神無月も今日が最終日。いろいろあったことだし、しばらくゆっくりしたいという願いが通じたものか、１０月１５日を最後にまったく仕事をしていない。ちょうど半月。不思議なぐらいにパタリと途絶えてしまった。その割には毎日なんやかやと慌しく、ヒマでヒマでボ〜ッとしていたという感じではなかった。ということは、普段の私の生活って、自分が考えている以上にいっぱいいっぱいってことかしらん。
月末を飾るイベントは、下北沢の本多劇場で、加藤健一事務所 vol.67 「コミック・ポテンシャル」 の再演。何度か書いているけれど、1987年２月に加藤健一＆吉田日出子コンビで演じた 「星の王子さま」 をきっかけとして、その年１１月の 「セイムタイム・ネクストイヤー」 以来ちょうど２０年。その間の加藤健一事務所の東京公演はほぼ全作品を観てきた。歌舞伎を観始めてから多くの小劇場から足が遠のいてしまったのに、加藤さんの舞台だけはずっと観続けているのは、作品ごとに加藤さんがそれぞれの役にピッタリの役者さんを集めてくるプロデュース公演という形式のため、常に新鮮な顔ぶれなのにすべての役がはまり役で、加藤さんを中心とするチームワークのよさが舞台から伝わってきて、舞台上で上演されている作品そのものの素晴らしさに加えて、観終わった時には何かこう、キラキラしたあったかいエネルギーのようなものが自分の中に蓄積されている、その不思議な感覚ゆえだと思う。とにかく魅力的。特にカーテンコールでの加藤さんの笑顔にはとろけそうになっちゃう。
ミもフタもないほど簡潔に言えば 「アンドロイドと人間の若者の近未来ラブコメ」 で、その若者を演じるのが蟹江敬三さんの息子の蟹江一平さん。アンドロイド役は2004年の初演に続いて研究生出身の加藤忍さんで、彼女はもうすっかり看板女優になってしまったなぁ。初演も観ているのに最初から最後までとっても新鮮。午後１時開演で休憩をはさんで２時間半余り、たっぷり笑い、時には考えさせられ、ほっこりと気持ちがあったかくなったところで迎えるエンディング。大勢のアンドロイドたちの見事なロボットダンスに続くカーテンコールでは、すぐにでも立ち上がってスタンディングオベーションをしたい気持ちでいっぱいだったのだけれど、他に誰も立とうとしないのであきらめてしまった。残念！
しっかり食事をしてこなかったのでお腹が空いてしまった。でも下北沢って、ほとんど本多劇場にしか来ないから、劇場のごく周辺しか知らない。ぶらぶら歩いて、ふと目についたのが 「沖縄そば」 の看板。除いてみると、食事には中途半端な時間ながら、女性がひとりで食べていたので、じゃあ私も、と誘われるような気持ちで入ってみた。汁物のおそばの気分じゃなくて、「沖縄焼きそば」 を注文してみる。野菜たっぷりで美味しかった〜。
さて、今日はこのあと大事な宿題がある。博多で亡くなった友人の妹さんから、もう１週間も前に手紙をもらったのに、読むなり号泣したきり、どうにも思いがまとまらなくて、返信できないまま日数ばかりが経ってしまっていた。今日こそは書き上げてそのまま投函してしまうつもりでレターセットを持参していたのだけれど、下北沢ではじっくり手紙を書けるような場所を知らない。結局、早々に下北沢を後にして、地元のいつものスタバが空いていたのをいいことに、隅っこの席に陣取り書き始めた。何度か書き直して何枚か無駄にしたものの、３時間近くかかってようやく書き終え、封をしようとしたら、ありゃ、ワンタッチ封筒じゃないのね。さすがに糊までは持ってこなかった。すっかり冷たくなった珈琲の最後のひと口を飲み終え、スタバを出て無印良品でスティック糊を購入。なんとか投函することができた。ふぅ〜。
実は芝居を観ている間も右肩が痛くて、休憩時間に持参した塗り薬をすり込んでいた。手紙を書いている間は頭が彼女のことでいっぱいだったから忘れていたけれど、帰り道にまたシクシクと痛み始めた。やっぱり市販の薬じゃダメっぽいなぁ。
のんびりお風呂。温めた肩に薬をすり込み、特に今日のうちにやらなくちゃいけないことはないのに、夜更かしを決め込む。というのは、ここしばらく深夜ラジオの Day Break を聴きたくても身体がついていかずにパスせざるを得ない状態が続いていたところ、月〜木のラインナップの中でも今日は一番好きな 「このみブレイク」。このみさんとは同い年のせいか、選曲も話のテーマもツボにはまりまくりで、そしてなにより、彼女の声が素晴らしい。しっとりと落ち着いた声と語り口がとても魅力的。今日は久々なせいか、このみさんの癒しパワーをひとしお感じて、５時の番組終了までじっくり聴いた。このみさん、憧れちゃうなぁ！
沖縄焼きそばの写真にしようと思っていたんだけど、そういえば今日はハロウィーンだから、やっぱりカボチャね♪
