まるぶろぐ

備忘録として日々の出来事をこまごまと綴っております

志の輔らくご

事故の後、予定をキャンセルせざるを得なくなった関係先にそれぞれ連絡をし、今月の予定の中でひとつだけ残っていたのが30日の志の輔らくご。担当医が打撲の痛みは1~2週間で治まると言っていたから、その頃には大丈夫になっているかもしれない。特設サイトから申し込んだチケットなので、調べた限りリセールの仕組みもないようだったし、何より行きたいし、迷った末に自分で発券してみたら、まさかの過去イチ最良の最前列となると、これはもう頑張って行くしかないと思うに至った。それもあって退院後初の診察日だった27日に病院から3個所を回って自宅に帰るまで合計1.6kmの距離を歩いてみて、ゆっくりゆっくりだったけれど、なんとか歩けることが確認できた。その後は仕事が入ってあまり外で歩く機会はなかったけれど、室内での歩き方がほぼ元通りに近いぐらいスムーズになりつつある実感があった。そして当日。

13時15分開場、14次開演で、余裕を持って13時ぐらいに渋谷に着くようルート検索をしていたのだけれど、こんなときに限って常磐線が架線事故で運転見合わせ中で復旧の目処が立たず、その影響で千代田線も大幅に遅れ、とんでもない混雑が続いていると。それならば、とさらに早い時間もバスに乗った。千代田線の駅に着くと、構内に混雑は見られず、タッチの差で乗れなかった電車は十分に空席のある状態。ところが、次に来た電車は常磐線からの乗り入れで、こちらは押し合いへし合いの大混雑。これを見送り、ほんの数分後に来た次の電車は、ひとつ前の駅が始発でガラガラ。余裕で座ることができ、走行中に徐行運転や出発時間の見合わせをすることもなく、ごく普通に表参道に到着。常磐線からの乗り入れ電車に乗っていた人もこれに乗り換えればよかったのに。

半蔵門線に乗り換え、渋谷へ。PARCOまでは階段状のスペイン坂を避け、公園通りのほうから行くことにする。室内のようにはいかないけれど、「ゆっくり、ゆっくり」ではなく「多少ゆっくり」な程度だったように思う。ただスマホに目をやり前を見ずに歩いている人が多くて、ぶつからなように避けながら歩くのが大変。

PARCOに到着。迷わずエスカレータでなくエレベータを選び、8階へ。まだ開場までだいぶ時間があったんだけど、PARCO劇場の隣りに「ほぼ日曜日」というほぼ日のイベントスペースがあり、そこでまさに今日から「ご当地アイスまつり」が始まっていた。たくさんのアイスの中から「長崎カステラアイス」の「びわ」を選び、ホットコーヒーと一緒に楽しむ。カスタードのような濃厚なクリームとびわ風味のペーストがアイスになって、カステラにサンドされている。カステラのザラメが食感のアクセントになっていて、と~っても美味しかった! ガラス張りのスペースの中から開場を待つ列が見え、開場して中に入り始めるまで、ゆっくりくつろぐことができたのもありがたかった。

いざ劇場へ。まだ混まないうちにトイレを済ませ、最前列の自分の席に落ち着く。そこまでの移動は階段が多かったけれど、ゆっくりなら大丈夫。電車の中でも読んでいた「高槻彰良シリーズ」の続きを読みながら開演を待つ。

BGMが鳴物に変わり、暗転から照明が着くと、思った以上に高座が近い。私の席は真正面でなく下手寄りで、志の輔さんがご隠居さんと八ッつぁんを演じ分けながら下手側に目をやる先がちょうど私の席で、直に視線が合っているようで緊張してしまう。

時事ネタから入り、世界の音楽はどれも日本の盆踊りがルーツだという「ドドンがドン」。そんなはずはないのに妙な説得力があるから面白い。

ベージュの着物から落ち着いた浅緑色の着物に着替えた志の輔さんの2つ目の話の枕にファックスが出てきて、これはもしや、と思ったらやっぱり「踊るファックス」! 志の輔さんの数ある新作落語の中でも大好きな作品のひとつで、ディテールがアップデートされているのも楽しく、大いに笑った。

中入り後にはいつも通り黒い着物で、初めて聴く「浜野矩随(はまののりゆき)」。腰元彫と呼ばれる細工物の彫師にまつわる人情噺で、お母さんの心情がなんとも切なく、涙腺が緩んだ。あとで調べたら、実在の人物ではあるものの、講談のモデルとなっただけで史実ではないらしい。

最後はいつも通り、志の輔らくごを陰で支える松永鉄九郎さんの社中と長唄の塩原庭村さん舞台に上がり、三本締めにておひらき。楽しかったー! 今日の公演は第1希望が当選したもので、第2・第3希望だったらもっと早い日付で、行くことが叶わなかった可能性が高い。ほぼ日のイベント初日と重なったことといい、ラッキーだったなぁ。

劇場内に飾られていた干支のお馬さん。左下の羽子板は志の輔さんのお顔。

帰りも同じようにゆっくり駅まで歩き、半蔵門線と千代田線を乗り継ぎ、バスに乗る前にスーパーで買物も済ませ、18時半過ぎに帰宅。その頃には全豪オープンのシナー対ジョコビッチの準決勝戦がとうに始まっているはずだから、その前のアルカラス対ズベレフの試合をオンデマンドで見てからジョコの試合を、というつもりでいたのに、前の試合が大会史上最長の5時間半近くかかったそうで、テレビをつけたらちょうどジョコの試合が始まるところだった。

シナー優勢の見方が多い中、シーソーゲームで迎えた最終セットで勝利を手にしたのはジョコビッチ!! いやぁ、凄い試合だった。38歳にして4時間以上もトップギアでプレイし続けることができるって、とんでもないことよね。ここまできたら、アルカラスにも勝ってほしい!

いかにもジョコビッチらしいウイットに富んだインタビューも最後まで観た後、TVer で倫也くんが主演の「ドリームステージ」と、ゆるーい魅力の「探偵さん、リュック開いてますよ」に続いて「夫が寝たあとに」まで見てしまったので、寝るのがすっかり遅くなっちゃった。今日はとってもいい日だったから、いいよね。