まるぶろぐ

備忘録として日々の出来事をこまごまと綴っております

美しい曲線

maru992008-03-02

先週日曜日の上野に続いて、今日は六本木の国立新美術館へ油絵の先生の絵を観に行く予定。最終日だし週末だから混雑が予想されるので早めに出かけるつもりだったのに、ついつい10時すぎまで寝てしまった。


乃木坂までは千代田線一本で乗り換えもなく、駅から美術館へも直通の通路があって外へ出る必要もない。何重にも折れ曲がって続く長蛇の列にギョッとしたけど、横山大観展の行列。素通りして向かった先は 「東京五美術大学連合卒業・修了制作展」 で、多摩美女子美、東京造形大、日大芸術学部武蔵美が集う通称 「五美大展」。ものすごい和の作品がズラリと並んでいて、色の洪水に頭がクラクラしそう。分からない作品もたくさん。「分からないけどなんとなく好き」 なのもあれば、「分からないし苦手」 なのもあれば、好き嫌いを判断できないぐらいにとことん分からないのもあって、その混沌としたところが未完の才能の面白さ。もちろん 「分かる」 絵の方が多くて、美しさにしばし見惚れてしまうものもあれば、気が遠くなりそうに細かいもの、奇抜すぎて圧倒されてしまうもの、面白くてクスクス笑いたくなってしまうものなど、とにかくバリエーションが豊かなので飽きることがない。既成概念にとらわれることなく自由奔放で、エネルギーにあふれている。いわゆる名作展とか名画コレクションといった類とはまったく違う世界で、じっくり鑑賞するというよりは、迷ってしまうぐらいに歩き回っている間に否応なくはじけるようなエネルギーを注入されているような感覚。


ひととおり観て回るだけでたっぷり3時間。最後に再び先生の絵の前に戻り、穏やかな気持ちで向き合う。もうかなり前に先生が何も言わずに見せてくれた写真のまん中に赤いダウンを着込んだ先生がいて、それが先生の写真ではなく、先生の絵を撮ったものだときいてビックリ。そのぐらい写実的だった。それがまだ制作途中の絵の一部で、その完成品が目の前にある。風景に枯れ木が加わり、幌のついた人力車のような中国独特の車も描かれ、先生の右手に握られていた赤いノートはひとめでパスポートと分かる。一筆一筆に込めた想いを感じる作品。う〜ん、私ってこんなすごい先生に教えてもらっているのよねぇ。なんだか申し訳なくなっちゃうなぁ。


気がつけばお腹がペコペコ。まだ行ったことのないミッドタウンは駅の反対側だから、とても足を伸ばすだけの元気はなく、駅に直結した美術館だから中でなんとかするしかない。1階から3階までそれぞれにカフェやレストランがあるものの、どこも満席の中、2階のカフェで空席待ちの列に加わる。意外に回転が早くて、座れるまで10分とかからなかった。ローストビーフサンドイッチと珈琲で1600円。いい値段だけど、値段に見合う美味しさだった。サンドイッチにプレッツェルがついてくるの。好きなんだよねぇ、プレッツェル。初めて食べたのがミュンヘンビヤホールだったから、懐かしさもあるのかな。


帰りは北千住で途中下車して、新しいプリンタの予備のインクを調達。前のプリンタのインクも未使用のがまだ残ってるんだよねぇ。オークションで売れるみたいだけど、今しばらくは出品手続をしている余裕もない。


週明けに返事をもらえるように、支払調書の関係で問い合わせが必要な2箇所のクライアントにメールして、よく歩いたからお風呂で足の裏をマッサージ。お風呂上りは早めに寝るつもりでいたんだけど、CSで 「三年身籠る」 という映画を放送していたので、ついつい手織をしながら見てしまった。なんだか不思議な映画だったなぁ。3年間も妊婦でいるなんて、私なら絶対耐えられない〜!