まるぶろぐ

備忘録として日々の出来事をこまごまと綴っております

maru992018-12-20

いつもなら、歌舞伎座は2日続けて、間があくとしても1日おきぐらいで、千秋楽近くに昼の部と夜の部を観るのだけれど、今月は夜の部が3通りのプログラムに分かれていて調整が難しく、またリニューアル直後の予約サイトで操作に手間取ったこともあり、結果的に昼の部だけを今日、早めに観ることになった。

幕開きは上方の世話物「幸助餅」。松竹座や博多座、金毘羅歌舞伎などでは過去に何度か上演され、藤山寛美による新喜劇の代表作のひとつでもあったというが、上演記録を見る限り、東京では初めて。贔屓の関取に店の金までつぎ込んで全財産を失い、零落した幸助が等の関取から冷たい仕打ちを受ける。この時点で、きっとこの悔しさをバネに奮起して店を立て直し、冷たい仕打ちも実はそのための意図的な愛想尽かしだったんだろうな、と想像がつき、まさにそのとおりの展開となる。まぁ、人情劇ってそういうものよね。松也の幸助に駐車の雷(いかずち)関、萬次郎、笑三郎、児太郎ほか。関西弁で進むものの、上方らしさはやや薄め。いっそのこと江戸の芝居に書き換えたほうが演者に合っていたかも。

昼の部の残りは「於染久松色読販(おそめひさまつうきなのよみうり)」(お染の七役)で、壱太郎ワールド。早替りの慌ただしさを感じさせないのは立派。ただ、「昆布巻き」と呼ばれる手法でお染と久松が出会い頭に瞬時に入れ替わる場面は、お染の着物の前が広く開きすぎ、入れ替わる前に久松の衣装がはっきり見え、タネ明かしになってしまった。この場面、これまでは花道で行われることが多かったのを今回、本舞台に移したのは、どの席からでも見えるようにとの配慮だろうか。七役のうち土手のお六は、凄みを出そうとしたのか、声を作りすぎな気がした。松緑の喜兵衛が骨太で凄みも十分で良かった。お六の立ち廻りの後、「本日はこれ切り」で幕切れになり、「で? お染と久松はどうなったの?」という声が聞こえた。そうよねぇ。初めて見る人には何がなんやらで、不親切かな。

終演後、コメダ珈琲でニャンドゥティの円型モチーフを新たに始めようとしたら、土台の糸の張り方のページのコピーを持参していなくて、それでも何度かやっているから本がなくてもできるかと思ったんだけど、な〜んかどこかが違うのねん。無理して進めてもあとでほどくことになりそうなので、断念。

夕食を済ませて帰宅し、「ニャンドゥティは外でだけ」というマイルールをまたしても破ってしまい、再挑戦。しっかり本を見ながら円型に土台の糸を張り終え、「中心織り」の段階まで進んだんだけど、糸を引き締めようと強く引いたら、ブチッと切れてしまった。あうう。

幸いほどけてくる気配はないので、土台の糸は張り終えたことにする。ただ、土台の糸に色糸をつなぐはずが切れてしまってできないため、土台の糸の中心の裏側から玉結びにした色糸を指すという力技で切り抜ける。どうしてこう、なんの問題もなくスムーズに始めることができないのかしらねぇ (^^ゞ