まるぶろぐ

備忘録として日々の出来事をこまごまと綴っております

maru992017-05-07

ラ・フォル・ジュルネクラシック音楽三昧だった3日間が終わり、一夜開けた今日はメトロポリタン・オペラのライブビューイング。14時からの回で、自宅でブランチを済ませてから東銀座の東劇へ。

今シーズン第8作は、初めて観るモーツァルトの「イドメネオ」。あえて予備知識を入れずに白紙で臨む。舞台はクレタ島で、その王がイドメネオトロイア戦争に勝利して帰国する途中に海難に遭い、海神ネプチューンの怒りを鎮めるためには生贄が必要で、生還できたら陸で最初に出会った者を生贄に捧げると誓うが、イドメネオが陸で最初に出会ったのは息子のイダマンテ。苦悩する王は息子の命を救うため、イダマンテを愛するアルゴスの女王エレットラと共にアルゴスに行かせ、海神の怒りが鎮まるのを待とうとするが、イダマンテがトロイアから戦利品として与えられた王女イリアと愛し合っていることを知り、王の苦悩は深まる。ネプチューンは誓いが守られないことに怒り、巨獣がクレタの民を襲い、事情を知ったイダマンテは生贄になろうとするが、イリアは自分が生贄になることでイダマンテを助けようとし、その愛の深さにネプチューンは、王が退位し、イダマンテがイリアを王妃として即位をすれば許すと言うが、エレットラは裏切られたと怒り狂い、耐え難い苦しみから逃れるために自らの死を願い、倒れ伏す。最後はイダマンテの戴冠式で大団円。

あとで調べたら、この作品のあらすじとして、エレットラは怒り狂ったまま退場すると書かれているサイトが多いのだけれど、今回はその場で死んでしまったかのように担ぎ上がられての退場。初めからイダマンテとイリアは相思相愛なので、エレットラは一人相撲のようにも見えるのだけれど、その怒りの場面が圧巻。演じるE・D・ヒーヴァーは以前「マリア・ストゥアルダ」のエリザベス女王で強烈な印象を残し、私の油絵のオペラシリーズの第1作ともなった人。イドメネオはマシュー・ポレンザーニ、イダマンテは女性が男性を演じる「ズボン役」でアリス・クート、イリアは私にとって初めましてのネイディーン・シエラ。冒頭からスーツ姿でホスト役を務めていたエレック・オーウェンが最後の幕でネプチューンの声だけで出演。

エレットラはギリシャ神話のエレクトラと同一人物で、リヒャルト・シュトラウス作の「エレクトラ」もライブビューイングで観たことがあり、同一人物とは思えないぐらいにかけ離れているのが面白い。モーツァルトがまだ世に出る前の若き日の作品ながら、美しい旋律は後期の作品に劣らない。幸い耳鳴りが比較的おとなしくしていてくれたので、J・レヴァインの指揮による美しい音楽と素晴らしい歌唱を十分に堪能することができた。

本編は3時間ちょっとなのだけれど、様々なインタビューに加えてMETの移転50周年の特別映像として、レヴァインの若き日のリハーサル映像などもあり、10分の休憩を2回はさんで全体でほぼ4時間半。それがまったく長く感じぐらいに魅力的な作品だった。大満足。

終演後、ホビーラホビーレに足を延ばし、パルフェストールのオリジナルの糸を見せてもらうと、私が使った糸に比べてとっても細い! 織り図どおりの糸で編んでみたくなり、4色ある中からグリーン系を選んで3玉購入。織り図では2玉で足りるはずだけれど、足りなくなって買いに行ったらもうない、というのが「あるある」だから、念のため。

そのあとナイルレストランでムルギーランチ。いつ食べても美味しいわぁ。

20時すぎに帰宅し、ひと息ついてから、パワーポイントの和訳の見直し。修正も終え、日付が変わってから送信。連休明けの納期に間に合って良かった。

ゆるゆるながらもそれなりに早寝早起きの心がけは続いていて、午前1時を回るともうオネム。身体はちゃんと順応してるのねぇ。