次さんの絵かなぁ。でもまずピクチャーレールをつけないと。

日テレ特番の 「記憶のチカラ」 を見た。プレゼンターの唐沢寿明はイマイチ好きになれないんだけど、記憶というもの自体にとても興味があるから。お酒に酔って記憶をなくしてしまうのは、酩酊状態では新しい記憶を記録する能力が働かないためで、泥酔していてもちゃんと家に帰れるのは、酔う前の記憶を引き出しているからだそうだ。なるほど〜。一度見た風景を二度と忘れず遠近感や距離間も寸分たがわず精密に描き出せる人をはじめとして様々な超人が登場。対象を映像化したりストーリーを作り上げたりして記憶する方法も紹介されていたけれど、2時間の番組でいちばん心を動かされたのは、アメフトの練習中の事故で記憶力をなくしてしまった15歳の日本人の少年。事故以前の記憶はあるものの、新しい記憶を維持することができない。ほんの数分ですべて忘れてしまう。30分ほど前にとった昼食のメニューさえ思い出すことができない。記憶喪失は過去の記憶をなくしても新たな思い出を作っていくことができる。いわば人生をリセットして新たに始めることができる。でも彼は、丹念にノートに記録した毎日の出来事を読み返しても、自分の記憶としてよみがえってくることはない。記憶が続かないからドラマや小説を楽しむこともできない。事故以降の彼の時間は、彼の記憶に何の痕跡も残すことなく、指の間から砂が落ちるようにサラサラと流れていってしまうのだ。彼のほしいものは、記憶力と彼女だという。自分を理解してくれる人。でも相手がどんなに彼を理解してくれても、彼は彼女と交わした会話や過ごした時間を記憶しておくことができない。記憶を失った原因も脳の中の損傷した部分もハッキリ分かっているのに、現代医学をもってしてもどうにもできないんだもんなぁ…。まだ15歳の彼の今後や家族の切なさを思うと胸が痛んだ。